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秋の雷

静けさの垂れ込める灰色の空。
きらり、きらりと刀のようにあちらこちらで光を放つ。

地上に広がる金色の海。
ゆらり、ゆらりとこちらそちらで光を受ける。

不穏な輝きにざわめく心。刺されたように痛んで揺れる。

痛みの先にきっと、新しい何かがある。


◆秋の雷…秋の雷。稲妻、稲光。
雷は夏の季語ですが、稲妻、稲光というのは秋の季語になります。
お米の収穫のこの時季に落ちる雷というのは、豊作の予兆とされており、稲にとって欠かせないもの、稲にとっての妻である、というのが稲妻の語源です。
一見不穏で鋭すぎるように見える刺激も、まわりまわると良い結果をもたらすものである。そう思うと、今の苦しさも乗り越えられるかもしれません。

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