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5/18 tacica 「TIMELINE for “parallel park”」

音楽を聴く時、「この雰囲気の歌を聴くならこのアーティストが一番好きだ」という基準で選んで聴きがちで、そこから自分目線で「ブレたな」と思うと聞かなくなってしまう、という判断をしている。
tacicaというバンドも、それで少し新譜を聴かなくなっていて、今回メジャーデビューからの一枚目のオリジナルアルバムである「parallel park」の再現ライブ、というのと、都内では一番好きな元キャバレーという異質な雰囲気を持ったライブハウスである東京キネマ倶楽部での公演だということで行ってきた。
端的に言ってとても良い公演だった。

彼らの人間性に何か思うことがあった訳ではないので変わらない温度感のMCも、発売当時から何度も聴いた「parallel park」の楽曲も、追加で演奏された「human orchestra」からの楽曲も、アンコールの「人鳥哀歌」も、懐かしく、新鮮で、特に初期楽曲では一番好きな「オオカミと月と深い霧」が聴けたのはとても嬉しかった。
相変わらず物販紹介が盛り上がるバンドな部分も健在で、とても心地いい。
ドラムが体調不良で脱退してしまったので紹介役はずっとベースになってしまってはいるけれども、あのバンドの温かさの一部でもあるのでぜひ今後もそうあって欲しい。

それでもやはり、アンコールで演奏された多分聴かなくなってから発表されたであろう2曲にはあまり惹かれなく、少し残念ではあったけれども。

とりあえず会場で売っていたアルバムは買ったのでそれを聴きながら考えようと思う。

自分は彼らの歌を聞いてる時に感じる「夜の森を大きな神様のような動物と散歩をしている」ような感覚が好きなのだ。
そう言う楽曲がまた増えてくれたら嬉しいのにな、と思う。

とりあえず今日は、一番好きな「オオカミと月と深い霧」の歌詞の、

「闘った上で勝ち取って 培ったモノ全部背負って
優越感か?罪悪感か?どちらの僕も今はシロではない
此処に立って空の表情を“忘れない”と吠えるよ
臨む朱色を辿るための夜を」

をしみじみと反芻する。
https://www.uta-net.com/song/135092/

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