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2024/1/2〜1/5の米国株投資の振り返り

はじめに

2024年が始まりましたが、早くも米国株市場は重要な転換点に差し掛かっています。
この記事では先週の(1/2-1/5)の米国株市場を振り返り、今週以降の投資方針を考えたいと思います。

米国株市場の現状

2023年12月下旬の時点で、S&P 500は一時4793.3ドルの高値まで買い進まれ、市場は楽観的なムードに包まれていました。Fear & Greed Indexも70台に達し、投資家の間では強気のセンチメントが支配的でした。
すでに年末の時点で、短期的な市場の過熱の兆候が見られていたと言え、短期的な調整がいつ起こってもおかしくない状況でした。

このような状況で取引が開始された2024年の米国株市場ですが、年初から軟調な展開となり最初の4立会日(1/2-1/5)で前年終値の4769.83ドルから72.59ドル下落し、S&P500パフォーマンスは-1.5%となっています。
週明け1/8の終値でこの下落幅を取り返す可能性は低く、年初5営業日でのS&P500パフォーマンスはマイナスとなる可能性が高いと考えられます。「年初の5営業日」アノマリーを考慮すると、1月相場、ひいては2024年の相場は厳しいものになると思われます。

雇用統計と金融政策

1月5日に発表された雇用統計は、非農業雇用者は+21.6万人(予想+17.0万人)、平均時給前年同月比+4.1%(予想+3.9%)と予想を大きく上回り、失業率は3.7%と横ばいでした。
雇用市場の堅調さを受けて、市場では連邦準備制度理事会(FRB)による早期の利下げ期待が後退する形となっています。1月5日の10年債利回りも4.05%近辺で取引を終えています。

今週(1/8-)以降の米国株式市場の見通し

1)短期的な米国株の過熱感、2)年初5営業日のアノマリー、3)雇用統計を受けての早期利下げ期待後退、これらの要因を踏まえると、2024年第1四半期に米国株市場の調整を警戒すべき局面であると考えられます。
さらに過去のデータからは米国大統領選挙年の3月の相場は軟調になりやすいことが知られており、3月までは警戒が必要です。

私個人の投資戦略

年初の時点での私のポートフォリオはVT  40%(米国景気失速・利下げシナリオに対応するための米国以外のエクスポージャー増加目的), VTI  20%, 個別株(アグレッシブグロース株中心に8銘柄) 40%でした。
年初からの動きを受けて投資戦略を若干変更しました。

過去の大統領選挙年での米国市場パフォーマンスや長期的にいずれは金利低下が起こりやすい状況であることを考慮すると、通年では過度に弱気になる必要はないと考えます。
しかし上記の通り1-3月に調整局面が訪れる可能性を考慮し、年初来の軟調な展開を確認した上でVTを売却しました(利益確定)。
今後調整局面が実際に訪れた場合には3月あたりを目安にVTIに資金を投入することで、引き続き強い米国経済と早期利下げ観測の後退を踏まえて米国株市場の比重を再度上げる方針としています。(3月中をメドにVTI  60%, 個別株  40%程度のポートフォリオとする方針)

VTを通じて全世界株に投資していた根拠である、米国経済失速・利下げのシナリオはやや後退していると考えました。
また個別株については将来的な利下げ余地が十分ある環境で、早期利下げ期待が後退したとしても長期では十分なパフォーマンスが期待できると考え、引き続き良好な決算を出す限りはホールドする方針です。

VT売却で増えた米ドルは基本的にはMMFで金利受け取りつつ保有します。
新NISA枠ではVTIに相当する投資信託を月30万で継続買い付けします。

*実際の投資にあたっては自己責任でお願いします。

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