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株価インデックス先物取引 |S&P、FTSE100、IBOVESPA、日経、ナスダック、ラッセル、ダウ、FXのPipsについて

先物取引とは、特定の原資産(商品)を、前もって決められた期日に、取引時点の約定価格で取り交わす契約のことです。

本記事は、原資産が株価指数といったインデックス先物取引における、各インデックス先物の概要、種類、取引例、損益計算などについて説明します。


株価インデックス先物取引とは

株価インデックス先物取引は「株価指数先物取引」とも呼ばれ、原資産が株価指数の先物取引のことです。

株価指数を原資産とするインデックス先物取引は、個別株式取引のように銘柄の選択、分析を行う必要がないところがメリットの一つです。

株価インデックス先物取引の場合、注文が約定した時点では契約のみで実際に受け渡しを行うことはできません。

したがって、株価インデックス先物取引の最終的な決済方法は、決済価格と期日における先物価格の差額を受け渡すことによって行われます

この種の決済方法を「差金決済」と呼びます。

株価インデックス先物の紹介と取引要項 | 株価インデックス先物取引の例と損益計算

E-mini S&P 中型株 400 先物 などをはじめとする海外インデックス先物の紹介と取引要項ならびに初心者向けに実例を兼ねた取引例と損益計算について説明します。

今回、呼値の単位にpipsも取り入れてみましたがあくまでも目安程度に留めておいて下さい。

株価インデックス先物の損益計算方法

損益計算の計算式は

– (売値 – 買値)x 契約乗数 x 枚数 = 損益

以上で求めることができます。

EMD E-mini S&P 中型株 400 先物 E-mini S&P MidCap 400 Futures

E-mini S&P中型株400先物は、シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場しています。

取引要項 – E-mini S&P 中型株 400 先物

– 取引銘柄:EMINI MIDCAP FUTURES

– ティッカーシンボル:CME Globex:EMD BTIC: EMT

– 限月:3月限・6月限・9月限・12月限(四半期サイクルでの直近5ヶ月)

– 取引単位(トレーディングユニット) = 1ロット・1枚 : S&P中型株400インデックス x 100米ドル

– 価格単位:指数ポイントあたりの米ドル・セント

– 最小ティックサイズ:0.10指数ポイント刻み (BTIC:0.05指数ポイント刻み)

– 取引単位あたりの最小価格変動幅 : 10.00米ドル (BTIC:5.00米ドル)

– カレンダースプレッド:0.05指数ポイント x 100 = 5.00米ドル

取引例 – E-mini S&P 中型株 400 先物

最初に新規買い建てを行い利益が出た取引例を説明します。

・価格が「2528.60」の時「1枚」 新規買い

↓ その後

買いポジション「2528.60」を「2528.70」の価格で「1枚」全て売り決済した場合

– 「2528.70(売値)- 2528.60(買値)= 0.10(指数ポイント)」x 100(米ドル)x 1(枚)= 10.00米ドル

呼値 = 0.10指数ポイントあたり0.10米ドル = 1pipsあたり0.10米ドル

結果

– 10.00米ドルの利益

次は、新規売り建てを行い損をした取引例を説明します。

・価格が「2528.70」の時「2枚」 新規売り

↓ その後

売りポジション「2528.70」を「2528.80」の価格で「2枚」全て買い戻した場合

– 「2528.70(売値)- 2528.80(買値)= -0.10(指数ポイント)」x 100(米ドル)x 2(枚)= -20.00米ドル

呼値 = -0.10指数ポイントあたり-0.10米ドル = -1pipsあたり-0.10米ドル

結果

– 20.00米ドルの損失

ES E-mini S&P 500 先物 E-mini S&P 500 Futures

E-mini S&P 500 先物は、シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場しています。

取引要項 – E-mini S&P 500 先物

– 取引銘柄:E-MINI S&P 500 FUTURES

– ティッカーシンボル:CME Globex:ES BTIC: EST

– 限月:3月限・6月限・9月限・12月限(四半期サイクルでの直近5ヶ月)

– 取引単位(トレーディングユニット)= 1ロット・1枚 : S&P500インデックス x 50米ドル

– 価格単位:指数ポイントあたりの米ドル・セント

– 最小ティックサイズ:0.25指数ポイント刻み (BTIC:0.05指数ポイント刻み)

– 取引単位あたりの最小価格変動幅: 12.50米ドル (BTIC:2.50米ドル)

