第170回 ドラえもん33巻「ハリーのしっぽ」

国民的マンガ「ドラえもん」
原作もまだ書店に並んで
てんとう虫コミックス33巻「ハリーのしっぽ」に注目

初出は1984年7月号 小学六年生
ドラえもん33巻は1985年4月発売

1910年ハレー彗星は非常に観測条件がよく
最接近する5月20日、彗星の尾を地球が通過
「地球の空気に彗星の尾にある青酸ガスが混入する」
「彗星の尾によって地球の空気がなぎ払われる」
などのデマが流れた

彗星の尾によって地球の空気がなぎ払われる場合、
その空気が5分ほどで地球の引力で戻って来る、などという説から
「5分間息を止めていれば大丈夫」とも

ドラえもん作品内ではのび太のおじいちゃんが
「自転車のチューブを買ってこよう」

→スネ夫とジャイアンのおじいちゃんが買い占め
実際にこういう買い占めが起こったという記録が

1982年、ハレー彗星が早期検出されると「天文ブーム」到来
いたるところで望遠鏡が売られて、観望会も多く開催された
そんなブームの端緒となる作品

話の中では、のび太がタイムマシンで浮き輪をおじいちゃんに届け
夏には泳げるようになると決意

届けた先で雄大なハレー彗星を見上げる

ハレー彗星が1910年に起こした騒動、1986年のブームの大きさを
今でも大きな書店では手軽に手に入る「ドラえもん」から感じられる作品
1910年のハレー彗星は他にも文学作品に影響を色々与えている

おじいちゃんは76年後の孫のために、のび太が届けた浮き輪を庭に埋める
古くなってしまった浮き輪がのび太の手元に戻って来るのが作品のオチに。

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