雛祭り
日が変わってしまったが3月3日の日曜日、私の働き始めたホームで雛祭りイベントが催された。
ホームのスタッフが食堂を会場にセッティング、ロビーに置いていた小さな小さな雛人形を中央に移動して。
早咲きのほころび始めた桜の枝(河津桜だろうか)、菜の花の切り花を花瓶に生けて。
入居者さんが囲むテーブルには淡いピンクのテーブルクロスがかけられ、中央には丸く作られた桜の花のブーケ(造花だが)。ささやかに、だが心尽くしの会であった。
お昼の食事時には、丁寧に折られた花の形の箸入れ。
この手作り箸入れの美しさと精巧さに、毎年取っておいているというご婦人もいらした。
施設で働いているとわかる。
入居者さんたちは、日々何かしら真新しいものや変化が欲しいのだ。
だからほぼ毎日レクがあればそれを楽しみにのぞきにくる。
、、となれば、年に一回のイベントとは結構特別なのである。
日本は行事が多いので、またこの時期が来たかーと思ってもやはり参加する。
ただ、雛祭りは基本女性のイベントである。
我々スタッフは、女子会と称して事前に女性入居者に声をかけていた。
「きょうはなんかあるの?」
と、昼食がお寿司であったことに特別を感じた男性入居者さんが尋ねてきたが、私はつい、「いやぁ、ないですねぇ(^◇^;)」と、嘘をついてしまった。が、一緒にいた先輩は正直に「きょうはおひな祭りの会があるんですよ。女子会です(^ ^)」と答えた。
やんわり、男性はどうかご遠慮くださいという意を含んでいた。
それを聞いたその入居者さんは、「そうか、それじゃ遠慮しておこうかな。」と親切に言ってくださったが、嘘をついた私は非常に申し訳なかった。先輩も恐縮して何度も頭を下げていた(><)
会は、YouTubeによる雛祭りの由来や雛人形が映し出され、春の歌が流れた。
お茶と美味しそうな桜饅頭orプリンが振る舞われ、後ほど見たときは入居者さんが皆、菓子を楽しんでいた。
二列並んだテーブルの両側は満席、いや溢れている。
、、、よく見ると、男性入居者さんが混じっている。
しかも二人( ̄▽ ̄;)
うち一人は後から来たらしく、大きな声で「プログラムの紙は??」とスタッフを呼ぶ💧
皆の前に配られた紙を、自分も欲しいと言っているのだが、スタッフは慌てて「それはプログラムじゃないんです、歌の歌詞ですから💦」と答えていた😅
私は心配になって、お菓子は間に合いますか??と訊いたら、それは大丈夫だと言われた。
男性も来ちゃダメとは言えないし、想定外の大参加だ。
直前までモタモタしていたご婦人が、遅れてもやってくる。
先に席についていたご婦人は、仲良し友達を手招きし、手招きされたご婦人があちらの席につくと、自分もそっちがいいと言う。
また、菓子は普通食を食べられる人には桜饅頭、刻み食など柔らかい食事の方にはプリン、ということだったのだが、、、案の定、「私にはなぜ桜饅頭じゃないんだ」という声が上がった💧
あらかじめ普通食の人のテーブルと刻み食の人のテーブルを分けておき、そう誘導したのだが、結局参加人数が多くて、ごっちゃになったのである。
そんなこんなで雛祭りイベントは過ぎた。
スタッフの大変さに頭が下がる。
だが、少なくとも入居者さんはみんな、イベントを楽しみにしているのだと思い知る。
余ったから、とお裾分けされた桜饅頭。
手伝ってくれてありがとう、とイベントスタッフからの言葉が嬉しかった。
桜の花の塩っぱさと、上品な白餡。
とても美味しかった。
皆様は良いお雛祭りでしたでしょうか(^^)。
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