おかかの話

中野で酒を飲みながらおかかおにぎりを食った後に、おかかの話を始めてみました。

「おかかって1品だけなのに名前ついてるって変じゃないですか?」
「ん?どういうこと?」
「おかかって、おにぎりに入ってるぐらいしか出番ないのに名前ついてるんですよ」
「お好み焼きにかけたりもするし、普通に使うよね?」
「ん?鰹節じゃなくておかかですよ?」
「鰹節とおかかは同じものでしょ?」

しばらく、やいのやいの言った結果として、次のことが判明しました。

1.俺の中でのおかかは、鰹節に醤油がかかっているもの
2.鰹節に醤油がかかったものはおにぎりぐらいしか出番がない
3.でも、世の中的には削り節は全部おかかと呼んでOK
4.俺以外の人はみんなそういう認識だったらしい

うそーん。

醤油かかってなくても、おかかっていうの?
それだったら削り節でいいじゃーん。
わざわざ別の名前を用意する必要ないじゃーん。
逆に言うと、醤油のかかった削り節の名称が無くなっちゃうじゃーん(ちょっと前まで、おにぎりにしか使われないんだから別の名称なんか無くて良いと思ってた事は内緒です)。

じゃあ、「おかか」って名前はなんだろう?と考えてみた結果、幼児語なんじゃないかと予想してみました。
「お」+繰り返しで、小さい子供にも分かるようにしたんじゃないかと。
「おとと」とか「おめめ」とか。

まあ、その場はそれで収まりまして、家に帰って検索してみました。

【おかか】
《女房詞から》鰹節(かつおぶし)。また、それを削ったもの。削り節。

惜しい!女房言葉かぁ!
「お」+繰り返しって所の着眼点は悪くなったんだけどなぁ。
「タモリ」が「おタモタモ」で、「鰹節」が「おかか」かぁ。
なるほどねぇ。

と、いう所でちょっと気になったことがありました。

俺以外にも、おかか=醤油で味付けした鰹節的な考え方の人がじんわりといるらしいんですよ。

例えば、これ。
【かつおぶし と おかか 以上の2つの違いって何なんでしょうか!?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1263724867
この中で回答者の一人が「かつおぶしってのは、削ってヒラヒラした状態のまんまの事で、おかかは、更にそれに味付けをした物なんじゃない?」と答えている。

こういう回答も、
【鰹節のことを何故「おかか」と言うのでしょうか?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1122183991
「削り節を佃煮にした物や、醤油であえたものはオカカ と呼ばれ、にぎり飯の具として人気が有る。」
「お好み焼きの上で踊り狂う鰹節。佃煮っぽくなんてんのがおかか」

更に、これ。
【おいしい♪おかか佃煮】
http://cookpad.com/recipe/1142300
「だしを取った後のかつおぶしを捨てるのは、もったいないのでおかかにしました♪ 」と書いてある。

んー?
これって俺個人の単なる無知や思い込みとはちょっと違う問題なんじゃないだろうか?
地域性なのか、家庭環境なのか分からないけど、同じように認識している層が一定量いるように思えます。

特に料理で「おかか」を作るって説明の時は、原材料が「おかか」じゃなくて「鰹節」とか「花かつお」なんですよ。
削り節の事を「おかか」って言う場合は確かに多いんだけども、その「おかか」が鰹節の佃煮なんかの原材料になることはなくて、そういう時には「鰹節」が原材料で出来上がったものが「おかか」って表現されている。

どこかで世の中の認識が歪んだのか、世の中に広まった時から実はそうだったのか…。
謎です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?