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朗読劇「人生一度だけの魔法」を観劇した感想【ネタバレ有り】

どうもの大翔です。

今回はソフトボイルドさんによる朗読劇「人生一度だけの魔法」を観劇した感想を書いていきます。

公式Twitter


観劇までの経緯


形式上見出しとさせて頂いたが別に大した理由がある訳ではありません。単純に私が夏吉ゆうこさんのファンなだけです。はい

夏吉ゆうこTwitter

ただちょっとばかし、夏吉さんのオタクで夏吉さんの芝居も歌も大好きだから、告知を見ると脊髄反射で予定を完了してしまっただけです。

好きな推しの芝居を真近で見れる機会を逃す事はしたくなさすぎて出る公演全部買ってしまったのです。買えて良かった。

そんな私、今回朗読劇が初体験となりまして……今まで観る機会が無かったんですよね

舞台(アサルトリリィ)やらライブ(アサルトリリィ)は今日まで観る機会を得てきたんですけど

なんとなく、こういう風だろうというイメージはありましたが、それを直で体験するのは初ということもあり更に楽しみが広がっていく。そんな感じでした

ご本人に行く事を直に報告出来たりもしてウキウキ倍プッシュしながら生きて……ついに当日


会場は池袋のシアターグリーンBASE THEATER

私の舞台初観劇であるアサルトリリィ×私立ルドビコ女学院「シュベスターの祈り」の会場建物と同じで因縁というか運命を感じる運び

小さい劇場なのでどこでも近く見れると思いますが、私は行く公演全てをS席で購入したので前方で更に近く見る事が出来るので………やばい(笑)

そんな風に気持ちを弾ませながら観劇させて頂きました。

こっからは作品のあらすじ、感想を書いていきます


人生一度だけの魔法 あらすじと感想


まずはあらすじ

むかしむかし、世界中には沢山の魔法使いがいました。でも次第にその数は減って世界から魔力も減っていき、現在は数少ない魔法使いの末裔が人生で一度きり、しかも20歳までに使わないと消滅してしまうというもの
そんな魔法使いの生き残りである少女「アリス」とどこにでもいるごく普通の青年「イーサン」が出会い魔法の秘密を共有する所から始まっていく

人の繋がりと想いやる気持ちに少しの魔法が掛かった、どこかにあるかもしれない奇跡みたいな話


あ、このあらすじ今勝手に考えました。
「違ぇよ」ってなったら関係者の皆様すみません

こちらに本物のあらすじあります!⬇


そんな訳で魔法のお話です。
でも別にすっごいファンタジーではありません?
精霊は出るし不死の人も出るし瞬間移動する部長も出るけど……
世界観は我々の現代とそこまで変わらない気がしました。

そんな世界に浸り、まず最初に思ったのがヒロインのアリスの可愛さである。

そう、アリスが可愛いのである!!
そんなアリスを演じたのが私の推しである。推し贔屓である(おいこら)
因みにこのアリスというヒロインはダブルキャストで演じていて夏吉ゆうこさんが出演していない日は西本りみさんが演じてる。
(皆様存じてるだろうが彼女もアサルトリリィシリーズで夏吉さんと一緒に一柳隊として活躍しているのでこのダブルキャストは個人的に感慨深いものがある)

イーサンとアリスの出会い

まずアリスは地面から登場する。学校の中庭の地面から穴掘って現れるのだ。
意味わからないかもしれないけど、事実なので飲み込んでください
困惑するイーサンに知りたければ化学準備室隣の空き教室へ来いと言いそのまま「さらば!」と叫びながら軽快に立ち去るアリス。

この辺のアリスの口調とか動きがとっても可愛く、困惑もあるけどそれ以上に掴みとしてアリスの魅力に惹かれてしまいました。

ここは始まりの始まりでこの先もアリスの可愛い魅力的な言動はいっぱいあるのだが、ここで一気に話してると話がまとまらなくなるのでとりあえず置いておきます。

そんなアリスはマジック部の部員。部なので当然他にもメンバーがいる。

そのメンバーが中々に個性に溢れているです。正直、この人達は話の本筋に深く関わるという訳でもない。日常パートの仲間達という立ち位置なのですが、正直トップレベルでキャラが濃い

