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読書 「緩和ケア医ががんになって」


著者は大橋洋平さん、朝日新聞の誌上で拝読している。人欄でも記事を目にしていた。なぜか、最近、フェイスブックを通してご本人から友達リクエストがあり、びっくりしながら、ご著書を拝読。あらためて奇跡の本だと思った。
そもそも緩和ケアを専門にした医師って日本にどれだけいるのか。おそらくめったにおられないと思う。そのめったな方が当事者になって、しかも本になった。そのスピードにも驚かされる。著者は2018年6月に悪性腫瘍と診断され(10万人に1人という希少がんで、再発率の高い)病を抱えながら、出版は2019年8月。つまり、発病して一年たらずで世に出ている。身の上に次々とおこる症状や葛藤の臨場感、ハンパなく一気によませませられた。
この本の通奏低音として一貫して、命への感謝とどんな人間にも時間に限りがあることが伝わってくる。
2人に一人ががんにかかる時代に他人ごとではない。
コロナ自粛で大事なことを先延ばしにしがちな日々にあって、「やりたいことは今でしょ」とー。
一人でも多くの人に読んで欲しい一冊です。
著者にはさらにもうひとふんばりしてしぶとく、このエリアの専門医をぜひ育てていただきたいと思います。

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