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太陽と地球、どっちが中心?

おそらく現在、日本で一番有名な星うらないは、西洋占星術だと思います。テレビでは毎日星座のランキング、雑誌やウェブマガジンでは毎週、毎月の運勢が、西洋占星術の太陽星座をメインに繰り広げられています。

ひとことで西洋占星術といえど、現代の西洋占星術は多様化、細分化されていて、視点や見解、技術が数え切れないほど存在します。

この記事では、その中でも耳にすることが多いであろうジオセントリックとヘリオセントリックについて、お話ししますね。

●地球が中心のジオセントリック

さて、いわゆる一般的な占星術は、下のようなホロスコープでその人の性質や性格、相性などを見たり、時期や頃合い、運勢などを読んだりします。

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ここには、10個の天体が存在していて、その中には、太陽と月もありますね。そのうちの太陽と言えば、「あなたの星座は何ですか?」と聞かれたら答えるものになりますし、最近は「月星座」も有名になってきていますね。

そもそも疑問にすら思わないかもしれませんが、なんで「地球」がないのでしょう?

それは、この盤面の真ん中が地球だからなのです。

盤面の真ん中が地球、つまり、この世界観の中心は「地球」ということです。「地球」すなわち「自分」が中心の盤面で、自分の世界を紐解いていくもの、それが「ジオ(地球)」「セントリック(中心)」ということになります。


●ジオセントリックは天動説!

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ここで、宇宙が好きな方はふと気づくと思いますが、この盤面はなんと「天動説」の世界観を採用しています。

西洋占星術を学び始めると、一番最初にこの現実を知りますが、正直ちょっと戸惑います。しばらくすると、当たり前になるのですが、「天動説っていつの時代だよ・・・」と思わざるをえません。

それだけ、西洋占星術は歴史が長く、かつては医療とも密接に関わっていたくらいの学問として扱われてきました(正しくは大元の学問であり、枝分かれしたものが西洋占星術と天文学となります)。

時代とともに探求され続け、今に至るものが西洋占星術であり、このジオセントリックのホロスコープ、ということになります。


●ジオセントリックでわかること

上記の通り、歴史が長いため、あらゆることがわかるのが、ジオセントリックの特徴ですが、「歴史が長い」ということは「古い知恵」でもあります。

天動説の採用という事実からもわかる通り、この盤面でわかることは、「自分を中心とした世界」であり、「自分・人間・地球の視座の世界観」ということになります。

たとえば、自分に合う職業、自分の結婚相手のタイプ、自分の得意なこと、苦手なこと、どんな人生を歩むか、ラッキーデイ、などなど。

今の生活や状況に合わせた現実的なこと、実際的なことがわかりやすいとも言えます。また、相性や未来予測も可能です。


●太陽が中心のヘリオセントリック

さて、ならばヘリオセントリックってなんなのでしょう?

「ヘリオ(太陽)」「セントリック(中心)」という名前の通り、太陽が中心の盤面で星を読む、占星術になります。

私が使っている手法は、占星術とは名乗っておらず「星よみ」と呼んでいます。(ただし通常、ヘリオセントリック占星術は、西洋占星術の1つであり、ジオセントリックと並行して利用できる手法です)

ヘリオセントリックは、下のような盤面を用います。

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先ほどのジオセントリックとはちがい、真ん中に太陽があり、その周りを回っている天体は9つになります。こちらには、「地球」が存在し、「月」がありません

なぜ、月がないのでしょう?

それは、月は地球の衛星だからです。月を盤面に登場させたとしても、いつも必ず地球とセットで同じ位置になります。ですので、省略されているというわけです。


●ヘリオセントリックは地動説!

そんなヘリオセントリックですが、太陽中心、と聞いて、先ほどのジオとのちがい、はっきりとわかりますね。

そうなんです、ヘリオセントリックは「地動説」、つまりは、実際の太陽系と同じ盤面、ということなります。

太陽の周りを9つに惑星がぐるぐる回り(現在は冥王星が準惑星になっていますかね・・)、太陽の周りを回っている地球(自分)という観点で、地球を見る星よみになります。

ジオセントリックに比べると、はるかに日も馴染みも浅い星よみ、ということになりますので、まだまだできることも少ないのが現状です。しかし、探求、研究が深まるにつれ、用途も増えていくことでしょう。


●ヘリオセントリックでわかること

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上記の通り、まだまだ研究段階のヘリオセントリックですが、どうして最近注目されているかというと、時代と合っているからではないか、というところがあります。

これまでのジオセントリックは、天動説で地球という環境に適応するための占星術だったですが、ヘリオセントリックは「魂」をメインに読んでいく星よみであるため、地球や肉体といった概念から抜け、宇宙レベルでの世界観が存在しています。

松村潔氏の著書「ヘリオセントリック占星術」にも記載されている通り、まさに「アセンションの占星術」と言えます。

ヘリオセントリックでは、地球で過ごし埋没してきた、その人本来の「魂」の特徴、特性、個性などを浮き彫りにし、本人も認識していなかったようなその人本来の生き生きした姿を見せてくれる占星術と言えます。


●ジオとヘリオそれぞれの良さ

このように見てみてると、ジオは「時代に合わず、古いもの」、ヘリオは「新しくて、未来的」というレッテルが貼られそうですね。

しかし、これは視点が違うということ。つまり、見える景色が違う。感じられるもの、対応できること、摘める情報が違う、ということです。

この記事のそれぞれの盤面は、同じ日時のものです。

視点が違うということは、同じ日、同じ時間でも、これだけの違いが生まれるということです。

もし、これから占星術を学ぼうとしているのであれば、ぜひ、ヘリオセントリックも視野に入れ、2つの視点を持って深堀りできる力をつけてみてくださいね。



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