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現在マガジンの制作をしています


noteを始めた目的のひとつがマガジンでした。マガジンとは、ひとつひとつの記事(note)をまとめたものを指します。このシステムを使って過去のローマ速報のアーカイヴ化を目指します。ブログは時間の経過に伴って情報が埋もれていくのでリアルタイムで閲覧するには適していますが、後からデータベースとして見直すのは管理している本人でも難しい。

通勤通学に情報を仕入れる目的ならそれも良いでしょう。ですが、ぼくにとってローマ速報は日記ではなく、記録と資料なので、ここに大いなるジレンマとストレスを抱えていたのです。

以前、Kindleで電子書籍を発売しました。

これも古い日付のものから順番に読めるという利点がありました。ただちょっと大人ロマ速的な話になるけど、電子書籍ってみんなが買いやすい安い価格設定をすることができる代わりに、印税率が低くて制作費を回収できないパラドクスがありました。

トッティ引退記念と銘打って盛り上がり、使命感を感じて、たった一人で958ページをEPUBファイル用に3週間で編集しなおして(その間通常のブログの更新もしています)、装丁のデザインも自分でやって、日本のロマニスタの足跡を残したいと思ってトッティに関するアンケートを実施して、そのコメントを全て収録して、発売日の前日に入稿したのは良い思い出です。

そうやって勢いで販売したのはいいけど、後々計算したら、利益を出すためには350冊以上販売しなければならず、これは2年前のローマ速報の力ではとてもじゃないけど不可能でした。

先日、出版社の方に相談したら、当時はnoteで言うところのクリエイターに対するサポート――俗に投げ銭と呼ばれる文化が日本に根付いておらず、素人が営業なしで電子書籍で売上を作るのはまだ難しい時代だったと言われました。

話を戻しましょう。
現在制作しているのは、2017-18シーズン、トッティが去った後のローマに関するものです。このシーズンのインタビューだけを抜き出したアーカイヴを作ります。マッチレビューやぼくの余計な感想などは一切載せずに、試合データとインタビューだけ(補足として必要な如月の文章は一部そのまま掲載します)。
この1年はたくさんのドラマがありました。ヨーロッパNO.1スポーツディレクターと呼ばれたモンチがやってきて、補強ポイントを模索します。ディフランチェスコという期待感のない(すいません)監督が来ました。フロレンツィが長期離脱から復帰して、数年ぶりの復帰がシーズン中のシャペコエンセとの親善試合でした。覚えてないでしょう?

でも、ほんの2年前の話なんですよ。今ではバンディエラ面(笑)しているペッレグリーニが「デ・ロッシやフロレンツィと同じロッカールームでテンション上がる」とか言ってるんですよ。

この時期、誰がどれほど戦えるのか未知数でした。プレシーズンも散々で、トッティ不在の影響がどの程度拡大するかもわかりませんでした。生い立ちを語るようなインタビューばかりではないのでテンプレ的な質疑応答もたくさんありますけど、そこに様々な感情、小さな決意が見え隠れしていたり、彼らの言葉がトリガーになって当時の状況や、ロマニスタとして自分がその時何を考えていたのか思い出すきっかけになるやもしれません。

先ほどフロレンツィの復帰戦がシャペコエンセと書きましたが、なぜシーズン中にもかかわらずその試合は行われたのか?これはインタビューをまとめたこのマガジンだけではわかりません。ですが調べれば、彼らが2016年に航空機事故に遭ったと知ることができるでしょう。ローマは親善試合で彼らを支援したのです。ローマ速報アーカイヴマガジンは、過去を風化させず、記憶に留めるきっかけにもなるはずです。ぼくたちの人生の先にだけ未来があるのではなく、時に未来は過去からやってきます。このマガジンが、みなさんのロマニスタとしての未来に繋がればいいなと思います。

ぼく自身「そうそう!」とか懐かしさを感じながら作業しています。予定としては、note50本をひとつのマガジンにまとめて定価を決めようと思っています。

サポートして頂いたお金は全額ローマ速報の運営費として利用させて頂きます。