そのメンバーがレクシーという1年先輩の女性と部長(通称 部長)の2人です。
特に部長が濃い。身長が5フィート8インチで足のサイズは7.5インチの部長なのだ。更に言うと誰も部長の本名は誰も知らなくて七不思議になる程

多分、この人のキャラの濃さでちょっとした小話を何個か作れる位には立っている存在。
と、こんな感じで部長の濃さを簡単に紹介したがレクシーも中々である。
綺麗で頼りになりそうな雰囲気の先輩………であるが、とにかく部長に厳しい。部長に厳しい癖に急に夫婦感を出してくる。

なんともめんd………やっk………すごい人である。

そんな2人とわんこの様な可愛らしいアリスの3人で構成されたマジック部の個性にただただ困惑の今作主人公イーサン

この面々とのやり取りだと(恐らく)唯一の常識人であるイーサンは常に困惑している。なんなら後の魔法が大きく絡むシーンよりも困惑してる。

つまり部長とレクシーは魔法よりも未知の存在だという事だ(そうか?)

そんな感じでなんやかんやあり仮入部する事になったイーサン。
(部員が増えたと喜ぶアリスがかわいry)
彼はその日に帰り道にアリスが魔法使いだと知る事になります。
ここの自分が魔法使いだと暴露してしまうアリスが可愛いのです(推し贔屓)(いつもの)(説明語りの声が良い)(タイトル回収!)

イーサンも必死なアリスの姿に思わずその言葉を信じてしまいます。

言いたいのを我慢している所、言ってしまった後受け入れてもらって「話したかったこと沢山あるの!」と朗らかに言うアリスが可愛らしいくて見ていて幸せ気分になりました。

朗読劇なので勿論声で感情を表現しているのですが表情や動きでもキャラクターを演じていて、その姿が本当に可愛い
本当に推しが可愛い(結局そこかい)

そうして一度だけの魔法の秘密を共有した2人は何に使うかを考え始めます。
イーサンの先輩達からアドバイスを貰おうという提案を採用し2人は翌日尋ねてみる事に
瞬間移動が欲しいという部長と時間停止がしたいレクシーの意見が対立して予想外の展開となり、しかも「一度だけ」というので決起悩んでしまう始末

そんな中レクシーの言葉がとても印象的でした。
「大事なのは誰がなぜどうやって使うか」
どんなに凄い力を持っていても大した考えもなしに使ってしまったり、その本当の使い方をわかっていなければ何の意味がない

考えてみれば当然の事ですけど、大事な事ですよね
アリスにもこの言葉が印象に残っているようで自分の魔法には意味があるのかもと思うようになります。
そんな中、アリスはイーサンの願いをまだ聞いていないと気づき尋ねます。

イーサンも悩みはするものの明確な答えは出せず「日常を少し幸せ出来る事」と答えます。
アリスは欲が無いと言いましたが、私個人としてはなんだかんだこういう事に使うのがベストかなという気持ちもあるのでこのイーサンの考え方は好きでした。

この辺りから彼の常識的であり平凡、でも思いやりのある優しい部分「人間性」のようなものが徐々に見え始めて魅力的な主人公だと思うようになりました。

イーサンの言葉を聞いたアリスは契約精霊のアイリスを呼び出して作戦会議?を始める。

ここでの一人芝居もとても可愛い。そう、アリスは可愛いのだ

そうやって魔法の使い方を模索していく2人の日々は過ぎていき1か月

部長が開発したアイテムで瞬間移動を再現しようとして天井チンアナゴしたり、そのアイテムをモノにする為にレクシーが(勝手に)女子更衣室に貼った大変な部長の写真を取りに行ったり
レクシーも時間停止…………と言う名の周囲の人間を動けなくする装置で対抗したり

そして最後はニトログリセリンマシマシターボにより部長は爆発
端折っていることもあってちょっと何を言っているのか分からないという感じかもしれませんが事実なので受け入れて欲しい
ここで流れるBGMと部長の語りが面白い…………部長、いいやつだった(生きてる)(包帯ぐるぐる)(全治7か月)(実家暮らしなのに母国を離れている)

