ASローマ学:カンポス助監督、リール試合分析員の語るフォンセカサッカーへの道
フォンセカの到着
多くの職業監督から評価されているフォンセカサッカー。数学的なプレッシング、そして代名詞のボールポゼッションといったポジショナルサッカーのシステム。そして、戦術的ピリオダイゼーションを取り入れたトレーニングセッションは、守備ありきなセリエAでより多くのイタリア人監督によってリスペクトを集めているようです。7月22日のSPAL戦を1-6で大勝したローマは、これでリーグ17人の異なるゴールスコアラーを生み出しました。得点源をジェコ(センターフォワード)に依存するわけではなく、彼が異なる役割を担う場合は、他の選手がサイドから、また中央からレーンに侵入して決定機を生み出します。この攻撃サッカーはいったいどのように誕生したのでしょうか。
シャフタールドネツクを3シーズン連続で2冠に導いたフォンセカ監督は、ローマが結果を出す方法を「勇気」だと言いました。それから1年経ち、明らかにチームはメンタル面で変化してきたと感じます。
19-20シーズンは序盤から怪我人が続出して、思うようにチーム創りができない中、フォンセカ監督はディフェンダーのマンチーニを1列上げるダミーボランチシステムを考案して、さらには今年に入り、中断明けのセリエAで自身のアイデアを3バックに落とし込むことに成功しました。ミラン、ウディネーゼ、ナポリに連敗してチャンピオンズリーグはほぼ絶望的な状況にしたものの、むしろ本来時間の掛かるポジショナルサッカーのインストールを3敗と引き換えに終えたのは評価すべき点でしょう。もちろん目に見えるすべてのシステムが監督によって考案されたものではありません。では、ローマはどのように変化する方向性を決めていったのでしょうか?
今回はフォンセカ監督の右腕といえるヌーノ・カンポス助監督と、試合分析員チアゴ・リールさんのインタビューをお届け致します。これを読めば、監督の前日会見、試合後のコメントをより深く理解できると思います。それではどうぞ。
インタビュー:カンポス助監督、リール分析員
試合分析の仕事はまだ一般的に認知されていません。実際のところ、どのような仕事なのでしょうか?
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