草取り

お昼過ぎ、久しぶりに次姉から電話があった。
別に、用事じゃないんだけれど、歩けるようになったの?
あぁ、歩ける。前も言ったじゃない。今日はここが痛いの、とかの痛さとはもう上手に付き合っていくしか仕方が年齢なんだけれど、歩けなくなるほ痛むのは病気なんだから、、って、何もしてあげら れないけれど、心配しているのよ。という。ありがとう、それで、充分。
以前だったら、ああだこうだと食べ物まで届けに来たり、宅急便で送って
きたり、迷惑と思うほど騒がしかった次姉。大丈夫、と言って、なかなか車の運転をやめなかった義兄さんが、免許証を返納したと聞いてから、姉の行動範囲も限られてきて、お陰様で平穏なり。
話題は自然に一番年上の姉のことになる。次姉が7歳上で、その上の姉と私は9歳違う。その姉とお彼岸のころ電話で話した折、今、わたし庭の芝刈りしているのよ。そんなに元気ってことだからいいね。といいながら、ふっと、子育てしながら、学校の先生をしていた頃の姉を思い出しておかしくなった。そのころは、10件ぐらい立ち並ぶ町営住宅に住んでいて、初夏近くなると、コデマリの咲く庭にも、生垣の向こうの共用道路にも草が生えた。庭の草はともかく、家の前の共用道路に生えた草ぐは、各々住人がきれいにすべし、そんな常識(?)があったころだ。右隣の奥様は、出勤前や出勤後、
きびきびと家事をする方だった。当然、家の前の草も庭の草もいつもきれいに手入れされていたのは言う間でもない。それに比べ、分かっていても、なかなかそれができない姉。だから、お会いした時に、すみません。とでもいえばいいのに、言わない姉。当然、お隣の奥様との中はお察しのとおり。そこのご主人とは、偶然、我が家とは遠縁関係ということもあり、気さくな方で、にこやかに挨拶をかす間柄。ただ奥さん同士が敬遠の中だった。左隣の奥様は主婦専業。にこやかにけん制しあう二人を見守っていた。嘘はない。良く、甥達に会うため訪れていてわたしは見たのだ、、、。
そんなこもあったなぁ、と思い出しながら、教職を退いた後の姉は、実家に立ち寄るぐらいの時でも、しゃがみこんでは玄関先や芝生の草取りをしていた姿をよく見かけたたものだ。もう止めたら。、、私、草取り好きなのよ、とも聞いた記憶。いま、芝刈りをしていたのよ!

そんな声が、来年も来年も、、聞けますように!


  
  

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