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空々

朝日の美しさを知ってる。夕日の寂しを知ってる。夜空の孤独を知っている。
この世界は美しくで、愛おしいもので溢れているんだって、ずっと前からわかっている。




わかっているんだよ。わかっているだけなんだよ。触れる事は出来ない。感じ取る事は出来ない。世界に僕の物は無い。素敵に溢れたここはきっと遠い世界の物語。
君の笑顔も、手の温もりも、合わせて進む歩幅も、掴めないよ、届かないよ。僕の物なんかじゃないよ。きっとどこかの誰かの物

幸せってなんですか?満ち足りるってどうですか?そうなりたいな、なれないな。いつもずっと空っぽの中。

空いた心を埋めたくて、欲しがって、藻掻きたくて、叫びたくて、出来なくて

なんにもないまま、なんでもないまま果てを見上げる。



僕に届かないから世界はずっと美しい




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