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米国株式投資におけるアノマリーとは?

米国株投資では、一般的な市場理論では説明が難しいものの、経験的に知られている市場の規則性である「アノマリー」が存在します。
米国株投資における主要なアノマリーについて説明します。

・大統領選挙サイクル・アノマリー:
米国の大統領選挙サイクルに沿って株価が変動します。特に選挙前年に米国株市場のパフォーマンスが良いことが知られています。

・January effect:
1月に株価が上昇しやすいことを示しています。とりわけ小型株でこの傾向が強いとされています。

・Sell in May:
「Sell in May and go away」とも言い、5月からは株価が低迷することが多いことを示しています。
この後には「But remember to come back in September」という文が続き、9月頃には株価が底打ちするが多いことも示しているアノマリーになります。

・Summer rally:
夏の間(具体的には7月4日の米国独立記念日から9月第1月曜日のレーバーデーまでの期間)に株価が上昇しやすくなる現象です。

これらのアノマリーは、市場の心理やボーナスの支給などの特定の時期に起こる独特の事象に基づいていると考えられています。
しかし、これらの傾向が必ずしも毎年同じように発生するわけではなく、金利をはじめとする他の経済的、政治的要因によっても影響を受けることがあります。

必ずしもアノマリーは万能ではありません。
それでも私はアノマリーをある程度意識しながら株式投資の戦略を立てる方法をとっています。それには以下のような理由があります。

株式市場には先見性があり、イベントが起きる前に株価が動いていることがしばしばあります。
この性質に対応するため、まずは株価の動きをありのままに観察し、その上で過去の同様なケースの確認を通じて投資戦略を考えるべきだと考えています。
このようにして考えた投資戦略に金利や経済の見通しを加えることで、より精度の高い投資戦略を実現できると思います。

株式市場の先見性に敬意を払っているとも言えます。

同じような状況下でアノマリーがどの程度の確率で当てはまっているかを過去のデータを用いて検証してみることは、上記のような考え方を実体験として理解する上で有効な手段だと私は考えています。

下の記事では大統領選挙についてのアノマリーについて実際にデータを用いて検討しています。

*実際の投資は自己責任でお願いします。

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