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われながら驚く

illustrated by スミタ2022 @good_god_gold

 廊下の向こうから敏夫がやって来るのが目に入ったので、匡はすばやく教室のドアの影に隠れてそっと息を潜めた。
 だんだん足音が近づいてくる。ようし、今だッ。匡はドアの影から飛び出した。
「ばあーッ」
「うわーああっ」敏夫が大声を上げる。
 パリン。どこかで硬い音がした。
 見ると敏夫の顔にヒビが入り、そのまま真ん中から割れ始めている。
 パリパリパリ。
「うわあああーっ」敏夫は真っ二つに割れながら驚き続けていた。

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