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ダイハツの不正について

2023/12/20 ダイハツ工業の不正についての第3者委員会の報告があり、国内工場が稼働停止に追い込まれました。出荷も停止です。

報告書には不正があった事とその内容が記載されている。衝突試験の左右を間違えて再度試験をする車両がないとかでデータを入れ替えるとか、水の噴霧量が少ないとか多いとか、タイヤの空気圧がおかしいのに正常かのような表現にしていたとか、かなり軽微というか、実態に影響しないものが見られます。

衝突試験を「していない」のに「した」かのような事象については、再度やるしかないけれども、その欠陥によって乗員が死傷したとかいう事態があったわけではないようである(あったら報告書にかかれているだろう)

現在、型式認定のあるものは国土交通省から取り消されるか、再度試験を行えというような措置になる可能性があるので、生産中の車種から再度試験を行って、型式認定を維持することがまずもって行われることだろう。

その次に、生産終了しているものの、現在走っている車についての試験を再度行い型式認定を維持することが求められましょう。

全体を通して、部品の不具合があって、リコールなりを行って部品交換をしなければならないような重篤な不正は見当たらないので、差し当たって、今走っている車に致命的な欠陥と言うのはないだろうと思われます。

今後、もし、リコールがあるとすれば、それに対応して部品交換などが行われるだろうし、それまでに事故があって死傷する人が出ないように、安全性を確保しなければならない。

何故不正があったか?の風土的な問題や、開発納期の短縮を求められる組織的な課題の解決はともかくとして、まずは、現在走っている車の安全確認と、生産ラインが復旧できる型式認定の取り直しというか、再度認証を取ることが優先されるべきだと思います。

例えば、エアバッグのタイマー着火については、試験時点でコンピュータがないので、タイマーで作動させざるを得なかったとしても、生産段階ではコンピュータが搭載されての作動になっているはずで、これにより死傷者が増えるとかいう可能性は低いと考えられる。もし、ずっとタイマーであれば、街中での事故で不具合なエアバッグ作動があるはずで、そういう事例が報告されていない以上、コンピュータで正確に作動しているのだと想像できる。

衝突速度が大きすぎて、既定の範囲を超えたので、超えないようにして提出したというような事例については、範囲の設定そのものに問題があるのであり、再試験を求めること自体がおかしな無駄遣いであり、再試験を行うことなく安全確認は出来ているものと考えればよい。速度超過していても安全側に振れているものをその範囲に収めたのに、それが不正と言われれば、範囲設定した側にも問題があるのではないかと言える。

試験担当あるいは生産現場そのものはしっかりしたモノづくりをしていると思ってます。だからこそ軽自動車のシェアを確保しているという消費者の信頼を勝ち取ってきていたわけで、仮に、不正がある企業風土を嫌う消費者がおればこれから先の購買行動において他社自動車を購入することになるのはやむを得ないことです。

私自身も、今現在、ダイハツ車を運転して走っています。文句もありますが、おおむね満足して乗っています。他社製品より良いと思ったかから買い求めたわけで、その信頼の一部を裏切られていることは事実なんですが、許容範囲なのかどうかを考えれば、これからも乗り続けるだろうなと感じます。

第三者委員会の最後の結語にエールともとれる文章が書かれています。

ダイハツ工業株式会社 第三者委員会 調査報告書 2023/12/20 P125 より

ダイハツは  大阪発動機 の名前から 大 と 発 が取られた会社です。大阪の名前を背負っていますし、本社は大阪府池田市にあります。トヨタの子会社ではありましょうが、ダイハツらしさというのはこれからも保ち続けるでしょうし、池田や滋賀での現場最前線にいらっしゃる方々、納品される会社の皆さんをはじめ関係者はたくさんいらっしゃいます。

それらの信頼に背いた不正であったことは事実かもしれませんが、必ずや元に戻ることが出来ると信じております。わずか1台のダイハツ車ユーザーの立場からしても応援申しあげたいです。

関係各位の奮闘を期待いたします。2023/12/22

なお、生産ラインが停止しているのであれば、その間にできる改修工事、整備工事が進められるなと感じます。 工事日程が潤沢に確保できます。ただ、今から突然作業員の増員はできませんし、設計も出来ないので、そうそう大掛かりな工事はできないでしょうけれども・・・工事屋さんは、余裕をもって工事できるなと不謹慎ではありますが思うところであります。

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