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【027】充電予約システムを実証実験 スマホアプリで60分の優先権

 充電スタンドは、基本的に早い者勝ち。いつも空いてる場所が、急いでいる時に限って使用中……というのは、電気自動車(EV)あるあるのひとつ。最近は、利用しやすいとか無料だとか人気のスポットでは、すぐに充電できたらラッキーと考えるようになってきた。

 EV充電器に「予約サービス」を導入する実証実験が、3月から東京都世田谷区のショッピングセンター「二子玉川ライズ」で始まったので、早速「ホンダe」で訪ねてみた。該当の駐車場には急速充電器2台、普通充電器10台がずらり。でも到着時には全台が使用中。超人気スポットだった。とりあえず一般用に駐車して様子を見る。予約できるのは急速1台、普通2台とのこと。でも、他の車が利用中は作動しない。待っている間にアプリをダウンロードして会員登録。

 そのうちに充電を終えた車が出ていったので、早速予約してみる。

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 アプリ上で急速充電器を選んで「キープする」をタッチ。すると、駐車場の床から黄色いストッパーが立ちあがった。

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 なるほど、これで他の車が入れなくなるわけだ。スマホ画面では、60分のキープ時間がカウントダウンし始める。

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 車を近くまで寄せて「チェックイン」すると、ストッパーが下りた。あとはいつもの充電と変わらない。初めてでも迷わずに操作できた。次からは、行く直前に予約すれば待たずに使えることになる。3月中は無料で、4月以降は予約料600円(普通充電は300円)で利用可。

 この予約システムは、EV充電サービス会社「プラゴ」が開発した。現地で状況をモニターしていた同社のエンジニア、近藤岳瑠さんによると、これまでのところ、利用者からの反応は上々。「妥当なキープ時間や予約料についてこれから検討していきたい」とのこと。

 EV普及に必要なのが、十分な数の充電器設置であるのは間違いない。いつでもどこでもストレスなく充電できるインフラ整備が理想。でも現状では予約のニーズもありそう。4カ月間の実証実験の結果に注目したい。

(夕刊フジ/2022.3.10)

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