コマーシャリズムの原理と『怠ける権利』

評論家の佐高信氏の『わたしを変えた百冊の本』という本に出ていたのですが、電通の元社長の「戦陣訓」(改めて調べると「戦略十訓」と言うそうですが)なるものがあって、コマーシャリズムの原理をよく表していると思ったので、紹介させていただこうと思います。以下のような内容です。

一、もっと使わせろ
一、捨てさせろ
一、無駄使いさせろ
一、季節を忘れさせろ
一、贈り物をさせろ
一、組み合わせ(コンビナート)で買わせろ
一、きっかけを投じろ
一、流行遅れにさせろ
一、気安く買わせろ
一、混乱をつくり出せ

永田久光氏戦略十訓

人も資源も疲弊・枯渇しそうな内容ですが、「季節を忘れさせろ」とか、「混乱をつくり出せ」などは特に悪魔的な印象を受けました。

やはり、佐高信氏の『わたしを変えた百冊の本』に紹介されていたもので、フランスの社会主義者でマルクスの娘婿のポール・ラファルグという人が書いた『怠ける権利』という本があって、図書館にあった平凡社ライブラリーのものを読んでいるのですが、『怠ける権利』もついでに収載されている『資本教』も現代につながる資本が暴走するような状況をよく描写していると思います。過剰な資本が過剰な労働を呼び膨れ上がっていくみたいな、ディープステートを思わせるような話が書いてあります。ロックフェラーの名も出てきます。

最近は温暖化論とか持続可能な社会などと称し、利権のために却って環境に悪そうな計画が行われているように感じますが、これもコマーシャリズムや『怠ける権利』に書かれている問題の延長線上にあるように思います。

二酸化炭素が本当に犯人なのかという議論もありますが、そもそも排気ガスなどを減らしたければ電気自動車を普及させるより、自動車そのものを減らしたら良いはずです。少資源や公害を減らす観点からいえば、飢えないで済む形での経済の縮小を模索すべきなのに、利権を膨れ上がらせるためのやってる感だけのエセ環境対策が、若者の善意などを搾取しながら行われているように感じます。

二酸化炭素温暖化論もどうも物理学を無視した机上の空論のようです。但し、大気汚染の悲惨な地域に言ったこともありますので、粒子状物質や窒素酸化物、硫黄酸化物などの公害を放置すべきだとはまったく思っていません。ただ、二酸化炭素の問題でなければ質の良い石油を使うなど、脱酸素でなくとも改善の余地があるでしょう。アンモニアを燃やすのは意味が分かりません。アンモニアを作るエネルギーはどうするのでしょう。窒素酸化物が排出されれば、二酸化炭素より害が大きいのでは?!など、総理のいうことにも疑問点がいっぱいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?