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2022年 冥王星の動きから「冥王星水瓶座時代」の布石を探る。

少し日にちが経ちましたが、先日9日に変容の星・冥王星が半年ぶりに逆行から順行に転じました。冥王星は逆行が終わる前後 ― 10月6日~10日にかけて、様々なところで存在感を発揮し、私たちをディープな心の世界に誘っていましたね。



さて、そんな冥王星は、今まさに新たな時代の幕開け最前線に位置している状態。2023年3月に山羊座から水瓶座へと入り、私たちの社会は新次元へ移ろうとしています。

山羊座は1つの基準やルールの元、一丸となってコミュニティの発展に尽くす体制をあらわし、水瓶座はコミュニティの枠を越えて、各個人の特性を活かし、1つの理念を目指す体制をあらわします。特定の地位にある人が仕組みをコントロールするのではなく、各々の主体性に委ねられて情報・モノの流通が盛んになるでしょう。

水瓶座=自立・ネットワーク・シェアの時代の幕開けはもうすぐそこまで来ているのです。

そんな流れにおいて、今年は「冥王星山羊座時代」最後の逆行のため、そのメッセージ性も強いもの。冥王星は一筋縄ではいかない天体ですが、その変遷を追うことで、来年3月の新たな幕開けへ向けて、何を意識して過ごしたら良いか?少しでも知ることができるはずです。

そこで今回は、4月30日~10月9日に起きた冥王星逆行のテーマ、そしてそれに付随して起きた、ヘリオセントリック(宇宙意識)が示すことを振り返ってみたいと思います。


4月30日 冥王星逆行開始(ジオセントリック)


まず、4月30日 3時36分頃。冥王星逆行がスタートしました。

4/30 冥王星逆行開始


逆行開始は山羊座28度(サビアン29度)。サビアンシンボルは「お茶の葉を読んでいる女」。新しい価値観を取り入れ、変化の兆しを読み取る意味を持ちます。山羊座のルールに水瓶座の新たな視点がもたらされる段階です。

逆行が起きた場所は11ハウス=水瓶座の部屋なので、新陳代謝や枠をこえる必要性が強調されていました。しかも11ハウスカスプ(ハウスの始まり)に天体が乗っているため、かなり重大な隠し事や権力の存在が見つかった時、刷新しようとする動きが多く見られたかもしれません。

あるいは個人レベルだと、社会通念にとらわれない自分の個性や、それに付随してやり遂げたいことは何か?どんな仲間を求めて協力するか?どのようにオンラインやSNSにおいて発信するか?根底から見直す動きもあったかもしれません。

また、この時の冥王星は、海王星&金星&木星・水星と小三角形を形成しています。夢のある楽しいことや理想的な人間関係を求めることにより、真実に近い本質的な情報がやって来る可能性も示されていました。

ちなみに、水星=3ハウスは「冥王星水瓶座時代」のメインキーワード。さらに、2020年の木星・土星グレートコンジャンクションでも、3ハウスがやはりカギなので、どのように必要な情報を見極めるか?は新時代を生きる(少なくとも2040年くらいまでは)最重要キーワードです。


7月20日 地球と冥王星の結び(ヘリオセントリック)


次にヘリオセントリック=宇宙視点で見てみましょう。以前、水星逆行の記事で書いたように、地球と天体の結び(コンジャンクション)は必ず逆行期間中に起きます。


占星術家 高橋ともえさんによると、

地球と天体の結びは、地球に与える各天体のエネルギーが刷新される新たな周期の始まりであり、天体逆行はこの新たなサイクルに対応するための地上での変容と調整の期間

出典:https://paxluna.net/?p=1237

という位置付けになるようです。


一般的に天体逆行は、物事がスムーズに行きづらくなり、過去の問題が再燃し、行き違いやトラブルが起きる、と言われます。しかし本来は、各天体のテーマを見直すことで、私たちを取り巻く状況を向上・改善するために起きることです。

地球的価値観で見れば、より良いコミュニケーションを取るため、お金の使い方や稼ぎ方を見直すべく起きたことも、宇宙的視点で見れば、より大いなる目的や地球の未来のために必要なアップデートということになります。

今回は冥王星なので、水星や金星逆行ほど具体的ではありませんが、これまでの当たり前や常識を疑い、社会通念外のところに打開点を模索したい衝動が強く感じられたかもしれません。

ヘリオセントリックにおける冥王星は、ジオセントリックとほぼ同じで、物事の真理を求めて特定の事柄に深入りします。

太陽系の1番外側に位置し、未知なる概念や異次元なものをもたらす存在です。その天体が地球と会合することで、今までと全く異なる価値観を得て、新たな破壊と創造が始まるのです。



今回、地球と冥王星の結びが起きたのは、7月20日 10時30分頃。

7/20 地球・冥王星結び(コンジャンクション)


山羊座27度(サビアン28度)の位置で、サビアンシンボルは「大きな養鶏場」です。コミュニティ発展のために新たな情報を得る/自分の理念に近しい団体を見つける意味を持ちます。