ニトログリセリン以下略の犯人はレクシーなのだが、流石に反省といった様子でした。
ぞんざいな扱いをしている様でレクシーにとって部長はとても大切な存在らしく恩人の様に思ってるとの事だが…………なんとそこに愛は無いと言うではありませんか

いや、このパターンは珍しいというか初めてって感じでびっくり
そこまで来て全く愛がないという事はあるのか?いやあるかもだけど

なお、部長sideは愛されていると思っている模様。色々とあれだが作中で一番応援したくなる存在かもしれない

そんな事件?の後にアリスは魔法の発動を途中まで見せると言い出します。
そんな事出来るのか?という感じですが、どうやら出来たようで
ここでのアリスのセリフも後の展開の伏線なのかなと改め思ったり


と、2人を中心としたちょっと特別な日常といったストーリーのだった所で

場面が一気にかわります。

魔法の力を狙う存在


ここから魔法の力を狙う男「ハービー」を中心に話が展開していきます。


彼は大企業ハートコーポレーションのCEOとしての地位を持ち、世界でトップクラスの資産を持つと言われています。
そんな彼は裏の顔、研究組織バードのトップに立ち魔法を奪う研究を行っていた。

という中々ありがちな敵ともいえる男の背景

魔法を使える可能性が微かにでもあればその人間をさらってこさせて魔法使いでなくとも力を奪おうとする。魔法の為なら文字通り全てを犠牲にしても構わないという考えを持つ残忍な男です。
一応パン作りが苦手という人らしい?部分もありますがそれを差し引いても悪いやつです。

イーサンやアリスへの愛着をかなり持っている状況でこの脅威が現れるのは今後の展開にドキドキしてしまいました。
 
そして、そんなハービーに協力する者達
3つ子の研究員「レオ」「ドナ」「テオ」

彼らもまたキャラの個性が強い。(特にテオ)

魔法について知りたいハービーに近づき魔法についての知識を与えるという何とも怪しい3人
ハービー自身も警戒している様でしたが上記の通り手段を選ばない性分だからか彼らと協力する事にしたハービー

この経緯で判る通り3人組、とても怪しい
最後で絶対裏切るやつ……ってなりますよね
とはいえ、彼らもハービーの無作為に犠牲を増やすやり方には快く思ってないようなので
彼と比べれば悪い奴等という感じも少ない印象だったり

このパートはほぼハービー視点で進行してるからか彼らの考えが読みにくいのがこの話のよく出来た所だと思いました。

そんな中精霊を呼び出した力を彼らが感知し、魔法使い……アリスの存在がバレてしまいます。

歓喜するハービーは自分が魔法で叶えたいものを語り始めます。

それは人生を何度も繰り返すというもの、その度になりたい人間に、就きたい職に就いて成功を収めたい、という事なのだ。

初めて聞いた時、正直「普通」というか強烈な野望みたいなものを想像していただけに少し拍子抜けした感じでした。

まぁ、時間というものはお金では買えないので彼の様な人間程そういうものを望むのかもしれませんね


この辺りで、これまでの描写とハービーの言動に少し違和感を感じたりしてきます。
そして、その正体がわかってきます。

きっかけは3つ子の裏切り……というか彼らは元々そのつもりで動いていたのだ。

これは想定の一つだったのですが、裏切られていくのはこの後から。3つ子の中で首謀者はレオで、残りのふたりは彼の作ったアンドロイドだというのだ。

魔法メインの話でアンドロイドだす〜〜?という驚きが初見。終わった後にアンドロイドを実際作れるパワーがあるのならハービーに頼る必要が無いのでは?と思ったが彼の性格と組織の規模や影響力が何よりの理由だったのかなと思います。
なにせ世界規模の人間ですから一応

本性を現しハービーの願いは禁忌に辺り、魔法は一度だけしか使えないから何度もは出来ないと指摘するレオ。
そう、ハービーはアリスがイーサンに教えていた現代で魔法を使うにあたり必要な情報を全く知らなかったのだ。