– カレンダースプレッド:0.05指数ポイント x 50 = 2.50米ドル

取引例 – E-mini S&P 500 先物

新規買い建てを行って損をした取引例

・価格が「4110.50」の時「2枚」 新規買い

↓ その後

買いポジション「4110.50」を「4110.25」の価格で「2枚」全て売り決済した場合

– 「4110.25(売値)- 4110.50(買値) = -0.25(指数ポイント)」x 50(米ドル)x 2(枚)= -25.00米ドル

呼値 = -0.25指数ポイントあたり-0.25米ドル = -1pipsあたり-0.25米ドル

結果

– 25.00米ドルの損失

新規売り建てを行って利益を得た取引例

・価格が「4110.25」の時「1枚」 新規売り

↓ その後

売りポジション「4110.25」を「4110.00」の価格で「1枚」全て買い戻した場合

– 「4110.25(売値)- 4110.00(買値)= 0.25(指数ポイント)」x 50(米ドル)x 1(枚)= 12.50米ドル

呼値 = 0.25指数ポイントあたり0.25米ドル = 1pipsあたり0.25米ドル

結果

– 12.50米ドルの利益

FTU E-MINI USD建てFTSE100指数先物 E-mini USD Denominated FTSE 100 Index Futures

FTU E-MINI USD建てFTSE100指数先物は、シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場しています。

取引要項 – E-MINI USD建てFTSE100指数先物

– 取引銘柄:EMINI USD FTSE 100 INDEX FUTURE

– ティッカーシンボル:CME Globex:FTU BTIC: FTB

– 限月:3月限・6月限・9月限・12月限(四半期サイクルでの直近5ヶ月)

– 取引単位(トレーディングユニット) = 1ロット・1枚 : 米ドル建てFTSE100 インデックス x 50米ドル

– 価格単位:指数ポイントあたりの米ドル・セント

– 最小ティックサイズ:0.10指数ポイント刻み (BTIC:0.05指数ポイント刻み)

– 取引単位あたりの最小価格変動幅:5.00米ドル (BTIC:2.50米ドル)

– カレンダースプレッド:0.05指数ポイント x 50 = 2.50米ドル

取引例 – E-MINI USD建てFTSE100指数先物


新規買い建てを行って利益を得た取引例

・価格が「1010.50」の時「3枚」 新規買い

↓ その後

買いポジション「1010.50」を「1010.70」の価格で「3枚」全て売り決済した場合

– 「1010.70(売値)- 1010.50(買値)= 0.20指数ポイント」x 50(米ドル)x 3(枚)= 30.00米ドル

呼値 = 0.10指数ポイントあたり0.10米ドル = 1pipsあたり0.10米ドル

結果

– 30.00米ドルの利益

新規売り建てを行って利益を得た取引例

・価格が「1010.70」の時「5枚」 新規売り

↓ その後

売りポジション「1010.70」を「1011.20」の価格で「5枚」全て買い戻した場合

– 「1010.70(売値)- 1010.20(買値)= 0.50(指数ポイント)」x 50(米ドル)x 5(枚)= 125.00米ドル

呼値 = 0.10指数ポイントあたり0.10米ドル = 1pipsあたり0.10米ドル

結果

– 125.00米ドルの利益

IBV 米ドル建てIBOVESPA指数先物 USD-Denominated Ibovespa Index Futures

米ドル建てIBOVESPA指数先物は、シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場しています。

取引要項 – 米ドル建てIBOVESPA指数先物

– 取引銘柄:USD-DENOMINATED IBOVESPA INDEX
– ティッカーシンボル:CME Globex:IBV BTIC:IBB
– 限月:2月限・4月限・6月限・8月限・10月限・12月限
– 取引単位(トレーディングユニット) = 1ロット・1枚: IBOVESPAインデックス x 1米ドル
– 価格単位:指数ポイントあたりの米ドル
– 最小ティックサイズ:5指数ポイント刻み
– 取引単位あたりの最小価格変動幅:5.00米ドル
– カレンダースプレッド:5指数ポイント x 1 = 5.00米ドル

取引例 – 米ドル建てIBOVESPA指数先物

新規買い建てを行い利益を得た取引例
・価格が「112550」の時「5枚」 新規買い
↓ その後
買いポジション「112550」を「113050」の価格で「5枚」全て売り決済した場合
– 「113050(売値)- 112550(買値)= 500(指数ポイント)」x 1(米ドル)x 5(枚)= 2500米ドル
呼値 = 5指数ポイント刻みあたり5.00米ドル = 1pipsあたり5.00米ドル
結果
– 2500米ドルの利益
新規売り建てを行い損をした取引例
・価格が「113050」の時「5枚」 新規売り
↓ その後
売りポジション「113050」を「113500」の価格で「5枚」全て買い戻した場合
– 「113050(売値)- 113500(買値)= -450(指数ポイント)」x 1(米ドル)x 5(枚)= -2250米ドル
呼値 = -5指数ポイント刻みあたり-5.00米ドル = -1pipsあたり-5.00米ドル
結果
– 2250米ドルの損失

