吾奏の妄想力②映画「バケモノの子」がイマイチで、しかも「どうしてイマイチなのかがはっきりと説明できない人」に対し、脚本技術的な解説を試みる。

はい、久しぶりの更新です。今回は「バケモノの子」がどうしておかしなことになっているのか、脚本技術的な解説を試みたいと思います。この文章は脚本の勉強をなさる方、特に映画の脚本を書こうという人にとって有益だと思います。いまのところyahooのレビューなどで低く評価している方々は

「後半ドタバタしている」「要素が多すぎる」
「熊徹の剣云々が唐突」「超展開過ぎる」
「ヒロイン・楓の存在が無用」

などを主だった「不満」として挙げているようです。こういった不満はいったいどこから来るのか、脚本・演出上の不備を指摘していきたいと思います。三節に分けます。

① 映画の脚本には、後半に入ったあたりで「〇〇〇」が必要
② 熊徹の●●はいつ、どこで目覚めたか?
③ ●がもたらす害悪の正体

※以下、ネタバレが含まれます。というより、この文章を理解するには最低限、「バケモノの子」を一度は観ていただく必要があります。この文章でお金を稼ぎたいとは微塵も思いませんが、あらかじめ映画を観ていただく必要性を訴えたいが為、あえて無料で公開しないことにします。どうしても読みたい方のみ、100円払って読んでください。その価値があるように努力します。

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