魔法を求める男して出てきたのに観客も基礎の話として知っている知識を知らないというのは驚きでした。彼の言動に違和感を覚えたのは当然だと

そして、彼の夢に出てきた女性「エマ」
描写的に最初、彼女はハービーの関係者でハービーは彼女の為に魔法を使うのか………そう思っていました。でもそれは違った。

ハービーとエマは何の関係も無かったのです。

ではその描写は何なのか?という事なのですが、ここもレオという男が関係しています。

ハービーが魔法を知ったきっかけになる日記
それはレオが書いた物で、それを読むとレオからの影響でエマの幻影を見るというのだ。

エマはレオにとって大切な存在で
レオは彼女の為に魔法を求めていたというのだ。

ここら辺の描写と回収は本当に凄くって初見はすっかり騙されましたが、2度目見るとハービーはエマの存在に困惑している様に見えたり台本を読むとハービーの魔法の使い方を聞いたあとレオだけ「しょうもない」と言っていたりして、そこに至るまでヒントの様なものは所々に隠されているのが分かって

見事な作りだなと思いました。すごい

ハービーを無力化したレオは捉えたアリスの到着を待ち長年の悲願の達成を願う。

ここから話はクライマックスへ向かいます


一度だけの魔法の使い道

そして、視点はイーサンサイドへ戻ります。

寝言を呟くイーサンに話しかける女の子のシーンから始まります。
謎の女の子に困惑のイーサン、その正体はアリスの契約精霊のアイリスだというのだから驚き

アリスにしか見えなかったアイリスが見える様になってる?という驚きがありつつ、少しサイズ感に困る私。アリスの時は小人サイズ?という感じでしたがイーサンと会話を始めると演者が出てきて人間同士で会話しているように見えるので……まぁ、どっちにしたって面白いからヨシ

アイリスによりアリスが連れ去られたことを知り促されるままに追いかけるイーサン

そして、視点は捕まったアリスへ

拘束された状態でレオと対峙する事になるアリスはレオが魔法を求める理由を聞かされて……

その間ひたすらにアリスの痕跡を追うイーサンだが途中でそれを追えなくなる。アイリスに匂いで追えとか無茶振り言われる中、彼にしか聞こえない声が導き始め………イーサンはアリスの元へ辿り着きます。

アリスの状態は気を失っているだけ。レオはアリスから魔力を奪うことは出来なかったのです。
なぜならアリスにはもう魔力がないから
そしてどういう事か魔力の反応がイーサンがしている事が発覚。

この時点で少しどういう事が起きているのか分かりましたが、実際の所はまだ不明。

レオはイーサンを標的とします。魔法使いはお前だったかと
イーサンは自分がアイリスと共にいるから間違われていると思いレオの気を引くためにアリスの代わりになろうとします。

アイリスとの作戦会議中にレオが銃を取り出すもののイーサンの機転により形勢は逆転。
なんとあの部長の瞬間移動装置ことソニックブーツのおかげでレオの手から銃を奪う事に成功  

まさかの部長の形見が役に立つとは(生きてる)
流石スペックだけは高い部長だけはある(失礼)

しかし、銃を突きつけられてもレオは余裕を崩さない所かイーサンに撃ってみせろと挑発。
当然撃てないイーサンに「過ぎた力は重荷になる」と微笑むレオ。このセリフも好きなセリフです。
シンプル故の言葉に納得出来る強さを感じます。

レオはそのままイーサンにトリガーを引かせます。勿論銃口はレオ本人に向いてるので弾丸は彼を襲う。衝撃の展開だがレオの傷は瞬時に回復。

まるで、不死身のような彼に驚き為す術を失うイーサンだったが復活したアリスによって発動されたレクシーお手製時間停止装置(やべーやつ)(意識を失う改良?版)によって隙を作り逃走

先輩方の作ったやべー装置がここで大活躍とは
考えてこの展開にしたんですかね?したんですよね

まさか日常パートのギャグみたいな感じで出てきたアイテムがこんなメイン武器みたいな活躍するとは…………マジック部おそるべし

マジで部長とレクシーメインでちょっとした話が作れそう……などと書いてて割とこの2人の事が好きになってる気がしてくる。

違うんです!私の推しはアリスなんです!!いや、2人が良いキャラなのは間違いない

話を戻して、レオから逃げる一同。その道中イーサンはアリスから彼の過去を聞かされる。

優秀な魔法使いだったレオ。彼には愛する女性がいた。
彼女と結婚し仕事も順調で日々努力しながら彼女を幸せにする為に頑張っていたレオに悲劇が………

その日も仕事が遅くなってしまったレオ。今日は大事な話があると言われていたのに、怒ってるかもと恐る恐る部屋に入ると

野盗の魔法使いによって家が荒らされ、大切な人が変わり果てた姿になっていたのです。
それを見たレオは禁忌を破り彼女を蘇生しようとしたが失敗。それどころか呪いにより不死の体になってしまったのだった。

