【初心者向け】競馬写真でのボディ設定について - 2024年版

はじめに

こんにちは。Askaです。
カメラ歴2年8か月。まだまだ僕自身初心者です。

ですがここではさらに初心者の方々を「初めてカメラを購入したが、設定などどこをいじって良いかわからない」人と定義し、そういった方々がこの設定どうしたらいいんだろうとか、推奨の設定なんなんだろうと悩んだときに「とりあえずAskaはこうやって撮っているよ」を共有するためのものです。

また、以前書いた下記2つの記事について、現時点ですでに変わっている部分があり、改めて整理したいと思っています。理由については後述いたします。

また、本稿はCanonユーザーとしての見解であり、他メーカーであった場合用語の置換や機能の有無の確認については読者にお願いしています。


なお「下記の記事で書いた内容が写真撮影において不適切だったのか」で言うと僕個人の感覚としては「はい」という回答になります。

ただそれは写真の仕上がりに大きく影響するというより、ボディの設定や考え方の面で補足が不足しており、「なぜその設定であるべきか」に対する言及が欠けていたと考えています。

撮影時の姿勢


ボディを持つ側の手

しっかりと握ってください。強く力を入れることでボディが安定し、揺れが減少することを確認します。その力加減を記憶して持つように心がけます。

レンズを持つ側の手

肘を体の内側に潜り込ませ、極力二の腕から肘あたりまでがお腹に沿うようにします。手のひらでレンズを支え、力は入れずに支えることに意識を集中させます。

親指から親指の間が安定して撮影できる可動域だと考えています。撮影したい写真をイメージし、その前後でカメラをどの程度振るか考え、足を開いてください。ここで安定させる方法を意識した上で、いろんな姿勢を試すとよいと思いますし、それでも安定させるのが難しい場合は一脚を利用することも選択肢にあると思います。

なお、中央では問題ありませんが地方では一脚の利用が認められない場合があるためご注意ください。

各種設定


基本設定

撮影モード:マニュアル
ホワイトバランス:オート
ピクチャースタイル:デフォルト
レンズ光学補正:全部ON
オプティマイザ:OFF
ISO:オート

シャッタースピード:1600前後
絞りは開放(F4のレンズならF4,F5.6のレンズならF5.6の意味)

補足:基本設定について


撮って出しがそのまま仕事に影響するプロと違い、趣味で撮影をしている側の特に初心者であれば、ホワイトバランス、ピクチャースタイル、オプティマイザについては特筆してこだわる必要はなく、むしろ後のレタッチで好みの色合いを出す練習をした方が良いと考えています。なお光学補正については現像ソフト側でも対応していることが多いですが、ONにしたからといってレリーズ速度に影響を感じることはないですし、どのみち補正をかけたいのであれば全部ONでよいのではないか?という考えです。

撮ったものそのままのクオリティを意識するのであれば、各項目に対する理解をし、設定を変更してください。

なお、ISO、シャッタースピード、絞りは状況によってどうしても可変するのですが、推奨の設定方法を書くとなると難しく、撮影モードを含むISO、シャッタースピード、絞りについては「とりあえず撮影はできる」というかなり暴力的な書き方をしているので、詳細を後述します。(シャッタースピードいじるだけならそれTvモード(Sモード)でいいじゃないか、という点にも触れます)


AF関連

AFモード:AI サーボ
AFフレーム:クロス測距
AF設定:スポットAF
被写体追従特定:-1
速度変化追従性:0
測距点乗り移り特性:0
手振れ補正(IBIS / IS):ON
AIサーボ1コマ目:ピント優先
連射中レリーズ:ピント優先+1
iTR AF : する(顔優先)
測光モード:評価測光


補足:手振れ補正(IBIS / IS)について


流し撮りや三脚使用時はOFFにしてください。ボディ側が揺れ(Hz)を感知できない、させたくない場合はOFFにするという考え方でお願いいたします。なお、利用している機材によって光学式、電子式によるメリットデメリットが存在します。よく理解しない内はONのままで問題ないと思います。またIBISについてはレンズ側にISがある場合、ボディ内でIBIS/ONOFFのメニューが消え、レンズ側のISをOFFにするとIBISもOFFになるそうです。(IBIS搭載ボディを持ってないので知らなかった)ここまで書いておいてなんですが、自分は光学補正による補正効果によって、若干のピントの解像感の違いを感じ、OFFにした方が綺麗だと思っているからなのですが、正直大きな差はないと思います。

補足:AF設定について


ピントを合わせたい位置については初めから慣れておくべきかなと考え、初期からスポットAFを推奨します。また、ボディによってクロス測距(デュアルクロス測距)や横線など位相差AFの精度(カメラが被写体を正しく追従する力)が異なります。この点はマニュアルをよく読むことを推奨します。