NKD 日経/米ドル先物 Nikkei/USD Futures

日経/米ドル先物は、シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場しています。

取引要項 – 日経/米ドル先物

– 取引銘柄:NIKKEI 225 DOLLAR FUTURES

– ティッカーシンボル:CME Globex:NKD BTIC: NKT

– 限月:3月限・6月限・9月限・12月限(四半期サイクル)

– 取引単位(トレーディングユニット) = 1ロット・1枚:日経平均株価 x 5米ドル

– 価格単位:指数ポイントあたりの米ドル

– 最小ティックサイズ:5.00指数ポイント刻み (BTIC:5.00指数ポイント刻み)

– 取引単位あたりの最小価格変動幅: 25.00米ドル (BTIC:25.00米ドル)

取引例 – 日経/米ドル先物

新規買い建てを行い利益を得た取引例

・価格が「27160」の時「5枚」 新規買い

↓ その後

買いポジション「27160」を「27380」の価格で「5枚」全て売り決済した場合

– 「27380(売値)- 27160(買値)= 220(指数ポイント)」x 5(米ドル)x 5(枚)= 5500米ドル

呼値 = 5.00指数ポイント刻みあたり5.00米ドル = 1pipsあたり5.00米ドル

結果

– 5500米ドルの利益

新規売り建てを行い損をした取引例

・価格が「27410」の時「3枚」 新規売り

↓ その後

売りポジション「27410」を「27460」の価格で「3枚」全て買い戻した場合

– 「27410(売値)- 27460(買値)= -50.00(指数ポイント)」x 5(米ドル)x 3(枚) = -750米ドル

呼値 = -5.00指数ポイント刻みあたり-5.00米ドル = -1pipsあたり-5.00米ドル

結果

– 750米ドルの損失

NQ ナスダック100ミニ先物 E-mini Nasdaq-100 Futures

ナスダック100ミニ先物は、シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場しています。

取引要項 – ナスダック100ミニ先物

– 取引銘柄:E-MINI NASDAQ 100 FUTURES
– ティッカーシンボル:CME Globex:NQ BTIC: NQQ (NQT)
– 限月:3月限・6月限・9月限・12月限(四半期サイクルでの直近5ヶ月)
– 取引単位 (トレーディングユニット)= 1ロット・1枚:Nasdaq-100インデックス x 20米ドル
– 価格単位:指数ポイントあたりの米ドル・セント
– 最小ティックサイズ:0.25指数ポイント刻み (BTIC:0.05指数ポイント刻み)
– 取引単位あたりの最小価格変動幅:5.00米ドル (BTIC:1.00米ドル)
– カレンダースプレッド:0.05指数ポイント x 20 = 1.00米ドル

取引例 – ナスダック100ミニ先物

新規買い建てを行い損をした取引例
・価格が「12545.50」の時「3枚」 新規買い
↓ その後
買いポジション「12645.50」を「12595.50」の価格で「3枚」全て売り決済した場合
– 「12595.50(売値)- 12645.50(買値)= -50.00(指数ポイント)」x 20(米ドル)x 3(枚)= -3000米ドル
呼値 = -0.25指数ポイントあたり-0.25米ドル = -1pipsあたり-0.25米ドル
結果
– 3000米ドルの損失
新規売り建てを行い利益を得た取引例
・価格が「12595.50」の時「5枚」 新規売り
↓ その後
売りポジション「12595.50」を「12545.50」の価格で「5枚」全て買い戻した場合
– 「12595.50(売値)- 12545.50(買値)= 50.00(指数ポイント)」x 20(米ドル)x 5(枚) = 5000米ドル
呼値 = 0.25指数ポイントあたり0.25米ドル = 1pipsあたり0.25米ドル
結果
– 5000米ドルの利益

