見出し画像

【038】EVユーザーの本音は? 航続距離より充電効率

 EVに乗るってどうなの? 電気自動車ユーザーを集めたグループインタビューに参加してきた。充電ベンチャー企業の「プラゴ」が、望ましい充電インフラの姿を探るため、EV情報メディアの「EVsmartブログ」と協力して開催したもので、私自身も他のユーザーの本音が知りたい。興味津々で出かけてきた。

 参加者は8人で、司会者やスタッフの何人かもEVユーザー。初対面の人がほとんどだったが、オフ会のような雰囲気。みなさんあっという間に仲良くなっていた。

和気あいあい

 「EVの魅力は?」という質問から始まったインタビュー。メリットとしては、静かなこと、パワフルなこと、維持経費が安いこと…などが挙げられた。

 一方、EVの不安要素の代表格といえば航続距離。次々に「ヤバいよヤバいよ」体験談が語られる。ただ、実際に電欠ストップを体験した人がいなかったせいか、みんなどこか楽しげ。私の「e」は航続距離が短い方だが、一充電で300キロ以上走れるEVも少なくないし、テスラなどは独自の超高速充電網も整備。距離の制約は、車種次第、と言っていいだろう。

 航続距離はバッテリー搭載量と比例する。つまり長距離を走れるEVはどうしても大きく重くなる。近所使いなら軽快な車も利点がある。インタビューでも、航続距離の延長よりは、充電効率の向上や充電器の複数化など充電インフラが便利になることを期待する声が多かった。プラゴさん、よろしくお願いします。

 意外だったのは「自宅充電なし」が8人中6人もいたこと。自宅で充電できないのにEVを衝動買いしてしまった私は少数派だと思っていたが、激レアさんというわけでもなさそう。みんな、乗りたい車に乗っている。

 内燃車を知らない「EVネイティブ」が増えていることも実感できた。Yさんは初めての車がモデル3。「アイドリングがどうしたこうしたと聞いて、なんのことだろうと思った」と笑う。マイカーは持たずにカーシェアで過ごしていたTさんも、「テスラに乗るには買うしかない」と決断したそうだ。車といえばEV、という新世代はこれからも増えていくのだろう。

(夕刊フジ/2022.6.2)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?