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多田漫画『あの日見た黄昏の』 あとがき

今回の漫画や多田について

補足は蛇足といいますけれどちょっとだけあとがきとか。

この漫画は旭友ちゃんが始まった2019年の早いうちから、「みんなが成人したら描きたいな~」と思っていた漫画です。
でも、”4人で飲んで旭陽が酔っちゃってキス魔になって、多田にもたれて友弥がはがす”ところだけだったので、前後は今回、ネームの時にプロットを切りました。

結果、完全に多田の漫画になったのですが、満足してます。
キャラクター的にもシチュエーション的にも、どうしても多田には好みを詰め込んでいる分、一歩抜けて好きだし、時が経つにつれ愛着もとてもあります。
ラストの15p、高校時代の回想に関しては、なんとページの嵩増しというか、間を埋めるために追加したのですが、描きながら泣いちゃいました。
「多田が旭陽をルームシェアに誘っていた」という件は、以前から考えていたのですが、あまりにも可哀そうすぎて出すのを迷っていたのだけど、多田がお姉ちゃんの家をでる事や、大学の事など、いろいろなことを考えた結果、旭陽を誘うことは自然のことに思え、そこに行きついてしまうので思い切って描きました。

旭陽に断られて曽我を誘うかと言ったら、それはありません。
多田と曽我は「腐れ縁」という表現に尽きるもので、性質は違うけれど一緒に過ごすのが居心地が悪いこともなく、いつのまにか長くつるんでいるという関係です。「一緒に暮らしたい」までは互いに到底考えません。ちょっと気持ち悪いとさえ思うと思います
ただ友達としては、それなりの関係値を築いています。多田は見た目は派手ですが根暗で陰キャだし、曽我は飄々とした性格ではあるけれど、完全な陽キャかと言われれば、微妙な気もします。
それこそ、曽我は自分の欲には忠実ですが、かなりの「めんどくさがり」なので、陽キャの事はあまり好きではありません。
多田目線のSSにも書いていますが、多田と曽我は「面倒くさいと思う境界線が似ている」という点で、気が合っているのです。
そしてそれは旭陽もそうで、多田と曽我とはとても気が合う友達となりました。

本質的なところで見れば、一番気が合うのは多田と旭陽だと思っています。とにかく趣味が合うし、行動のテンポや空気感、ノリも合います。旭陽が実はコミュ力があるので、根暗すぎる多田に少し突っ込んでいく感じが、多田にはいい影響になっているんじゃないかなと思います。
そして今回の漫画では、曽我と友弥も気が合うのかもなというのも思いました。二人も趣味が合うし、コミュ力はあるけど根明ではないというところも、丁度いいのかもしれません。
つまり、全員根暗なわけです。(細かくは後述)


多田の事、曽我の事は、本当に多田目線SSの「夢のような陽の当たる横顔の」にかなり詰まっているので、旭友というか、「夢の中の瞳の中の」の核にもなるSSになっています。
それこそ、多田が旭陽に寄せる想いについても、この漫画の前提として大切なことが含まれていると思います。

今回の漫画に対して、「友弥がいなければ多田も報われたのに…」という感じのお言葉を頂いたのですが、それもありません。
それについても、SSに込めているのですが、多田はあくまで「恋をしている旭陽」に特別な思いを寄せたのであって、それがなければ、友達として関係が続いていくだけです。
もし、友弥がいなくてもまた多田が旭陽に対してそう思う時には、また旭陽が誰かに恋をした時かもしれません。
それでもifとして、多田旭の世界線はすごく見たいしちょっと書いてみたいなとも思ってます。

先日配信で話したのですが、旭陽と友弥の間にはもちろん計り知れない愛情がありますが、出会いが特殊な事もあり、その中にはどうしても”執着”が含まれています。
そういう点では、多田が一番純粋に恋をしているんじゃないかなという話をしました。
でも今思えば、独占欲はあるかもしれません。それがきっかけの一部だった気もします。
そもそも私自身が純粋で真っ白な恋は無いと思っているので、それぞれいろんなきっかけや欲で、相手を求めているんだと思います。
一次創作はどうしても自分の思想や性格が反映されちゃいますね。

こういう事をつらつらと書いていると、ほとんどの事を作品に落とせてないなと思うばかりです。


以下、漫画とはあまり関係のない話

先述のそれぞれのコミュ力について。
簡潔にまとめると、
旭陽:コミュ力と行動力はそこそこあるが平凡なインドア人間
友弥:元々暗かったがコミュ力を身に着けた人
多田:根暗で陰キャ
曽我:自分の為の行動力はあるが面倒くさがり

こんな感じ。
旭陽と友弥に関してはどっかで書いたんだけど、旭陽は元々、小学生の時とかはクラスの中心に立つくらい、人をまとめたりするのが上手い人です。そこから中学の時には丁度いいところに収まる心地よさを覚え、高校のときには窓際の席がお気に入りになりました。
その中でも周りと合わせるのはうまく、浮くこともなく目立つこともなく溶け込んでいたと思います。
根の明るさで言えば、4人の中では旭陽が一番かもしれません。
ただ旭陽が”根明”かと言ったら、それも違う気もして、ネガティブで心配性な面もあります。真面目さや優しさからくるものではありますが、それが時々悪さをします。
そういった時、友弥と支えあえるのではないかなと思っています。

友弥は幼少期は元気な子でしたが、母親の蒸発をきっかけに、すっかりと塞ぎこんで暗い少年時代を過ごしていました。ですがその中で少しずつ人とのぶつかりや不都合な経験をしながら、サッカーを通してだんだんとコミュ力を得て、高校ではみんなに愛される存在にまでなりました。
友弥は女の人が苦手なので、男子校なのも合っていたのかもしれません。

次に描く漫画の候補の中に、友弥の幼少期についての話があるので、そのうち描けたらいいなと思っています。
単純に幼少期友弥とお兄ちゃん描きたいなっていう。少年を描きたい。
友弥は母親の事があった中で父親にはあまりかまってもらえませんでしたが、それは家族の為であり、父と兄にはしっかりと愛されて、なんなら溺愛されて育っているので、愛情は育まれていたと思います。
それに加え、旭陽の愛情により自尊心も芽生え、幸せに過ごせているんじゃないかなと思います。

と、こういう小話もすればきりがないので、まとめもかねて、今後また投稿しようと思います。

今後描くものについて、
あとはもう大学の…こと…を描かなければと思うのだけど、全くわからん…
わからんすぎてネタもイベントも浮かびません。
とりあえず同棲のうんぬんを描かなければ。
1年ほどのつけが回っていて、手が足りません。

今回のオンリーも色々な事情により、何もできないかと思ったけれど、漫画も含め、ポータルサイトをつくったり企画もやったりと、結構気合でいろんなことができて良かったなと思います。
見てくれる方々には感謝がつきません。おかげさまでとても楽しかったです。

今後も旭友ちゃんと一緒に頑張っていきますので、どうぞ宜しくお願い致します。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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