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【旅行記】JR日本横断 その3 加賀温泉〜小田原
※この記事は2024/3/6〜3/11の間におこなった乗り鉄旅行のふり返りです。
石川県加賀市からおはようござます。
#しろまるJR日本横断 2日目です。
前回の記事↓
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初日の西日本はずっと曇り空でしたが、ここに来て青々とした空がお目見えです。今日訪れる各地の空模様は一体どんな塩梅でしょうか。移動距離が長い旅では、行先の天気情報を調べるだけで一苦労です。
昨日はサンダーバード、今日はしらさぎ
バスで加賀温泉駅に戻って来ました。
目下で使う特急券を購入し、ホームで列車を待ちます。けっこう寒い。
3月上旬の北陸に吹く風は、まだまだ春を知らないようです。
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寒さに耐えること数分。
本日の1本目(通算9本目)の特急しらさぎ51号がやってきました。
しらさぎは名古屋・米原と金沢を結ぶ特急で、昨日乗車したサンダーバードと双璧をなす北陸を代表する列車です。当然こちらもダイヤ改正により運転区間が短縮されるため、乗りおさめとなります。
自由席は窓側の席が9割方埋まる程度の乗車率でした。編成最後尾1番うしろの席を陣取り、特急列車から眺める最後の北陸の景色に心を委ねます。
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…旅行記から外れますが
ここで少し昔話をさせてください。
今から11年前——2013年の夏。
当時高校2年生だった私は、人間関係で思うところがありストレスを抱えていました。そして、気分転換に1人で旅行をすることにしたのです。
この旅行は現在の旅行趣味に至る発端で、私の人生におけるターニングポイントのひとつです。その行先こそが金沢であり、往路は夜行バス、復路が特急しらさぎというコースでした。
金沢の奥座敷、湯涌温泉で入った温泉は、傷心の身にそれはそれは深く染み渡ったのを覚えています。
旅の勝手も知らず、今思い返すと散々な旅程だったのですが、はじめて1人で飛び込んだ非日常の世界は、ちっぽけな悩みを吹き飛ばしてくれたうえに人生の視野を広げてくれました。
私にとって大切な思い出の中に、北陸路を駆ける特急列車は欠かせない存在なのです。無くなる前に感謝の気持ちを込めて、最北の地から足を運ばせていただきました。ありがとう。
旅行記に戻ります。
金沢から富山へ
追憶に浸るうちに、しらさぎは終点の金沢到着しました。ここで乗り継ぐ10本目の列車はこちら。
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北陸新幹線、つるぎ706号です。
つるぎは聞き慣れない種別ですが、富山⇄金沢間を走る短い運用の新幹線です。延伸開業後は敦賀まで運転区間が伸びます。
つるぎは始発駅の金沢を出ると、新高岡、終点富山です。その間は20分ちょっとです。私は金沢〜富山間の北陸新幹線に乗ったことがなかったので、ちょうどいい機会でした。
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時刻は午前11時。
少し早いですが、駅ナカで白えび天丼をお昼ごはんにしました。うまかた。
北陸といえば今年の元旦に発生した能登半島地震が記憶に新しいですが、今回訪れた加賀温泉、金沢、富山では震災の影響をほとんど感じませんでした。北陸新幹線の延伸開業が追い風となり、北陸が観光客で賑わうことを願うばかりです。
皆さま、どんどん北陸旅行に行きましょう!
食後は約1時間ほどのフリータイムがありましたが、喫茶店に籠ってお仕事をしていました。
このnoteを書いている今も、現在進行形で片づけなくてはいけない仕事があるのですがちょっとした気分転換ということでゆるしてくださいおねがいします
本州を縦貫!特急ひだ
頃合いをみて駅へ向かいます。すっかりあいの風に染まった富山駅在来線ホームの一角…奥まった場所にある2番線に目的の列車が入線していました。
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11本目は、名古屋行きの特急、ひだ14号です!
