明日迄楼蘭

ときどきR18な小説を投稿する。ただそれだけのアカウント。

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マガジン

  • パパ活女子の姫子ちゃん

    残暑厳しい10月15日15時10分前。 歓楽街の駅前で、小太りおやじの太郎はパパ活女子の姫子を待っていた。今日が初対面なのに、いきなりエッチOKという都市伝説との巡り合い。半信半疑でそわそわしてると、待ちわびた姫子がやってくる。甘い香りを身にまとった、まごうことなき恵体天使に、大人の余裕もどこへやら。どきまぎしながらラブホテルに向かう二人だが、どうにも姫子の様子がおかしくて――。

  • 短編官能小説『雨の日に猫を拾った』

    あらすじ:  コンビニに寄った土砂降りの帰り道。男子大学生の佐々木は、ずぶ濡れのまま独り公園で佇む女子学生、美月と出会う。美月が大学の同じゼミ生であることに気づき声を掛けるが「関係、ないでしょ」とそっけない。様子のおかしな美月を親切心から家まで送ると申し出ても「送るフリして、襲う気でしょ?」と警戒心をむき出しにされる。結局、佐々木の誘いを聞き入れ押し黙ってふたりは歩きだす。声をかけた言い訳に、佐々木は飼い猫を拾ったいきさつを語る。美月の住むマンションに到着し、佐々木はエントランスで帰ろうとするが、美月になぜか引き留められる。仕方なしに部屋へと上がった佐々木は、成り行きから行きずりの肉体関係を持ってしまうが――。

最近の記事

パパ活女子の姫子ちゃん ep4

尻叩き桃尻娘 「姫子ね、興奮するとね……お尻に欲しくなっちゃうの」  無ければなと祈っていたふたつ目のトンデモ性癖が、開陳されている。  あーっ、もう!  眉間を指で揉みながらきつく眼を閉じた。 「お尻、ぶたれたいの」  そのまま、狭い浴室の天井を仰いでしまう。気持ちは宙を仰いでいた。  この娘、匂いフェチあり、スパンキング願望あり……なのか。  第三の性癖が無いことを祈りたい気分だ。 「えとその、なんだ……スパンキングが好きってこと?」 「すぱんきんぐ……て、なに

    • パパ活女子の姫子ちゃん ep3

      洗体、そして  それにしてもだ。なんとも不公平じゃあないか。  俺はもう、全裸も同然である。  残るは今日下ろし立てのトランクスただ一枚だ。  ズボンはまだひざ下に引っかけたままだから、中途半端ではあるけれど。  姫子と言えば、少々乱れはしたものの、布のひとつも取れてはいない。  まことに不公平な状況を、早急に改善しなければなるまい。  要するに、姫子の生おっぱいと生お尻がさっさと見たいなと、ただそれだけだ。 「えーっとじゃあ、俺が姫子ちゃんの……」と手を伸ばす。  と

      • パパ活女子の姫子ちゃん ep2

        このコ、ヤバくね?「さて……と」  俺は姫子と並んで、ソファに腰かけた。  落ち着いたとはいえ、やっぱり姫子の呼吸が深呼吸めいている。  めっちゃ、匂い吸われてる。  俺は俺で姫子の柑橘系香水とは別の甘い体臭を感じ、心地よくて陶然とする。  しかし、何からどう切り出したものやら。 「まず、断っとくが……俺は、大丈夫だから。うん、大丈夫」  何が大丈夫なんだと自分にツッコミなくなるが、とにかくまずは安心させたい。 「会ったときから、積極的だなーって思ってたけど……初対面

        • パパ活女子の姫子ちゃん ep1

          あらすじ  残暑厳しい10月15日15時10分前。  歓楽街の駅前で、小太りおやじの太郎はパパ活女子の姫子を待っていた。  今日が初対面なのに、いきなりエッチOKという都市伝説との巡り合い。  半信半疑でそわそわしてると、待ちわびた姫子がやってくる。  甘い香りを身にまとった、まごうことなき恵体天使に、大人の余裕もどこへやら。  どきまぎしながらラブホテルに向かう二人だが、どうにも姫子の様子がおかしくて――。 恵体天使、来る 十月だというのに、真夏日。  昨日は季節を一ヶ

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        • パパ活女子の姫子ちゃん
          4本
        • 短編官能小説『雨の日に猫を拾った』
          5本

        記事

          バイバイ、セックス ~別れの劣情、最後のカラダを二度重ねて~

          本文  ぱんっ、ぬちゃ、ぱんっ、ぬちゃ、ぱんっ、ぬちゃ、ぱんっ……。  肉と肉とが叩きあう音が、湿り気を伴って薄暗い部屋に刻まれる。  荷物が半分になったがらんとした部屋。空虚な空間に置かれたシングルベッドの上で、男と女が激しく淫気をぶつけていた。  女は肘をつけたうつ伏せで、枕に顔を預け、膝立ちをして大きく尻を突き上げている。  男は女の尻をわっしり捕らえたまま、肉欲にまみれた硬い長肉を大きく抜き差しする。女の尻は応えるようにぬちゃりぬちゃりと美味そうに、男の肉棒を呑

          バイバイ、セックス ~別れの劣情、最後のカラダを二度重ねて~

          とりあえずの投稿を終えて

          ご挨拶  三篇の短編官能小説を投稿しました。  すべて、ノクターンノベルズに掲載したものと同じものです。  媒体を増やす意味と、読者層の違いがあるかなと思い、今後も、投稿内容に差を設けることは考えていません。もしかして、サイトやサービスごとの表現規制や判断内容により左右されることが、出るのかもしませんが。  以下、投稿したものについてのあとがきめいたものを、記しておきます。 『母なる大地』  艶話的なショートショート。  昔々に読んだ、短編SFのバカっぽいノリの話を連想

