マガジンのカバー画像

EV放浪記1.0

43
自宅に充電設備がないのにうっかり電気自動車を買ってしまったら…。野良EVの日々を記録。夕刊フジでの2021年8月〜2023年5月連載分。 2023年6月〜EVsmartブログに掲…
運営しているクリエイター

2022年4月の記事一覧

【031】日光いろは坂でヒヤリ 判断ミスで電欠カウントダウン

 急勾配と急カーブで知られる日光いろは坂を走り始めてから「あっ!」。失敗に気づいた。道路が一方通行になっている、ということは……も、戻れない。  先日訪れた栃木県日光市。日光東照宮のそばで一件取材を終えて、さらに標高の高い中禅寺湖方面へ向かうつもりだった。「ホンダe」は充電量20%台で、そろそろ充電タイム。検索してみると約20キロ先の華厳の滝の駐車場に急速充電器があるようだ。逆方向の東武日光駅方面が最寄りの充電器だったが、同じ道を戻るのは気が進まない。あと、どうせなら華厳の

【032】EVを蓄電池に 電気の自産自消を実現

革工房「革榮」代表・辻榮亮さんインタビュー  「電気自動車(EV)は車として乗るだけではもったいない。蓄電池として使うことで大きな価値がプラスされます」  千葉県睦沢町にある総天然素材革工房「革榮(かわざかえ)」は、屋根に設置した太陽光発電パネルで、オール電化の自宅と工房の電気をまかなっている。エネルギー自給のカギを握っているのがEV。日産「e-NV200」を蓄電池として活用している辻榮亮(つじえ・りょう)さん(42)に、その取り組みについて教えてもらった。  「201

【033】実証トライアルに参加 V2LでEVをキャンプと防災に活用

 電気自動車(EV)ならではのオートキャンプとは−−。先日、新潟県三条市で開かれた「EVオートキャンプ実証トライアル」にホンダeで参加してきた。内燃車との違いやメリット・デメリットを確かめてみようという試みだ。  あいにくの雨模様だったが、スノーピークHQキャンプフィールドに集まったEVは「ホンダe」と日産「リーフe+」が2台ずつ、さらになんと発売前のヒョンデ「IONIQ5」も2台。加えて三菱「アウトランダーPHEV」も参加した。  キーワードは「V2L」。車から家電製品

【034】「バッテリーはエンジン」政府は内製化の支援を

カーデザイナー井上眞人さんが提言  「バッテリーはエンジンですから」と言われても、意味不明かもしれない。でも、電気自動車(EV)に乗っている人は、きっと納得。私も力強く相槌を打っていた。  EVユーザーが新潟県三条市に集まった「EVオートキャンプ実証トライアル」に、初代日産リーフのチーフデザイナーを務めた井上眞人さんが参加していて、いろいろ話を聞かせてもらった。その中で出てきた言葉だ。  EVの走行用バッテリーは、内燃車でいう燃料タンク、と普通は考える。私も最初はそう思