途中で高山や下呂などの観光地を通過しますが、下車せずに終点まで乗り通します。
ひだが走る高山本線は、現在の富山駅にやってくる唯一のJR在来路線です。富山と岐阜を結び、その長さは225kmに及びます。この特急ひだは岐阜から東海道本線に乗り入れ、名古屋まで行きます。名古屋〜富山間をフル走行するロングラン列車は通称『富山ひだ』と呼ばれます。
富山駅を出発したひだ号は、しばしの間富山平野を快走し、徐々に急峻な山岳地帯へと分け入っていきます。
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猪谷駅にて、東海のエリアへ突入。
本企画3社目のJRです。
ひだの長い旅路はまだまだ続きます。
映画『君の名は。』でも描かれた飛騨古川を過ぎ、高山で前に4両増結して合計8両編成で一路名古屋を目指します。
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濃尾平野が近づくに連れて、高山本線の勾配が下りがちになってきました。すると、この特急ひだに使われている新型車両『HC85系』の真価が発揮されます。
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HC85系はディーゼルエンジンを積んだいわゆる気動車ですが、エンジンの回転で自家発電をし、その電力でモーター走行をすることができる次世代型のハイブリット特急です。主に上り坂で発電して、下り坂や平坦な場所で走法をモーターに切り替えます。
モーター走行になると気動車特有の唸りと微振動が消え、まるで電車に乗っているかのような錯覚に陥ります。特急ひだの役目を担っていた1世代前のキハ85系は窓が大きい人気の車両でしたが、このHC85系もにも一味違った面白さがありますね。
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(それでもひとつ文句をつけるとしたら、乗車時間が長い富山ひだにも、グリーン車がほしかったという点ですかね。HC85系ひだは岐阜県内発着の列車しかグリーン車営業がりません)
車窓に建物が増えてくると、まもなく美濃太田です。太多線と長良川鉄道線はお乗り換えです。始発駅の富山を出て以来、はじめての他路線に対する乗り換え案内です(笑)
鵜沼を過ぎて名鉄電車と並走。まだ岐阜県ですが、気分は名古屋です。この辺りは小刻みに駅を通過するので、ポイントを通る度にけっこう揺れます。
左右へぐわんぐわんしているうちに、岐阜へ到着です。一応義務は果たしておきます↓
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大阪行きのひだはこのまま東海道線へと入っていきますが、名古屋は逆方向です。岐阜で列車の進行方向が変わります。
(前後に人がいなかったのでシートの向きを変えたのですが、乗っていた号車で座席転換をしたのは私だけでした。ちょっと恥ずかしかった…)
岐阜を出ると、列車の走りが一変し、まっすぐな東海道本線上を最高時速120km/hで爆走します。ついさっきまで飛騨の山中をまったり走っていた面影はどこにもありません。HC85系は、ハイブリット車両として国内最速の実力者だそうです。最後の最後で本気の走りを魅せてくれました。
日本の大動脈 東海道を行く
17時過ぎ。
ひだ14号は、ほぼ定刻で名古屋に到着しました。長旅をともにしたひだの回送を見送り、同じホームへ入線してきた特別快速に乗り込みます。
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日本三大都市圏にも数えられる中京圏では、東海道本線の豊橋〜名古屋〜大垣間に便利な快速列車が走っています。つい昨日乗車した西日本の新快速のオレンジ版みたいなもので、かなり速いです。この子で豊橋まで行きます。
東海の快速が走る区間は、ライバルの名鉄本線と並行するエリアです。2社間で乗客の奪い合いが行われた結果、速達性が強化され利用者の利便性も向上しました。画像はありませんが、豊橋の手前で名鉄の看板特急パノラマスーパーと特別快速がデットヒートを繰り広げる一幕も見れました。
名鉄が熱海くらいまで伸びてくれたら横に長い静岡区間にも快速列車が設定されて18きっぷ旅行が楽になるんだけなぁ
さて。
豊橋着ということでそろそろ愛知県の旅も終わりです。
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13本目。
豊橋から普通列車に乗り換え、そのまま東海道本線を突き進みます。大村線の力持ちくん以来のなんの変哲もない普通列車です。
秘境路線の飯田線で長野方面へ抜け、あずさで東京へ向かう経路を期待していたフォロワーさんもいたようですが、今回は東海道です。ごめんなさい。
帰宅ラッシュの時間というだけあって、けっこうな混雑率で豊橋を後にし、日が落ちてただの真っ黒くて広い空間と化した浜名湖を横目に浜松へ到着。
混み合う車内から開放され、ホームへ降りて身体を伸ばします。ちょうど向かいに熱海行きの普通列車が停まっていました。静岡まで在来線を利用予定なのでこれに乗ればOKです。
OK…なのですが。
私は普通列車を見送り、一旦改札を出て、券売機へ向かいました。この先の乗車券はすでに所持しているのですが、旅のスパイスに課金します。
330円を払って購入したのが、こちら。
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じゃじゃ〜ん!