          とりあえずの投稿を終えて

          『雨の日に猫を拾った』 ep5

          全5エピソード。 黒猫 しばらくふたりは、微睡みながら深い充足感に浸っていた。  美月は佐々木の二の腕を枕にして、自分を満たしてくれた男の横顔を眺めている。公園で出会った時の佐々木への不信も、自分をすげなく捨てた男の記憶も、全て彼方に消えたのだろうか――おもむろに、美月が気持ちを伝え始めた。 「えっとその……」 「なに?」 「すっごく、気持ちよくて……よかったです」  拙く愛らしい感想文に、佐々木は頬をほころばせた。 「なんだよそれ。かしこまって」 「だってこんなの、ほん

          『雨の日に猫を拾った』 ep5

          『雨の日に猫を拾った』 ep4

          全5エピソード。 交接「あ……あ、うぅ……」  美月はまだ、放心していた。浴室の壁に背中を預けて、佐々木の肩に手を置いたまま、静かな呼吸を続けている。蕩けて惑う瞳で、見るとはなしに佐々木を見ていた。 『捨て猫か……そうかも、ね』――微睡む美月を眺めながら、佐々木は出会った時の言葉を反芻した。  美月の煽情的な態度は、自分を捨てた男へのやるせない怒りのはけ口を、俺にぶつけただけだろう。それに乗じて己の肉欲を吐きだすのは良くないことだと、佐々木は思う。偽善であっても、それが

          『雨の日に猫を拾った』 ep4

          『雨の日に猫を拾った』 ep3

          全5エピソード。 手技 ピーポロローン――。  今の気分にまるで場違いな、電子の音楽が流れてきた。乾燥機が止まる知らせだった。預けた服が、乾いたらしい。着替えをして、帰ろうか――。  壁の向こうからはシャワーの流れる水音が伝わり、窓の外からは土砂降りの雨音が響き、佐々木の元で交差する。雨に濡れ、蓮口に打たれる美月の姿を想った。  公園で出会う前の美月に起きたこと、それが元で自分に気持ちをぶつけてくる理由は、おぼろげながら察しはついている。だからといって、自分が立ち入るべき

          『雨の日に猫を拾った』 ep3

          『雨の日に猫を拾った』 ep2

          全5エピソード。 口淫 ふりほどいて、美月を置き去りにするのは、残酷な気がした。  部屋の入口ぐらいまでは、一緒にいてやろう。そこで帰れば、いいじゃないか。 「わかったよ。でも、すぐ帰るからな」 「お茶ぐらい、出すから」  傘をたたみ、しずくを払う。  薄暗いエントランスをエレベーターまで歩く。美月の後ろ姿をうつろに眺める。今まで以上に重く、遠く感じられて息苦しい。  降りてきたエレベーターに乗り込むと、美月が三階のボタンを押した。狭い箱の中、上昇する機械の響きが無言の静

          『雨の日に猫を拾った』 ep2

          『雨の日に猫を拾った』 ep1

          全5エピソード。 あらすじ  コンビニに寄った土砂降りの帰り道。男子大学生の佐々木は、ずぶ濡れのまま独り公園で佇む女子学生、美月と出会う。美月が大学の同じゼミ生であることに気づき声を掛けるが「関係、ないでしょ」とそっけない。様子のおかしな美月を親切心から家まで送ると申し出ても「送るフリして、襲う気でしょ?」と警戒心をむき出しにされる。結局、佐々木の誘いを聞き入れ押し黙ってふたりは歩きだす。声をかけた言い訳に、佐々木は飼い猫を拾ったいきさつを語る。美月の住むマンションに到着

          『雨の日に猫を拾った』 ep1

          痴妄電車 ~すし詰めの男たちに囲まれて、私は毎朝痴態に耽る~

          あらすじ  すし詰めの通勤電車の朝、私はいつも、ずっと痴漢を待っていた。  倒錯した被虐の痴漢願望もつ“私”。毎朝満員の通勤車両内で、身を寄せてくる男たちを観察しながら、性的妄想に耽ることを日課にしている。実際に痴漢被害に遭うことはなく、“私”は紋々として過ごす日々。そんなある日の朝の出来事―― 本文  暑い。熱くて、堪らない。  日焼け止めを無視して私の肌を炙り焦がす日差しは今日も、三十五度越えの猛暑日の訪れを告げている。  ブロードワイドスリーブの白いコットン

          痴妄電車 ~すし詰めの男たちに囲まれて、私は毎朝痴態に耽る~

          母なる大地

           艶話の掌編。  備品を片づけなくちゃいけなくて、私はめんどくさくてたまらない足取りで、野球部の部室を目指していた。  ただでさえ狭くてクっさい部室なのに、この夏の暑さだ。あんな悪臭蒸し風呂地獄になんて心底行きたくなかったし、いっそ隕石でも落ちてきて潰れてしまえばいいのにとか思ってた。私、一応、女子マネなんだけどね。  で、やっと部室にたどり着いたら、とんでもない現場に出くわした。  男子がどっかの女子を連れ込んで……とかならまだ分かる。年頃だもの。  ぜんぜん、違った。

          書きたくなったので、書きました

           読専でしたが、書きたくなったので、書きはじめました。  書いたからには、やはり読んで欲しいわけです。  noteはてっきりR18無理かと思っていたのですけど、ゾーニングによる年齢確認で可能になっていたのですね。  というわけで、最近官能小説投稿サイトの「ノクターンノベルズ」に投稿していた自作の官能小説を、こちらにも投稿していくことにしました。  当面は短編中心の予定ですが、そのうちに長編も手を付けてみたいです。  ではまた。

          書きたくなったので、書きました