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漫画な話 「ミッドナイト」

最近、YouTubeでその名を見つけました。
ようやく実写化されるようです。
「面白いのに。」
40年近く、読み返す度に何度も何度もそう思ってきた1人です。
作者がこれだけの人なのに、これだけ面白いのに、
でも、人は知りません。
勿論、知っている人はいるはずなのですが、でも、知っている人と
会ったことがなく、故に話も合いません。
そう思うと自分如きの書籍や存在が知られていないのは
当然のことで、なので、もっと頑張らなければなりません。
この「ミッドナイト」のiPhoneでの実写は、まだ見ていません。
どこかのタイミングで観たいと思います。


一日が終わり、人々が家路へと急ぐ頃、
おれの一日は始まる
営業時間は夜12時から朝7時頃まで
人は深夜食堂って云っているよ
客が来るのかって?
それが結構来るんだよ

そんな深夜食堂のお決まりの始まり文句が大好きです。
でもずっと、どこかで見たこともあるような気もして、でも、
そんな匂いを感じながらのこのゆったりとした始まりが
大好きです。


話は1986年に遡ります。
僕は、中学3年生でした。
マラドーナ擁するアルゼンチン代表、W杯での優勝なるか。
でもやっぱりブラジルか、プラティニ率いるフランス代表は
どこまで勝ち上がるのか。
そこまでサッカーに夢中ではないにしろ、やはりW杯を
見上げて、サッカー少年には当時はまだ別世界に思えたその規模の
大きさに、僕如きですらこんな世界もあるのだなとうんざり
していました。
日本でのサッカー選手よりも更に輪をかけて知られていない
キックボクシングという競技に、前年の中学2年生時に足を踏み入れて
からというもの、違うその競技で夢を見ていた頃でした。
当時の中学生、僕の周りの人間等の愛読書は週刊少年ジャンプばかり
でした。
勿論、僕も読んではいましたが、でも、熱量は他の紙面へと
小学生の頃から足を伸ばしていました。

少年チャンピオン、僕の周りの殆どの人は読んでいません。
幼稚園の頃からドカベンは全巻ありましたし、ダントツも
自室にありました。
ジャンプ派は殆どではなく、僕の周り全てです。
チャンピオンで一人も話が噛み合ったことがないからです。

夜はいろいろな顔を持っている
その顔をひとつひとつのぞいていく
男がいる
その名をミッドナイト


毎回お決まりのこの言葉で少年チャンピオンに連載されるミッドナイトは
始まります。

少年ジャンプが全盛の中学3年生時、僕はジャンプばかりではなく、
他の漫画雑誌にも夢中でした。
サンデーやマガジン、ビッグコミックオリジナルや
少年ビッグ等等の漫画雑誌を好んで読んでいました。
勿論、チャンピオンも。
小遣いで足りなければ、母の朝刊の新聞配達を手伝って、
その日日の小遣いを貯めて漫画を買いました。

毎回、この冒頭に記された文言から始まるそれに恰好よさを
感じて、でも、それがそういう手法の1つなのだと思っていました。
既にどこかにある手法だと思っていたのです。
今思うと深夜食堂なんかはその影響があるのかななどと
思ったりもします。
この手法は他でも存在して、なので、それらの影響なのだと
いわれてしまったらお手上げですが。

僕の中で深夜食堂とこのミッドナイトが被ってしまうのは
そこからくるのだと思います。
タクシードライバーと飲食店、深夜の物語以外は共通点など
ないのですが、でも、なんか被るのです。

ただオープニングが被さるだけなのですが、でも、なんか
同じ様な匂いがします。


手塚治虫、幼少の頃からうんざりする程、その名を耳にして
きました。

誰もが知る巨匠で、僕などが語ることでもありません。


でも、その後の若手の台頭で肩身が狭くなっていった様な
印象を、当時中学3年生の僕は感じていました。
子供の頃からベテラン選手が好きで、野球は知らないけれど
門田や村田兆治が好きでした。
あぶさん楽しみにしていました。
セ・リーグのみがテレビ中継されて、なので、野球知りもしない
癖にパ・リーグの選手を応援していました。

少年ジャンプ全盛のあの頃、少年チャンピオンは当時の
僕らの年代は趣味趣向の範疇になく、なので、読者の少ない
漫画雑誌、もしくは数少ない大人の漫画雑誌的な位置付け
でした。


でも、僕にはそういった世間の見てくれ立ち位置など関係なく、
パ・リーグ同様に好きでした。
毎週読んでいました。

そういった性格なのです。
仕方ありません。
周りが好むものよりも、周りが関心のないものや知らないものに
興味を惹かれます。
何だってそうです。

だからキックボクサーですし、まだそれなのです。


僕が正しいということがいいたいわけではなく、僕はそういった
品質の輩なのだということがいいたいのです。

1話完結の物語、でも、かつてご自身の描いていた主人公が
たまに出てくるのはこの方が最初なのではないのかなと思ったり
します。
他の巨匠なのかもしれませんが漫画という娯楽の先駆者は
間違いなくこの方で様様な技術の先駆者とも思います。

ずっと持っていたのですが、でも、この歳で改めて読み直すと
とてもそれを感じます。


日本最初の漫画家は、手塚治虫といわれていますが、でも、
この方ではなく葛飾北斎なのかなと僕は思っていて、勿論、
その時代に漫画など、そもそもないのですが、
けれど、彼の絵は漫画の様なそれで、なので、そうなのかなと
ずっと思ってきました。
あの時代に髑髏や死体の絵をディフォルメして描いている
ことが凄いのですが、でも、もっと凄いのはカメラなどない時代に
死体を模写するということは、それを眺めながら描かねばならない
ということで、ときうことは相当な異臭のする中描いていたに
違いないのです。
そして、腐っていくのでその状態を待っていてくれません。

死体の前に紙などなかったでしょうから描くそれを広げて
必死に描いている姿を想像すると凄いなと思ったりします。
死臭、離れていても我慢出来ないくらい臭いです。
昔、警察のすぐ裏に住んでいた頃に朝、犬の散歩で裏の通りを
通った際、絶えられない異臭を嗅ぎました。
ビニールシートで通りから見えないよう封じられていたそれは、
のちにそれは死臭だったことを知ります。
間近で目視してデッサンしたのでしょうから相当な精神力
だったことが伺えます。

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映画な話

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映画やドラマなどを観た感想を 自分の視点で記します。

これがなんのことやらか、ようやく 理解しました。 どうもです。 頑張ってホームラン打とうと 思います。