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[ネタバレ注意]ウルトラマンブレーザー最終回感想 対話不能な脅威の中で

ウルトラマンブレーザー最終回の話の前に…


皆様、新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。もう少し早めに今年1本目のnoteを書く予定でしたが、とある事情でお蔵入りにしています。

実は昨年末、石川県は金沢に行っておりその記録を書こうとしていたのです。

世界で最も美しい駅とされる金沢駅と鼓門
3,500円の海鮮丼。

町家の残る歴史と近代開発が共存した素晴らしい町でした。第二次世界大戦時に空襲を受けなかったことが、街並みの現存に大きく影響していると言われています。

しかし、年明け北陸が大きな地震に襲われたことは皆さんご存知だと思います。記憶に新しい場所の数々のおびただしい惨状に心を痛め、地震報道から少し距離を置いてしまいました。noteを書かなかったのもこのためです。

ボランティアの可否や政府への不満など新年から世間全体が不穏な空気に包まれていたのではないでしょうか。

そして放送されたウルトラマンブレーザー最終回

様々な惨劇に世界が襲われる中、ウルトラマンブレーザーも無事に最終回が放送されました。特撮の世界も決して無関係ではなく、東日本大震災を受けて仮面ライダーオーズでは2号ライダーである伊達さんとの対立がなくなったり、仮面ライダーゼロワンやキラメイジャーは実際に放送が休止されました。

新しい怪獣、新しい特撮、これまでのニュージェネレーションウルトラマンたちとは違う新鮮な戦いの数々を見せてくれました、製作陣の皆様、ありがとうございました。

ウルトラマンブレーザーを振り返って感じたキーワードは「対話」です。

最終回 V99とアーくんの対話

宇宙爆弾怪獣 ヴァラロンがラスボスかと思われていましたが、最大の脅威として描かれたのは地球外生命体群V99との決着。

ヴァラロンに限らず、バザンガやゲバルガなどの強力な怪獣を送り込んでくるV99は倒せないのではないかと思っていましたが、同様の技術が用いられていたアーくんを経由した対話による和解エンドでした。

アーくんも第16話でAI対話システムによって対話が可能になり、兵器から一人の仲間へとなりました。

怪獣たちとの対話

そのアーくんと対話ができる前、アースガロンの目の光が消えていた第10話「親と子」。子供を守ろうとするデマーガの意思とブレーザーに変身するゲントの息子の訴えを経て、ウルトラマンブレーザーはデマーガを排除しない選択をとりました。

このときブレーザーとゲント、どちらがデマーガを倒そうとしていて守ろうとしていたのかはっきり描写はされていませんが、彼ら2名の何かしらの対話と衝突があったことがブレーザーの動きから伺えます。

他にも第15話「朝と夜の間に」では星座になったガヴァドンが涙を流したり、タガヌラーも地球を守ろうしていたことは行動のみからの推測になります。

ウルトラマンブレーザーとの対話

最終回で「俺も行く」とついに言葉を発し、「俺が行く」という作品のキャッチコピーにアンサーを出したブレーザー。

これまではゲントを休ませるために殴って気絶させたり、ストーンで移動したりと言語を介さないかなり原始的なコミュニケーションをとっていました。

しかしこれらの動きからブレーザーの意思をくみ取りゲント隊長はブレーザーとの関係構築に成功したのではないでしょうか。

現段階では対話の通じない驚異のなかで

しっかり対話ができたのはザンギルくらいでしょうか。我々に襲い掛かってくる脅威と怪異は対話のできないものばかり。

地震やウイルスに明確な黒幕がいて戦いや対話で解決できれば我々の世界ももっと違ったものになったかもしれません。

しかし言語がなくても、行動やそれによって生じる様々な波から推測すれば行動原理の推測は可能です。その波は地面の揺れかもしれませんし音波や電波、昨今の温度上昇の可能性もあります。ブレーザーの世界ではそれはファーストウェイブ・セカンドウェイブと呼ばれていました。

ブレーザー最終回でヴァラロンは撃破されることになりましたが、彼とも対話ができたかもしれません。

とは言っても社会で生きてるとどうしても話が通じない、価値観が合わない人もいます。少しずつ、少しずつ理解していければと思う今日この頃。


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ウルトラマンの感想を書くのは2年ぶり。ほかの記事も是非。

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