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サービス開発の姿勢を変える

YOUTRUSTに転職して早くも半年が経過しました。スタートアップでの仕事は、日々状況が目まぐるしく変わり、刺激の多い毎日です。未だフルタイムのデザイナーは僕1名で落ち着かない状況ですが、少しづつ言語化できることや取り組んできたことが形になってきたので自分の備忘録も兼ねて文字を書いていこうと思います。

スタートアップで働くデザイナーってどんなことやってるんだろう?1人目のデザイナーって何をしているの?などなど、似たような環境で働く方々の参考になれば幸いです。


1. 中毒性のある施策から脱却する

今回はタイトルの通り、「サービス開発の姿勢」について書いていきたいのですが、まずは当時僕から見えていたチームの課題感についてお話します。

瞬発力のある一過性の施策に偏っていた

僕が入社した2021年の秋から年末にかけては、YOUTRUSTが得意とするマーケティングを中心に、新規ユーザーやサービス認知を獲得する動きが会社全体にありました。緻密に練られた計画とチーム全員の協力もあり、それらは一定成功しつづけたように思います。
しかし、成功するとともに、瞬発力のある一過性の施策に会社全体が頼ってしまうという課題が出てきました。

サービス改善の面でも、出した施策の効果を分析し次に繋げる動きよりも、即時効果が出るからという理由でpushやメルマガを絡めた施策が優先度高く進むような状況でした。

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改善を積み重ねる姿勢を身につける

即時結果がでる施策を考えることも大事ですが、一発でユーザーが欲しいものを提供することはとても難しいです。
長期に渡ってユーザーに愛され続けるプロダクト作りをするためにも、リーン・スタートアップの中で提唱されているフレームワークである「BMLループ」に則り、学びを得ながら改善を少しづつ積み重ねる習慣がチーム全体に浸透すると良いなと考え、できる範囲から取り組んで見ることにしました。

※BMLループについては、前職同僚の記事が非常にわかりやすいのでこちらを参照

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開発プロセスを定着させるためのアプローチは、組織体制やメンバー構成によって変わってくると思いますが、前提として、サービスの勢いや改善のスピードを落とすことなく取り組めるものからやっていくことを意識しました。

2. 小さな火種を生む

中途社員で構成される開発メンバーの一人一人、これまでのバックグラウンドや考え方、仕事のスタイルなどが異なるので、いきなりチーム全員、組織全体の意識をガラッと変えて統一することは難しいと思います。

まずは、限られたメンバーで小さく成功体験を作り、それを徐々に別のチームに広めていく動きができないかと考え、ちょうど新しい施策を動かす計画もあったので、まずはプロダクトオーナーとエンジニア、デザイナーである僕の3名で試していくことにしました。

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意思決定者と共に取り組む

プロダクトオーナーの近くで実践することは今回1番重要視したポイントでもあります。プロダクトオーナーや事業責任者と近い場所で一緒に働くメリットは様々ありますが、例えば以下などです。

  • 事業理解やこうしたいというビジョンが強いので、コミュニケーションに一貫性を持ちやすい

  • 意思決定スピードがはやい

  • 成功体験を組織やチームに広げやすい

経営メンバーが事業責任者を兼ねているケースもあると思いますが、その場合、内容次第では組織のカルチャーともなりうるので小さな行動が大きな影響に繋がることもあります。そう言った背景から、誰と進めるか?は大事な要素となってきます。


ユーザーインタビューを軸にユーザーに提供する価値を考える

サービス開発に不確実性はつきまといます。一定期間サービス開発し続けてきた人であれば、不確実な事象と心が折れることなく向き合い続けることができると思いますが、まだ慣れていない人であれば、せっかくリリースしたのに反響がない。ユーザーがほしいと思って作ったのに使われない。などと心が折れてしまうかもしれません。

改善を積み重ねていくためにも、定期的に自分たちが考えている構想とユーザーが求めていることの距離を確認し続ければ、不確実なものと向き合い続けられるのではないかと考えているので、まずは“ユーザーインタビュー”を開発サイクルの中に定着させることにしました。

ユーザーインタビューを身近なものにするために

ユーザーインタビューの実施ハードルを下げるために、以下の内容をまとめたドキュメントも作成しました。

  • インタビューの目的と、実施後良し悪しの判断をするためのインタビュー概要シート

  • インタビュー対象者の選定とスカウトするまでの流れ

  • ニーズや仮説を探るインタビュースクリプト

  • プロトタイプをユーザーに当てて確認するインタビュースクリプト

これらはデザインスプリントのインタビューをベースにアレンジしたものです。まだまだ未完成な部分が多いですが、インタビューをしてみようと思った人が、迷うことなく動き出せる状態を作れたのではないかと思っています。

ドキュメントは複数のメンバーによって作成された


3. 小さな成功体験を次のサイクルにつなげる

ルーム機能のリリース

新しいチームの開発サイクルを経て、リリースされたのがYOUTRUST ルームという機能です。機能としてはこれまでの投稿などに続く大きな追加でしたが、過去半年の中では最も早く、メンバー同士、納得感を持ちながらリリースできたものになったと思います。

すぐに次の改善へ

YOUTRUSTの開発姿勢がかわったかも。と実感できたのは、リリースした直後の動きでした。これまでは、リリースしたらすぐにユーザーの反響を見ては一喜一憂し、また別の機能開発に移る動きでしたが、ルームをリリースした直後は、すぐに分析や次の改善ポイントを探る動きに変わっていました。

ユーザーインタビューを通して、課題やニーズの確認をしたことや、自分たちがやろうとしているビジョンの目線合わせをプロダクト責任者と共にできたことが、ブレることなく不確実性と向き合いつづける姿勢につながったのではないかと思います。

リリースしたばかりのルームですが、近々小さくピボットも検討しています。今回の流れを徐々に別チーム、会社全体へと広げていく動きを今後やっていきたいと思っています。

新機能の開発については、今週末開催されるReDesigner Social Impact Dayに登壇予定の@kohsuke0817から詳しい話が聞けるかと思うので、興味ある方は是非参加してみてください。


4. おわりに

今回はサービス開発の習慣をチームや組織につけるための、姿勢の変化について書きました。
サービス開発の習慣を付けるというのは、長く戦っていくためには必要不可欠な姿勢だと思っています。早い段階からこれらの姿勢が身につくと時間が許される限り多くの施策や方向性を模索することができるので、今いるチームや組織の進め方に少しでも違和感を感じる場合はなるべく早いタイミングで一度見直してみると良いのではないでしょうか。気兼ねなく話せる身近な人を巻き込んで少しづつ課題を紡いていけると良さそうです。

サービス開発の他にもデザイナーとしてデザインガイドラインを作ったり、採用をやったりと幅広く関わっています。またトピックとして切り出せそうなものがあれば追々書いていこうと思います。

例によって、弊社もデザイナーを絶賛採用中です。僕と一緒にサービス開発のプロセスづくりや、サービスの改善、UI周りの整備やデザイン組織づくりなどに興味がある、やってみたい!という方はメッセージをいただければと思います。meetyも通年開けているので「話したい」を押していただければできる限りお答えします。


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