占星術で時期を読む:有名になる時

占星術で時期予測というタイトルでいくつか書いてきましたが、予測しているのではなく、過去の事例から読み方を解説しているだけなので、時期予測ではなかったということで、タイトル変えました。

予め特定のイベントが起こることを事前に予測することは、難しいのです。というか、未来に何が起きるか決まっているわけではなく、ある程度自分で方向を変える余地はあります。

ロバート・ハンドのトランジットについて書いてある「黒い本」の書き方を見ると、自分の思考や感情に振り回されずに、ある程度自覚的になることで、天体の影響をコントロールできるし、そうすべきだという姿勢で書かれているように思います。

自覚がない自分の傾向には、強く影響を受けますが、気づいていれば自分で調整可能です。最近の世の中では小さな失言も大きく取り上げられて、攻撃を受けますが、そういうことも未然に防ぐことができるわけです。

人間が個人的無意識に閉ざされているだけではなく、集合的無意識に開かれているという神秘的な見方を認めると、個人の内面的な変化は、集団の内面にも波及し、実際に将来に起こる出来事にも変化が生じるのだということができます。

であるので、自分の思考、感情を変えることは即ち、他人の内面を変化させる力を持つということを、もっと意識した方がいいのです。

ホールサインを使う

今回はゴールデンボンバーの鬼龍院翔さんを例に取り上げます。

彼は誕生日に24時間のYouTube配信を昨年と今年に行っていて、その配信の中で出生時間を述べていたということで、正確なホロスコープを作ることができるようになりました。

ハウスの出し方は、前回までコッホを使用しましたが、コッホやプラシーダスでは説明しきれない要素が出てきたためホールサインを使用した方が良いのではないかと思いました。

そもそも現代占星術をする人々の間でプラシーダスが主流になっているのは、かつてそれを広めた占星術家の影響力が大きかったことが理由になっていて、その有効性が十分に確かめられていたからではないという話もあります。

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コッホやプラシーダスでは、海王星と木星は5ハウスにありますが、ホールサインでは6ハウスです。

音楽で経済的自立する前は、レンタルビデオショップでアルバイトしていたので、6ハウスにある海王星と合致します。経済的に成功してからも、Wikipediaによると「現実的な生活感を忘れないため」に余暇にアルバイトをすることがあったという話からは、6ハウスに木星があることからも説明できます。

コッホでは天王星は4ハウスですが、パフォーマンスの奇抜さを考えると、5ハウスに天王星がある方がしっくりきます。

孤独性

ゴールデンボンバーの作詞作曲は全て彼が行なっていますが、失恋や喪失感を表現する曲が多いようです。

4ハウスには土星があり、家族との親密な情感を得ることに難しさがあります。加えて、火星と合なので家庭の中でフラストレーションを溜める傾向があります。

これらの4ハウスの天体は8ハウスの月とトラインなので、鬱屈した感情を伴いつつ心情的に引きこもる方向へ流れていきます。

8ハウスの月は天王星とスクエアですから、他人と密着したいと思っているのが、感情的なベースとしてあるのですが、突然それが嫌になって相手を突き放すようなこともしてしまいます。

天王星は5ハウスなので、積極的に恋愛を楽しもうとすると、スイッチが入って、人と距離感をとるということにもなりやすいわけです。

月は魚座であるし、情緒的な結びつきは大切になるのですが、天王星の分離衝動が働くので、くっつきたいという思いと離れたいという思いが繰り返しやってきて、痛みや喪失感を強めるということになります。

このように結婚運はあまりよくないようにも見えますが、土星は若い時には苦手であったものが、歳をとることで小慣れてくるという特徴があるため、4ハウスの土星としての家庭を持つことに対する抵抗感は薄れていき、むしろ安定して家を維持する能力が身につきようになります。

よって、月に対する天王星のスクエアが若い時には強く働きますが、土星からのトラインを上手に用いることができるようになった段階で、天王星からくる距離感を保つことを難しくする作用をカバーできるようになります。

世に出る

太陽と金星は双子座の終わりにあり、個人の能力を蟹座の共同体に向けてアピールする位置にあります。11ハウスはグループ活動を志向するため、一人で活動するよりは複数人でできることをしようとします。11ハウスの太陽は、グループにおいて指導的な立場に立つことになります。

太陽と金星の合は、自分が美しく見られることを望みますが、海王星とオポジションで浮世離れしたイメージを演じようとしますから、ビジュアル系との親和性の高さを見ることができます。

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三重円で表示したのは、ゴールデンボンバーが初めてミュージックステーションに出演した時の時間です。

トランジットの海王星が、太陽金星の合と冥王星に対して、グランドトラインを作っています。海王星は社会的なレベルに留まらない、集合無意識にまで広がるような影響力があるために、ムーブメントを引き起こす作用は強力です。

6ハウスのプログレスの木星にトランジットの冥王星がコンジャンクションですが、これは社会的な権力の拡大とか、収入の増加として現れることがあります。この木星冥王星は牡牛座のMCとトラインですから、もちろん社会的地位を押し上げます。

加えてトランジットの木星は10ハウスにあり、ネイタル木星とトラインで、社会的上昇をさらに裏書きしています。プログレスの月がこれらの木星同士のトラインの間に入り、正確な小三角を形成していて、この時期に有名番組に初出演するというのはタイミングとして頷けます。

2012年あたりから喉に不調があり、2016年にはポリープの手術をしたそうですが、健康の6ハウスには冥王星が長期間留まっているために、やむを得ないと思います。冥王星が水瓶座に入ると、ホールサインでは7ハウスに入ることになりますが、7ハウスは結婚の部屋であるので、結婚に関する価値観の根底的な組み替えを期待できる時期になります。本格的に水瓶座に冥王星が入るのは2024年末からになります。

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