RS1 E-mini ラッセル1000指数先物 E-mini Russell 1000 Index Futures

E-mini ラッセル1000指数先物は、シカゴマーカンタイル取引所(CME)に上場しています。

取引要項 – E-mini ラッセル1000指数先物

– 取引銘柄:EMINI RUSSELL 1000 INDEX FUTURES

– ティッカーシンボル:CME Globex:RS1 BTIC: RS1T

– 限月:3月限・6月限・9月限・12月限(四半期サイクルでの直近5ヶ月)

– 取引単位(トレーディングユニット) = 1ロット・1枚:ラッセル1000インデックス x 50米ドル

– 価格単位:指数ポイントあたりの米ドル・セント

– 最小ティックサイズ:0.10指数ポイント刻み (BTIC:0.05指数ポイント刻み)

– 取引単位あたりの最小価格変動幅:5.00米ドル(BTIC:2.50米ドル)

– カレンダースプレッド:0.05指数ポイント x 50 = 2.50米ドル

取引例 – E-mini ラッセル1000指数先物


新規買い建てを行い利益を得た取引例

・価格が「2258.20」の時「3枚」 新規買い

↓ その後

買いポジション「2258.20」を「2288.20」の価格で「3枚」全て売り決済した場合

– 「2288.20(売値)- 2258.20(買値)= 30.00(指数ポイント)」x 50(米ドル)x 3(枚) = 4500米ドル

呼値 = 0.10指数ポイントあたり0.10米ドル = 1pipsあたり0.10米ドル

結果

– 4500米ドルの利益

新規売り建てを行い利益を得た取引例

・価格が「2288.20」の時「3枚」 新規売り

↓ その後

売りポジション「2288.20」を「2268.00」の価格で「5枚」全て買い戻した場合

– 「2288.20(売値)- 2268.00(買値)= 20.20(指数ポイント)」x 50(米ドル) x 5(枚) = 5050米ドル

呼値 = 0.25指数ポイントあたり0.25米ドル = 1pipsあたり0.10米ドル

結果

– 5050米ドルの利益

YM ダウ先物ミニ E-mini Dow ($5) Futures

ダウ先物ミニは、CMEグループのCBOT(シカゴ商品取引所)に上場しています。

取引要項 – ダウ先物ミニ

– 取引銘柄:E-MINI DOW ($5) FUTURES

– ティッカーシンボル:CME Globex:YM BTIC: YMT

– 限月:3月限・6月限・9月限・12月限(四半期サイクルでの直近4月限)

– 取引単位(トレーディングユニット) = 1ロット・1枚:ダウ・ジョーンズ工業株 x 5米ドル

– 価格単位:1.00指数ポイントあたり5.00米ドル

– 最小ティックサイズ:1.00指数ポイント刻み (BTIC:1.00指数ポイント刻み)

– 取引単位あたりの最小価格変動幅:5.00米ドル(BTIC:5.00米ドル)

取引例 – ダウ先物ミニ

新規買い建てを行い損をした取引例

・価格が「33210」の時「3枚」 新規買い

↓ その後

買いポジション「33210」を「33110」の価格で「3枚」全て売り決済した場合

– 「33110(売値)- 33210(買値)= -100.00(指数ポイント)」x 5(米ドル)x 3(枚) = -1500米ドル

呼値 = -1.00指数ポイントあたり-5.00米ドル = -1pipsあたり-5.00米ドル

結果

– 1500米ドルの損失

新規売り建てを行い利益を得た取引例

・価格が「33110」の時「5枚」 新規売り

↓ その後

売りポジション「33110」を「33000」の価格で「5枚」全て買い戻した場合

– 「33110(売値)- 33000(買値)= 110.00(指数ポイント)」x 5(米ドル) x 5(枚) = +2750米ドル

呼値 = 1.00指数ポイントあたり5.00米ドル = 1pipsあたり5.00米ドル

結果

– 2750米ドルの利益

FXと株価インデックス先物取引を比較してわかる最小価格変動幅・取引単位の相違点

株価指数先物取引は、あらかじめ決められた最小値幅で変動する「最小ティックサイズ」(呼値の単位)を採用しています。
E-mini S&P 中型株 400 先物の場合最低価格変動幅は0.10指数ポイントです。
したがって、次の式に示すように取引単位あたりの最小価格変動幅は、1ティック10.00米ドルです。
– 刻み値 = 最小変動幅 x 契約乗数 = 0.10 x 100 = 10.00米ドル
もうひとつ見てみましょう、日経/米ドル先物の場合最低価格変動幅は5.00指数ポイントです。
– 刻み値 = 最小変動幅 x 契約乗数 = 5.00 x 5 = 25.00米ドル
日経/米ドル先物の取引単位あたりの最小価格変動幅は、25.00米ドルになります。
*ここでは、呼値 = 最小価格変動幅、刻み値 = 取引単位あたりの最小価格変動幅、としています。