大切な人を失ったレオ。残酷な現実は更に彼を追い詰める。偶然出会った町医者に奥さんが妊娠していたことを知らされます。

そこから彼は魔法を恨み、魔法使い達を追い詰める様に暗躍を始めました。

なんとなく展開を予想は出来ていたとしても実際に芝居を通してそれを見せつけられると辛く感じるものがありますね…………
禁忌を破るとどうなってしまうのかという部分もレオの苦しみを持って回収してくるとは
しかも死んだレオの奥さんの魂は虚無に囚われ天に昇れなくなってしまったという事実を知り、更に彼は苦しみを深めながら藁にも縋る思いで魔法を奪い、呪いを解こうともがいている。

彼の秘めたる3000年に渡る悲しみ、苦しみ。
それは私たちにとっては想像する事も理解する事も難しい程に途方もないもので、だからこそやるせない気持ちが募ります。

この長い長い時の中、レオは多くの魔法使いを苦しめた。それは大きな罪であるのは間違いないが、それでも彼は魔法と関係のない人間に危害を加えず何よりこれだけの長い時を過ごしても、歪む事無くただまっすぐに愛する人を思って生きてきた。

そんなレオの人として意思の強さは、素敵だと思ってしまいました。

アリスから彼のこれまでを聞いたイーサンはこの状況をどうにかしようと、今ここで魔法を使う事をアリスに提案。魔法を使ってしまえば自分たちが追われる理由もなくなるのだと
しかしアリスはレオが奪えなかった通り魔法が使えない状態

そんな中で再びイーサンにだけ声が聞こえてくる。その正体はレオの奥さん………エマであった。

何故虚無に囚われてしまった彼女の声が聞こえるのか?レオが長年対話を試みても不可能だったのに
それはアリスの願いに関係があったのです。

なんとアリスはイーサンに魔法を譲渡していたのです。

前に途中まで魔法を披露した時、あれでアリスはイーサンにあげて、彼女の一度だけの魔法は終わっていた。それこそがアリスが魔法を持っていない理由でイーサンがアイリスを認識出来て魔力を持っている理由。
そして、アイリスが昔契約していたのがエマだったのです。その事で契約者どうしでの繋がりが出来て彼女の意思が伝わってくる。

まさかそういう風に繋げてくるとは……ここは予想だにしていない展開だったので驚きました。
イーサンが魔法を持っているというのはなんとなく前の展開で分かってはいたので予想通りといった感じですけど
アリスが魔法を渡した理由は特別な理由はなく「そうしたいと思ったから」なのも色々解釈出来そうでいいですよね……なんて
自分的には本当に単純にそうしたいと思ったからなんじゃないかという風に考えてます。裏表がないのが彼女の魅力の一つですし

セリフの言い方からも含みは感じなかったですし。
あと可愛かったですし(関係ない)


エマの代わりに彼女の想いをレオに届けるイーサン。
その言葉を聞いてレオは本当にそこに大切な人がいると確信する。
そして呪いが許される日まで共にいるという彼女の気持ちをしっかりと汲み取り、人に危害を加えて彼女を救おうとするのを止めます。
でも、呪いを解くという事は諦めないと誓うレオ。彼は呪いの正体を語り始めます。それは魔法使いに掛けられてる自己暗示だと
だから、それを解除出来れば呪いは解けるというのだ

魔法使いでない者が魔法を使えれば理論上は解ける……そこでイーサンが声を上げる。今の自分なら出来ると

ここでこれまでの話がしっかりと繋がるのは気持ちが良いですね。
その為の、そこに持って来るためのここまでかと

でもそこに無理矢理感とか話の都合とかは全然感じない。キャラクターひとりひとりの選択と行動の結果だというのが感じられるのが凄く良いなと思いました。

ここでのイーサンのセリフ「俺たちがここにいる意味ってそういうことなんだろうな」はメタ的な意味で捉える事も可能かもですが、それぞれがしっかりと意思を持って生きてきて辿り着いたが故の運命を感じるからこその言葉だと思います。