ヘリオセントリック上で、地球&冥王星の結びは海王星&火星&木星、金星と小三角形を形成しており、かなり強いエネルギーが働いていました。私たちの潜在意識が求める夢をより多くの人と分かち合うために、どんどん挑戦するエネルギー(海王星&火星&木星)が、地球に新たな破壊と創造をもたらします。さらに金星も加わって、物質次元に左右されない魂の喜びや共鳴も、地球意識の刷新に一役買っていたでしょう。


さらに、この日は牡羊座下弦の月が起き、「誰に何を言われても自分の感覚を貫く。物事のエネルギー的側面に価値を見いだす」テーマが示されていました。

”誰に何を言われても”は、いかにも冥王星・火星的ですし、”エネルギー的側面に目を向ける”は海王星の夢、金星の共鳴を彷彿とさせます。


つまり、7月20日 地球と冥王星の結びは、本当の意味で国やコミュニティが発展するために、恐れることなく未知の情報や概念を取り入れること。その際に必要なのは、私たちの心が感じる共鳴や周波数であり、それを軸に今までの常識にとらわれない勇気ある行動が必要である。このようにまとめることができます。


10月9日 冥王星逆行終了(ジオセントリック)


そして、10月9日 6時55分頃。冥王星逆行が終了しました。

10/9 冥王星逆行終了


逆行終了時は山羊座26度(サビアン27度)。サビアンシンボルは「山の巡礼」。ライフワークの実現を求めて高みを目指す意味を持ちます。

逆行が終了する場所は3ハウス。前述したように新時代のカギとなる場所です。3ハウスは情報の取扱い、言語化して伝える、私たちの考え方の基礎(義務教育で身に付けたもの)を表します。

さらにこの時の冥王星は海王星・水星と調停の三角形を形成しています。この天体の組み合わせによる複合アスペクトは、逆行開始時にも見られましたが、半年前は小三角形でした。

小三角形は”幸運の三角形”と呼ばれる良いアスペクトですが、影響力は調停の三角形の方が上です。海王星と水星が向かい合って、夢・イマジネーションを表現しようとするエネルギーに、冥王星のサポートが入り、妥協の無さや強制力が加わります。

このことから、約半年間に渡る冥王星逆行の中で、社会通念にとらわれない自分の個性を模索し、枠を越えようと試行錯誤した中で、あなたはどんな経験や知識を得たのか?あなただけが体験した真実とは、絶対に伝えたいことは何か?をあらためて振り返り、次へ繋げると良いでしょう。


出典:UNSPLASH


1月18日 地球と冥王星の開き(ヘリオセントリック)


最後に、これら一連の流れが2023年にどう繋がるかを見ていきたいと思います。

来年の1月18日 23時52分頃。地球と冥王星は開き(オポジション)を迎えます。7月20日より新たに始まった冥王星が地球にもたらす破壊と創造のサイクルは、ここで1つの集大成へたどり着きます。

1/18 地球・冥王星開き(オポジション)


冥王星の度数は山羊座28度(サビアン29度)。サビアンシンボルは「お茶の葉を読んでいる女」。逆行前の位置まで戻り、物事の新陳代謝や枠を超える必要性がふたたび示されています。

地球と冥王星の開き(オポジション)は海王星とソフトアスペクトを形成し、やや離れて金星も加わっています。潜在意識が求める夢と魂から沸き上がる喜びは、冥王星の未知の概念と合わさり花盛りを迎えているイメージ。

そして土星はインコンジャクトを形成しています。ヘリオセントリックにおける土星は物事を1つにまとめあげる、それを社会に還元する力を持ちます。インコンジャクトはハードアスペクトなので、スムーズさはありませんが、冥王星からもたらされる様々な概念を形にしようと試行錯誤する中で、新たな気付きや視点を得られるかもしれません。


また、ジオセントリックで見ると、太陽&冥王星はICに寸分違わず重なっています。IC=心の中に眠る意識や思い出が呼び起こされて、精神的な衝撃を体験する、あるいはこれまでの経験が繋がって真理に目覚めるような覚醒体験もあるかもしれません。

1/18 地球・冥王星開き のジオセントリック図


ちなみに同日には、12月末から続いた水星逆行が山羊座の位置で終了するため、働き方やスキルの活かし方の見直しを通じて、思いもよらない気付きを得られるかもしれませんね。

いずれにしても、今までの固定観念や枠にとらわれず、自分が身を持って体験したことやハートで感じたことを採用し続けることが、1月18日の大いなる真理の開花に繋がり、そのエネルギーは3月の「冥王星水瓶座入り」へと引き継がれる。そのような道筋をイメージすることができます。

冥王星を非常に扱いづらい天体ですが、私たちが自分の心と丁寧に向き合い、その都度軌道修正を行って、魂と現実のギャップを少なくすれば、その負担を減らすことはできます。

これから太陽は、冥王星が支配する蠍座へ入り、蠍座新月&日食・牡牛座満月&月食も起こります。これらの天体イベントは心の回路が大きく開くため、自分の本音に基付いて行動できる、またとないチャンスとなるでしょう。


ここまでお読みいただきありがとうございました!

こちらのページは西洋占星術-ジオセントリック(通常の占星術)やヘリオセントリック(宇宙意識の占星術)、サビアンシンボルについて発信をしています。

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