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ひとりで食べるより、みんなで

 こども食堂を利用する子ども達と聞いて「貧困でご飯が食べられない」そんな子ども達を想像していませんか?

 もちろん私たちのこども食堂もひとり親世帯など、子育てに困難を抱えるが家庭が多く利用しています。

 ただ近隣のこども食堂と情報を交換する中で、比較的裕福な家庭でもこども食堂を利用するケースを多く聞くようになりました。

 世帯年収がそれなりに高い地域でも、公園に行くとひとりで遊んでいる小学生くらいの子どもを見かけます。

 「ごはんは食べたの?」
 と聞くと、「まだ」と答えます。
 
 ひとり親家庭でも裕福な家庭でも共通してみられる問題があります。
 それは子どもの「孤食」です。

 「貧乏ヒマなし」で貧困家庭の親が遅くまで働いていて、子どもが放置されるケースは昔からありましたが、現在は「金持ちでもヒマなし」の親が増えてきました。

 世帯年収が高い家庭でも、両親が共働きで、帰りが遅い。
 子どもが小学高学年くらいになると、
「冷蔵庫のものを適当に食べておきなさい」
「足りなかったら、お金を置いておくから何でも好きなものを買って食べなさい」
 という家庭があります。

 もちろん、お腹がすけばいくらでも食べることはできます。

 ただ、ひとりで食べる食事はなんだか寂しいものです。

 私たちはそんな時にこども食堂を利用してほしいと思っています。

 「食べられないもの、あるの?」
 「トマトは好き?」
 そんな会話をしながら、その場で集まった人たちとご飯を食べて、家族が家に帰ってくるまで過ごす。

 そんな場所を私たちは提供しています。

 私たちのこども食堂でも「お母さんが帰りが遅くてさみしい」というようなことを話してくれる子もいます。

 ひとりで食べたい時はひとりでご飯を食べてもOK。

 さみしくなったら、いつでもここで待ってるよ。

 むかわのこども食堂はそんな場所です。

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