アイリスとともにイーサンは魔法を唱え
無事にレオに掛けられた呪いは消えました。
イーサンだけでは足りない力をレオ達の子供が補うという展開も中々予想外で驚きつつも魔法によって引き起こされた奇跡であり決して切れぬ事の出来ない絆が成した事なのだと、思う事ができました。
本当に、全て繋がっているんだなと


レオ達は天に昇り、魔法を使った事によりイーサンとアイリスの契約は切れてしまう(なお、この後アリスと再び繋がる模様)

最後はイーサンとアリスの言葉により各々の行く末が語られ、2人も日常へと戻り
この物語は終わります。


最後の2人の言葉
「理由を持てば平凡な日常はガラッと変わる」
「平らで凡庸な日々に凹凸を作るのは自分」
心にしっかり留めて毎日を過ごしていきたい、そう思えるいい言葉だと思いました。



心の中がほのかに暖かくなる「良かったな」と思えるお話だったなと思います。
 
日常や陰謀、悲しみ、繋がらなさそうなピースが少しの縁を通して繋がって1つの奇跡を起こす展開は色々な感情を揺さぶられて本当に楽しい時間を過ごす事が出来ました。

この作品は「人生一度だけの魔法」というタイトル通り、人生で1回だけ魔法を使えるとしたら?という事を考えるお話である訳ですが

私がこの作品を観劇して感じた「魔法」とは実際に魔法が使える事だけでなく偶然や時には必然にて生まれる人と人との出会いや、そこから始まる縁だったり繋がり、関係性の事でもあるのかなと思いました。

人と人の「出会い」という行為って実は人生で1回だけしかないんですよね。何度も経験して積み重ねる事だから忘れがちですけど

アリスの言った「魔法より大切なもの手に入れた気がする。命がけで助けにきてくれるお友達 」という言葉。
イーサンとアリスがあの時出会えた事、これこそが本当の人生一度だけの魔法だったのかななんて思ってしまうのでした。


初めて朗読劇を観劇して

最初の方でも書きましたが、この作品が朗読劇を初観劇となった私。
観る前のイメージとしては、文字の通り朗読の劇なのだから、声で芝居をする。表現をするものという認識でいました。
実際観ると、勿論基本は声でのお芝居、掛け合いなのですが舞台上を駆けたり跳んだり、座ったり立ったり、とにかくしっかり動きもあるのが驚きました。あとは舞台上に立っている時の表情や立ち姿もしっかりとそのキャラクターを演じていて「聞く」事を楽しむものだと思っていたのですが、「見て」楽しむ事も出来て、思っていた以上に面白くて本当に来て良かったなと感じました。

着ている衣装もそれぞれ演じるキャラクターに合わせたものになっていて、ひとりひとりの人物像がより分かりやすかったです。

そしてアリスの衣装が、すっごい可愛かった本当に良かったなって笑

あの衣装を着て朗らかにアリスを演じている夏吉さんを見られたのは嬉しいしいですし、あの劇場の大きさでかなり近い距離でお芝居を見る事が出来たのは良い経験出来たなって思いました。

劇中のアドリブとか金曜日のアフタートークとか、千秋楽の挨拶とか、彼女の言動がどうしたって私のツボにはまるなって改めて思いました。

だんだん、朗読劇じゃなくて夏吉さんの感想になってる気がしますが、とにかく本当に楽しく観る事が出来ましたし、切っ掛けをくれた推しさんに感謝。楽しい時間をくれた出演者の皆様方に感謝です。

また、こういう機会があればいいなと思ってます。




あと最後に一つ印象的だった事
前説が写真、動画OKだった事


こんな感じ


色々と観劇してきた…………とかではないので
こういう事もあるのかとちょっと驚きつつも、ためになる話とかも聞けてここも毎回楽しかったです。


それではだいぶ長くなってきたので、ここら辺で終わります。
これからも、見たこと聞いたこと好きなこと書いていこうと思うのでよろしくお願いします

それではまた!



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