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12ハウスにt-天体が入るとき

アメブロに掲載していた記事(2021年9月25日付)に加筆修正をして再掲しています。



三重円チャートとは

出生図に経過図を重ねて、あなたの星と今の星の動きとの関係性をみるのが、三重円チャートです。

今の空を動いている天体が、あなたの出生チャートの何座・何ハウスに入っているかをみて、今の状況や今後の展開を読み取っていきます。

三重円チャートが読めるようになると、星読みのおもしろさがグンと上がってきます。

天体の移動スピード

動きの早い天体は、日にち単位・月単位でサインを移動します。
月で2日半、水星で約1週間、金星は20日ほどで、ひとつのサインを通過していきます。
火星は少し長くて、2ヶ月くらいかけて移動します。

動きの遅い木星以遠の天体では、年単位でサインを移動していきます。
木星は1年、土星は2年半、天王星は7年、海王星は13年、冥王星は約20年です。

遠い天体ほど、その星の影響を長く受けることになります。
とくに、個人天体に木星以遠の星がアスペクトするタイミングは、実感しやすいでしょう。

出生図の12ハウス・ASCにt-天体が入るとき

空を運行する経過の天体(t-天体)が、出生図(n-)の12ハウスやアセンダント、1ハウスに入る時期には注意深い観察が必要です。

12ハウスは、古い時代の占星術では「幽閉された部屋」と表現されていました。12あるうちの最後のハウスということもあり、あの世とこの世を繋ぐ神秘的な領域ともいわれます。他とは隔離された世界です。

12ハウスにある天体は、外に向けて発せられるはたらきにはなりません。
内側に向けて、ひっそりと行う活動として現れやすいです。

現代の占星術では、オタクの部屋と呼ばれるようにもなりました。
「インターネット世界での活動」の意味合いも含まれているようです。

t-天体がn-12ハウスに入る時期は、「なんだかパッとしない」「やる気が起きない」と感じやすいかもしれません。
体調面に出る場合もあります。
なのでこの時期は、これまでを振り返りながら、次のステージへ移行する準備にあてます。

なんとなくうまくいかないと感じたら無理をせす、ペースを落としていきましょう。

神様がくれた長い長いお休み

30年ほど前。木村拓哉さんと山口智子さんが主演を務めた「ロングバケーション」という作品がありました。

記憶はあいまいなのですが、印象的なフレーズがあります。
「なんだかうまくいかないと思うときは、今は神様がくれた長い長いお休みだと思えばいい」という台詞です。

だから、タイトルが「ロングバケーション」なんですね。
この胸中がまさに、t-天体の12ハウス期間という感じがします。

次に進むためにはやはり、お休みの期間も大切です。
長い長いお休みを、もがいてもいいし、あがいてもいい。
もちろん、とことん楽しんだっていいわけです。

星はつねに前に向かって進んでいます。
それは、状況は変化し続けていることを意味しています。
苦しい状況がずっと続くわけではないのです。

そのままで大丈夫

t-天体が12ハウスに入っているタイミングで落ち込んだのなら、それはあなたが、「星が示すしあわせへの道を立派に歩んでいる」という証拠。

いまの状況に、誇りを持てばよいのです。
この時期には心配しすぎないのが一番。

t-天体がアセンダントと重なるタイミングがやってくると、自然と動きたくなってきます。
さらに1ハウスに天体が入って落ち着いてくると、気持ちも新たに活動できるようになりますから、心配は無用です。

星はいつでも、あなたがしあわせになるための道しるべとして、輝いてくれていますよ。


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