FXの最小価格変動幅と取引単位

FXは為替が変動する最小単位として「pips」を採用しています。
米ドル/円を除くドルストレートの1pipsは、小数点第4位に該当し0.0001が1pipsです。
ユーロ/米ドル・英ポンド/米ドルの場合、1pips = 0.0001米ドルです。
クロス円の1pipsは小数点第2位に該当し、0.01が1pipsです。
ユーロ/円・英ポンド/円の場合、1pip = 0.01円(1銭)です。
1ロット1万通貨を取引単位として最小価格変動幅の1pips動いた場合
– 刻み値 = 最小変動幅 x 契約乗数
– ユーロ/米ドル:0.0001米ドル x 1万通貨 = 1米ドル
– ユーロ/円:0.01円 x 1万通貨 = 100円

株価指数先物取引の価格単位をpipsに置き換えてみる

前述の通り、E-mini S&P 中型株 400 先物の場合、最低価格変動幅は0.10指数ポイントです。
契約乗数(取引単位)は100です。
以下に取引の例を挙げました。
E-mini S&P 中型株 400 先物を1枚取引した例
価格が「2528.50」の時「1枚」 新規買い
↓ その後
買いポジション「2528.50」を「2528.60」の価格で「1枚」全て売り決済した場合
「2528.60(売値)- 2528.50(買値)= 0.10(指数ポイント)」x 100 x 1(枚)= 10.00米ドル
つまり、最小価格変動した0.10指数ポイントの差額で10米ドルの利益を得たことになります。
通常は、「E-mini S&P 中型株 400 先物を1枚取引した1ティックの利益は10ドル」と言いますね。
これをFXの為替が変動する最小単位である「pips」に置き換えてみるとどうなるのでしょうか。
ここでの呼値は0.10指数ポイントあたり0.10米ドルです。
これを 1pips = 0.10指数ポイントとすると以下のとおりです。
呼値 = 0.10指数ポイントあたり0.10米ドル = 1pipsあたり0.10米ドル
E-mini S&P 中型株 400 先物の契約乗数は100なので
0.10 x 100 = 10
E-mini S&P 中型株 400 先物を1枚取引した場合、1pipsの利益は10ドルとなります。

カレンダースプレッドとは

カレンダースプレッドとは、同じ先物商品の異なる限月(満期日が含まれる月)間の価格差を利用した、いわゆる裁定取引の一種です。
インデックス先物取引の場合、期先の価格から期近の価格を差し引いた価格で注文を出します。
注文が約定すると、売り建てともう一方の買い建てが同時に成立し、カレンダースプレッド取引の買い手は「期近の売り、期先の買い」、売り手は「期近の買い、期先の売り」となります。
これを「限月間スプレッド取引」と呼びます。
限月間スプレッド取引のメリットは、ロールオーバーがスムーズに行える点にあります。
例えば、3月限の買いポジションを保有しておりこれを6月まで買い持ちしたくても、3月限を6月まで持ち越すことはできません。
このような場合に、限月間スプレッド取引を使えば、3月物を売却し、同じ枚数の9月物を買い建てするといったポジションの乗り換え作業を簡単に行えます。

まとめ

本記事にて説明しました株価インデックス先物取引ついて以下にまとめました。

株価インデックス先物取引とは

– 株価指数先物取引とも呼ばれ、原資産が株価指数の先物取引のこと

– 最終決済方法を差金決済で行う取引

株価インデックス先物の損益計算式は

– (売値 – 買値)x 契約乗数 x 枚数 = 損益

以上で損益計算ができる

株価インデックス先物における取引単位あたりの最小価格変動幅の求め方

計算式は

– 刻み値 = 最小変動幅 x 契約乗数

FXにおける取引単位あたりの最小価格変動幅の求め方

計算式は

– 刻み値 = 最小変動幅 x 契約乗数

カレンダースプレッドとは

– 同じ先物商品の異なる限月間の価格差を利用した裁定取引の一種

以上

株価インデックス先物取引のお話は、いかがでしたでしょうか。

今回は、海外インデックス先物の紹介、取引例および損益計算について説明した後にFXとインデックス先物取引における最小価格変動幅・取引単位を比較してみました。

結論としてティックとかpipsといった呼び名が違ったところでどちらも取引単位あたりの最小価格変動幅の求め方は同じだということが理解できたかと思います。

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