【JR日本横断】その7「網走〜釧路」
※この記事は2024/3/6〜3/11の間におこなった乗り鉄旅行のふり返りです。
前回の記事↓
真の旅の目的
#しろまるJR日本横断 も早いもので5日目。後半戦に突入です。本日のスタートは網走で、目的地は釧路です。企画全体のゴールである根室には明日到着の予定です。
昨日は札幌から最終のオホーツクに乗って網走へやってきたのでホテルへのチェックインが遅めでした。今朝は乗車予定の列車まで時間があるので、のんびり起床し宿の朝食バイキングをたべてから駅に向かいます。
ここから先は青春18きっぷでの移動となるため、網走駅の改札で係員さんに日付スタンプを押してもらいます。18きっぷは、特急列車が走っていない道東の末端を巡るには最適の相棒です♪
ホームに足を踏み入れると、目の前の1番線に乗車予定の列車が停まっていました。釧路行きの「しれとこ摩周号」、車両はゴーヨンことキハ54の2両編成です。
座席を確保してから列車の写真撮影していると、向かいのホームに遠軽行きのヨンマルことキハ40が3両連なってやってきました。
跨線橋に登り、ホームに肩を並べる2つの編成を見て、改めて旅の終盤に釧網本線を組み込んでよかったと頷きます。この車両たちもまた、今回の企画の目的のひとつだからです。
実はこの列車たちは数日後に控えたダイヤ改正で釧網・石北線からの勇退が決定しており、北陸特急同様に乗りおさめをしたかったのです。
キハ40が話題になりがちですが、私としてはキハ54のほうがメインです。釧網本線は大学生時代にバイトで夏を過ごした知床に一番近い鉄道であり、その節は何度も利用した懐かしの路線です。当時の釧網本線を走っていたのはキハ54でしたから、とても思い出深い車両なのです。
大好きな路線を走る思い入れのある車両が姿を消すということで、あえて網走〜釧路を経由する横断ルートを選択しました。
最終的に #しろまるJR日本横断 では
・佐世保〜根室を鉄道で東西横断する
・新幹線に乗りまくる
・北陸特急乗りおさめ
・峠駅訪問
・釧網本線キハ54乗りおさめ
が軸となっていました。
ありがとう釧網本線
限界乗り鉄旅のスタートとしては遅めの10時半頃に網走を出発しました。3月になっても未だ凍れる道東の空に、お馴染みのディーゼルエンジン音が響きます。
しれとこ摩周号は立派な名前がついておりますが、基本的に各駅停車です。桂台、鱒浦、藻琴と網走市内の駅に停まり、ホームから流氷を見ることができる駅として有名な北浜駅へと差し掛かりました。
線路がオホーツクの海岸線に最接近します。
流氷は………?
…残念ながら、沖合に流されてしまったようです。流氷はただ海に浮かんでいるだけなので、前日までびっしり接岸しているとの情報が入っていても、風向き次第で一晩のうちに綺麗さっぱりどこかへいってしまいます。こればっかりは完全に運です。
(でも実は日本横断旅行に突入する直前に、紋別で砕氷船からこれでもかというほどの流氷を観光していたので、さほどショックではありませんでした)
列車は海岸線に沿って走り、横浜と稚内に次いで第三の故郷とも言える知床の玄関口である知床斜里駅に着きました。
こうして釧網本線を走るキハ54に揺られていると、大学生時代に知床でアルバイトをしていた日々のことを思い出してしまいます。
(不覚にも車内で泣いてしまいました)
(不審者じゃん…)
知床生活は北海道移住のきっかけとなった人生のターニングポイントでもあったので、知床での経験がなかったら、今の稚内市民白丸あすかは存在していません。
ありがとう釧網本線。
ありがとうキハ54。
最後に乗ることができてよかったです。
道東の冬の風物詩!SL冬の湿原号
しれとこ摩周号にそのまま乗り続けていれば目的地の釧路まで行くことができたのですが、私は標茶駅で途中下車をしました。
分かる人には分かるかと思いますが、冬の時期にこの駅で降りたということは、そーゆうことです。
釧網本線は特急列車が走っていないローカル線ですが、自然豊かな沿線の魅力を活かしたトロッコやSLなどの観光列車が運行されています。
中でも冬の風物詩がこのSL冬の湿原号で、釧路と標茶の間を週末を中心に往復しています。全国各地でSLに乗ることはできますが、真っ白な雪景色の中を力走するSLが見られるのはここだけです!
昨日のうちに函館北斗から一気に網走までワープした理由は、SLの運行日に合わせるためでもありました。(この日は日曜日)
14時ちょうど。
地元の方々や鉄道ファンに見守れながら、冬の湿原号がゆっくりと標茶駅のホームを離れました。動力源がついていない客車特有の静かな走り出しは不思議な感覚です。
一応湿原号は釧路からやってきて標茶で折り返す運行形態なので、私が今乗車しているのは復路にあたります。しかし車内はほぼ満席状態で、どの車両も活気に溢れていました。
売店コーナーでコーヒーとプリンを購入し、しばしまったり車窓を流れていく冬の道東に見惚れます。ここまで乗り倒してきた新幹線とはまったく違うスピード感ですね。
冬の湿原号は通常1時間弱の標茶〜釧路間を倍近い2時間弱で走ります。途中の塘路駅では列車すれ違いのためにしばらく停車し、記念撮影タイムがありました。
世界三大夕日を拝む
SLに乗って釧路までやってきました。
花咲線の普通列車に乗り換えれば今日中に根室まで辿りつけますが、ここからは運行日を気にする観光列車への乗車予定はないので、釧路でゆっくり1泊します。ゴールは明るい時にしたいですしね。
宿にチェックインして一息ついてから、西陽が眩しい釧路の街へと繰り出します。
太平洋に面する夕日の名所として名高い釧路は、インドネシアのバリ島、フィリピンのマニラと並んで、世界三大夕日のひとつに数えられています(スゴイ!)。
釧路駅から1kmほど南下し、この町を象徴する名所、幣舞橋に到着しました。幣舞橋は釧路川に架かる全長124mの洋風の橋で、札幌の豊平橋と旭川の旭橋と一緒に、北海道三大名橋なんだそうです(三大〇〇多すぎ!)。
この橋をそのまま進むと、これまた有名なロータリー式の幣舞交差点に突きあたります。
幣舞橋は釧路川の河口から太平洋に沈む夕日が見られる人気のスポットです。私が到着した時には、すでに夕日見物に来たと思わしき同志たちによる人だかりができていました。三脚を設置して、大きな一眼レフを構えている人もいます。
本日の天気は晴れ。
オレンジに染まる西の空には、今にも沈みそうなまんまるの太陽が浮かんでいました。
橋の上からの眺めも良いですが、橋の下から撮る三大夕日もなかなか映え映えだったのでおすすめです!
三大夕日を満喫した後は、お待ちかねの夜ごはんタイム。海鮮もいいですが、今回は洋食屋の「泉屋」さんをチョイスしました。
泉屋さんは、鉄板スパゲティの上に豪快にカツを乗せたスパカツが有名なお店です。が、スパカツは過去に食べた経験があったのでハンバーグを注文しました。普通に美味しかったです。
5日目は移動距離の短さを活かして、宿泊地の釧路を観光しました。ここまでの4日間と比べると限界旅行感の落差が激しいですが、これもまたご愛嬌ということで。
(最終日の6日目につづく)↓
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