家から出たくない病
ときどきというよりは、ほとんど毎日のように「家から出たくない病」を僕は発症している。いくら出たくない行きたくないと駄々をこねても結局は行かざるを得ないのだからさっさと出かければ良いものを、コーヒーを一杯飲んでからにするだの出る前にトイレへ行くだの寒いだの暑いだの天気が悪いだのと、何だかんだの理由をつけて引き延ばし、とどのつまりは慌てて飛び出すことになる。
用件が仕事でも遊びでも変わらない。楽しいことでも嫌なことでも変わらない。それなりの時間をかけて旅の支度をして、さあ出かけるぞというタイミングでやっぱり「行きたくない」と騒ぎ出す。とにかく僕は家から出たくない。ずっと家にいたいのだ。
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