日記:Twitterについて思う事。

私たちは「終わり」を楽しんでいる。

Twitter APIの一時的な仕様変更に伴い、今Twitter Userたちは阿鼻叫喚の嵐となっている。apiのcall数に制限がかかり、タイムラインの取得制限が以前よりも大幅に改悪されたからだ。確か昔は15分間に150 callまでとかの制限で、回避垢を作った記憶がある。

妻に「Twitter、終わるわけじゃなくて一時的な対応なのにね」というと、
「うるさいな、私は”Twitter終わるwww”というトレンドを楽しんでいるだけであって、終わるか終わらないかはどうでもいい」と言われた。なるほど、本物のツイカス……いやツイッター廃人だ。(妻のことをツイカスと例えるのがやや憚られた)

本当に終わるのか?

現実的に考えて4500万MAUを抱える(2018年公式発表
そしてseconds active user、いうなれば"MAU"ならぬ"SAU"が過去最大を超えたという、今なお成長を続けるTwitterがさらなる買収劇や移管先なく終わるとは考えづらい。

邦銀も絡む今回の買収から事業再建の役者を演じるよう命じられた(と言いつつも自らの意志で乗り込んだ)彼の役割はTwitterの成長、黒字化であり、終焉を向かえることは「イーロン・マスク劇団員」がまだ許さないであろう。

対日本市場での悪手

Twitter のユーザーシェア率が日本市場においてどの程度か、というデータがあったかどうかは知らないが、かつて以下のような記事で日本市場の重要性が説かれたという話もあった。

その割に、日本市場での彼の存在は「最悪」ともいえるもので、本質的にはTwitterを終わりに向かわせていたジャック・ドーシーがなぜかヒーローのような扱いを受けていたり、影も形もないパラグ・アグラワルよりも自己資金を投げうってTwitterに来た彼が非難を浴びる形になっている。

当然、CEOとしての役割としてもユーザーの声が集まるのは当然である。
それにしてもこと日本市場において(海外でもそうかもしれないが)ユーザーの理解を得られない点について、日本市場でのユーザーとのコミュニケーションに大きく失敗しているような印象を受ける。

さらなる悪手

そこに追い打ちをかけるように彼はこんなツイートをした。

まるで「レディ・プレイヤー1」のパロディとも言えるこのセリフ。
それにしてもイーロンほど資産と経験があっても、根っからの陰湿でオタクな人間はどこまで辿り着いてもオタク気質なのか、と思い知らされ胸がアツくなる。(以前堀江氏が彼のことをオタクと言っていたのを思い出した)

※以下動画の8分ごろから

そもそもの責任

大前提としてTwitterを収益プラットフォームに切り替えていくためにはユーザーの滞在というのは非常に重要である。

特にスマートフォンという世界中に普及したデバイスに可処分時間が割かれる中、敢えて「Twitterを見るな」という発言をしたのにはユーザー的にもビジネスパートナー的にも納得感が得られるものだとは思わない。

広告ビジネスをやる企業ならば積極的にユーザーをかき集め、滞在してそこで収益を生ませるべきだ。企業のTOPがその意味をまるで理解してないような発言にも見え、彼の発言の真意がわからない。

今こそ問われる、Twitterが好きか嫌いか。

そもそも「Twitterが終わるから移住しよう」というには、もちろんTwitterがユーザーが多くてみんなが使ってるからとか、好きなフォロイーがいるからとか、それぞれの理由があるにせよ、各々何らかの形で数多あるSNSの中でTwitterを選択している時点で、広義ではTwitterを"好き"だと感じているユーザーは多いのだろう。Twitterが終わるからMisskeyに行こうとか、マストドンの行こうとか、枕に”Twitterが~”とつける必要はそもそもないのだ。各々が好きなサービスを利用すればいい。

じゃぁ仮にTwitterが終わって全ユーザーが他サービスに移動しようとなった場合、果たして耐久しうるサービスがどれほどあるだろうか。InstagramやFacebookならまだしも、多くの企業が耐えうるサーバーの確保に追われ、Twitterと同じようにAPI制限をかけ、しばらくはSNS難民で溢れかえり、「あの頃はよかった」とTwitterを嘆くだろう未来が見える。

そうならないためにも、Twitterの月額にでも登録APIのCALL制限のみを撤廃したライトプランなど、安価な月額モデルを提供することが望ましいようにも思うが、ここでもやはり「イーロン・マスク」という存在が厄介だ。やはりみんな彼が嫌いだろう。

ただここまで”傲慢”なイーロン・マスクがもし、精神誠意謝罪、己の非を認め正直に赤字を立て直したいことを告白し、ただ利用するだけでもお金はかかると正直に伝え、月額100円(※実際にはstoreの最低tier)~400円程度(youtubeのメンバーシップ標準価格帯程度)のapi 制限撤廃モデルなど出した日にはユーザーにとっては「充分な」課金する理由になると思うが、そういうわけにはいかないだろうか。

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