10天体・さまざまなキャラクターたち③トランスサタニアン
前回からの続きです。3回目の今日は、天王星・海王星・冥王星の3天体『トランスサタニアン』です。
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天王星・海王星・冥王星の3天体は、占星術が確立されたずっとあとに発見された新しい星たちで『トランスサタニアン』と呼ばれます。
とても遠い場所にあるため、肉眼で確認することは出来ません。
目にみえないような世界、『神の領域』を司る星たちです。
ホロスコープでも個人的なことよりは、その世代を象徴する星たちとしてみていきます。
天王星は、改革・変革の星。新しい枠組みの中で、自由で独創的な世界をつくっていく。未来を創る新しい感覚。
→ 天王星を発見した、天文学者ウィリアム・ハーシェルは、いつものように夜空を観測していた際に、偶然天王星を見つけたそうです。
急に現れたように感じたので、当初は彗星だと発表されていたのだとか。
それまでは土星が一番外側にある星だと考えられていましたから、天王星の発見はそんな常識をぶち破る出来事だったのではないでしょうか。
まさに新しい世界を創る。新時代の到来を告げる星といった感じですね。
私が天王星で思い浮かべるのは、CMでもおなじみの「フワちゃん」です。ファッションやお話の仕方なども自由で独創的。好き放題やっているように見せかけて、実はちゃんと常識を兼ね備えていますよね。英語もペラペラだし、知的な印象もあります。フワちゃんをみているとなんだか元気になってきますし、新しい!!=新星の登場 と感じます。
きっとこれからの未来を創っていく世代なんじゃないでしょうか。
海王星は、曖昧でぼんやりとした世界。芸術や神秘。夢や理想、イマジネーションの世界。浸りすぎるとどこか現実味がうすれていくような。
→ 海王星の英名はネプチューン。海の神様・ポセイドンですね。海なのですべてを飲み込んで、深く沈んで底なしに溺れていくような感じです。
そういうイメージからか、お酒やドラッグなどの中毒や、アレルギー、ウィルス感染などとも関連しています。
夢を追い続ける主人公がつらい現実を忘れるために、お酒やドラッグに溺れ、人生のどん底をさまようになる、というストーリーがよくありますね。
まさにそれが海王星エネルギーに翻弄されるという、いい例えではないでしょうか。
芸能人の薬物問題などもたびたび浮上してきますが、そこには「理想と現実の乖離」があるのかもしれません。
『神の領域の星』といわれる海王星なので、星のエネルギーをうまく発揮できれば大スターですし、裏目に出ればとことん堕ちていくのでしょう。
人は誰しも夢や理想を持ち、その実現に向かって生きていこうとします。
精神的な成長を遂げるよろこびを教えてくれる星が、海王星です。
冥王星は、極端な星。0か100かのエネルギー。破壊と再生。生と死。天と地を覆すほどの改革。変容。再生力。
→ 冥王星といえば、『暗黒破壊神』的な悪役のイメージですね。ギリシャ神話の冥王・ハデスが有名かもしれません。
冥王星が発見されたのは1930年で、宇宙の時間からみれば、ごく最近のことのように感じてしまいます。
その後に研究が進み、惑星の定義などが定められていく中で、冥王星はほかの惑星とは大きく性質が異なるため、2006年に太陽系外惑星として準惑星に位置づけられました。
占星術では、現代でも最大の影響力を持つ天体として存在しています。
一番遠くにある星ですから動きも遅く、影響力も長く続くとされます。
2024年11月の「冥王星水瓶座時代」への完全移行を前に、現在は山羊座との境界線を行ったり来たりしています。
これまでの常識の枠を壊し、よりよい未来に向けて、誰もが大きな変化・変容を起こすように促されている時間を過ごしています。
ある日突然に有無を言わさず、強制的に始まり、徹底的にそれを強いられる感じ。冥王星の与える影響力は半端ないものです。
けれども、徹底的な破壊のあとに生まれる世界は、今までよりも素晴らしく進歩するのが自然の法則です。
星はいつでも、物事の法則、自然のあり方を、愛を持って教えてくれているのです。
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