補足:連射中レリーズについて


ピント優先にするとピントが合うまで撮影がされないため、連射が効かなくなります。ここは仕上がりと満足度を見て要調整をお願いいたします。

補足:iTR AFについて


ライブビューモードを活用して身長差があり、パドックなどで口取りが撮影できない場合などにカメラを掲げてとるといったシチュエーションで地味に使っています。「そこまでしないよ」ということであれば「しない」やAF点でピントを合わせて問題ないと思います。

補足:測光モードについて


基本的には評価測光を主軸に利用しており、部分測光、スポット測光はあまり利用していません。これには部分測光、スポット測光を利用するシチュエーションがあまりないという自身の考え方があるからです。ただし中央部重点測光においては超望遠利用且つ、デュアルクロス測距点(中心点)で撮影できる場合に利用しています。(周辺減光を起こしたい場合なども)

なぜマニュアルなのか


カメラを持つ時間が長くなればなるほど、恐ろしいことに初めてカメラを手にしたときに「マニュアル操作の難しさ」の感覚を忘れていく自分に驚きます。これは初心を忘れないようにと自分への自戒でもあり、今カメラを手にしたばかりでマニュアル操作がよくわからないという方々への共感を込めて記しています。

まず、こと競馬写真において写真撮影の基本的な要素である「絞り」「シャッタースピード」「ISO」についてですが、少し暴力的な書き方をすると

・ISOはオート
・シャッタースピードは1600固定
・絞りは開放
※F5.6~のレンズなら5.6。F4~のレンズなら4という意味。

にしておけば、まず「マニュアルで撮影できた」という体験ができるからです。

また、ISOをオートにすることで考えない時間と期間を設けることで「明るい場所」や「暗い場所」への対応方法が「シャッタースピードをなんとかしなければならない」という思考に絞ることで、シャッタースピードを変更した場合にどういった仕上がりになるのかという考え方や経験を積むことができます。

ISOやF値はいじらなくて良いのか?

シャッタースピードの操作でも仕上がりに納得いかなくなったり、そもそも他の項目をいじることへの興味関心(ボディへの理解をしようという姿勢)が増してきたりと、他の項目をいじりたくなる動機はあると思うのですが、そういった心構えや心境になれば操作すべきだと考えています。

特に競馬場であれば夕方のパドックも開催場によっては暗すぎ、そもそもシャッタースピード1600で撮影すると暗くて良く写らない、ということもあるでしょう。そうすると「まずはシャッタースピードを下げてみる」という思考に切り替えていく必要があります。

また、この時1番大事なのが「明確なゴール」を決めることだと思っています。

「あの人のような写真を撮りたい」や「どういう表現にしたいか」をまず決め、そのために必要なシチュエーション、光量、ぼけ感、ノイズ感、色彩などなど定めて、その理想や表現に向けて「どの設定をどういじればよいのか」を考えればよいと思います。

とはいえ、まず「F値を変えたらどうなるのか」や「ISOを変えたらどうなるのか」という好奇心からスタートするのも大切だと思います。特にボディによってはISOの下限値を50(L)に設定もできますので、光量が十分に確保できるロケーション等で試してもらえると面白いと思います。

そのために、ISOやF値への考え方を捨てシャッタースピードだけ操作する「マニュアル操作」という利用方法を推奨しています。

と、ここまで書きましたが上記を読んでもイマイチよくわからないという場合は「Tv」モードでシャッタースピードのみいじるというやり方でも良いと思います。Tvモードでも全然撮れますので!

▼Tvモード(他社Sモード)について

余談

上記のノートを書いた時と気持ちはかわらないので、改めて触れておきます。

競馬写真の知識ですが、自分はまだカメラを始めて1年のペーペーです。そのため、高度な知識や技術があるわけではありません。経験も。

それでも参考になる人はいるだろうし、逆にこれを見て「いやそれ違うよ」と言ってもらえるとそれは僕の儲けもんだなという考えです。正しかどうかは大切ではないと思っています。

そうしてアウトプットしていくことと、自分の好きな写真が撮れた時に、なぜそれが好きなのかをちゃんと説明できるようにしておくことが今は何より楽しいなと思っています。

初心者を最大限楽しむ。
競馬もカメラも楽し~!サイコ~!

https://note.com/askawint/n/n9bb0412aff87

最後に

最後まで読んでくださったありがたい方々に向けてになりますが、何かあればTwitterまでご連絡ください。過去ご相談いた時の回答例ですが、こんな感じで作例やポジションなどのお話もできますし、個別にカメラの設定などご相談できればと思います。

▼500mm F4を持っている方から直線の競い合いを撮りたいという相談があった時の回答

その①
その➁
その③
その④

読んでくださりありがとうございました。



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