ホームライナー用の乗車整理券です。
※浜松駅はホームに券売機が見当たりませんでした
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この整理券を使い、14本目のホームライナー静岡6号で静岡へ行きます。せっかく『乗り鉄』を謳った旅企画を実行しているのですから、積極的に色々な列車を使っていきましょう!
東海圏の在来線の車両はなんとなく顔が似ていますが、これは立派な特急用の車両です。330円で特急列車に乗れると思えば安いです。
また、ホームライナーはあくまで快速列車のため、特急や新幹線に乗ることができない『青春18きっぷ』でも乗車可能となります。この記事を読んでいる皆さまにとっては周知の情報かもしれませんが、鈍行旅行の際はホームライナーを活用して静岡区間を抜けると非常に快適です♪
私が乗車した静岡6号は、窓際の座席がだいたい埋まるくらいの丁度いい乗車率でした。コロナ前は全車指定席でしたが、ディスタンスに配慮し自由席となったまま今に至るそうです。
途中駅から列車に乗ってくる人は全くおらず、駅に停まる度、人がどんどん降りていきました。ホームライナーと名乗るだけあって、家路につく人の利用が主のようです。まぁ、平日ですからね。
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こんばんは静岡
皆さま、静岡県で食事と言ったら何を思い浮かべますか? うなぎ、餃子、桜えびetc…美味しいものがたくさんありますね。
旅行好きエックスの民としてはやはり、
炭火焼きレストランさわやかは外せません!
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まんまるの肉塊を目の前で真っ二つにし、熱々の鉄板にジュウジュウと押しつけていただく肉汁たっぷりのげんこつハンバーグは、想像しただけで涎がでます。
さわやかは超人気店のため、ネット上で各店舗の待ち時間を検索することができます。まるで遊園地のアトラクションみたいですね。静岡駅から一番近い静鉄新静岡駅セノバ店の待ち時間を調べてみましょう。
待ち時間:約 - 分 - 組待ち
どうやらカンスト(当日分の受付終了)のようです。
当然ですよね…駅チカ店舗ので夕飯時ですもの。
さわやかに待ち無しで入店したい時は、静岡県中部の、交通アクセスが悪い店舗に、食事時を外して訪れましょう。
さわやかは諦めざるを得ないので、本日の夕食は静岡駅で見つけたこちら↓
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じゃじゃ〜ん!浜松餃子です!
先刻は乗り換えのみでスルーした、浜松の名物です。浜松餃子は皮が薄く、たっぷりの具材が口いっぱいに広がるのが特徴です。
雰囲気に釣られて注文した車盛りの餃子は、その数20個。はじめのうちは「多すぎたかな…」と少し後悔気味でしたが、皮:具が1:9の具だくさん餃子は、箸がすすむすすむ。気がつけばあっという間にペロリと平らげていました。うまかた。
ちなみに私は普段お酒を全く飲みませんので、しろまる最北日記における飲酒シーンはかなりレアです。
餃子とビールで優勝してしまいましたが、今日は静岡で終わり…ではありません!
通算15本目、こだま752号で静岡県を脱出し、小田原へ向かいます。
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満を持して日本の大動脈、東海道新幹線の登場です。通過待ちをしてから静岡を発車します。
N700(残念ながらSではなかった)系はぐんぐんスピードを上げていきます。
真っ黒に塗られた車窓を、家々の灯りが目にとまる暇もなく流れていきます。先ほどまで乗ってきた列車たちが揃って奏でていたガタンゴトンという旅人向けASMRは聴こえず、ヒュンヒュンゴォォオゴォォオと風切り音がするだけです。
夜の新幹線は少々旅情に欠けますが、速く、確実に移動をしたい時はこの上なく便利な乗り物です。
こだま号は新富士、三島、熱海と各駅に停まり、その都度追いついてきたのぞみに道を譲りながら小田原へ到着しました。
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小田原は神奈川県。
日本横断もいよいよ関東地方へ突入です!
そして本日の移動が終了です。
東京や横浜まで行かなかった理由はいくつかありますが、簡単に言うとこの旅4社目のJR東日本さんエリアに入ったからです。(厳密には熱海から)
佐世保から使ってきた片道切符を一旦終了し、ここからはフリーパス等も駆使して最東端を目指します。
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明日の移動は、この企画で最もハードです。
駅徒歩5分のビジネスホテルにチェックインして、さっさと寝るとしましょう。
おやすみなさい。(つづく)
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