認知症でなくても、老いは来る
年を重ねることが、どういうことなのかがわからない世代が年を重ねた。
そんな気がします。
「核家族」としての一代目が、今まさに「高齢者」と呼ばれる人たちになりました。
一生懸命働いてきた世代。
ただ、自分の親の老いを身近では感じられなかった世代でもあると思うのです。
何でも出来た親が少しずつ出来なくなってくることが増えてくる
それを受け止めて、世代交代をするのが当たり前だったけれど、「核家族」となってからは、たまにしか合わない親なのだから、見ようとしなければ見えないことがたくさんあると思います。
子供が一つ一つ出来ることが増えるように、老いは一つ一つ出来ないことが増えてくる。
それを家族がサポートしていたのが昔の家族。
別に「昔に戻れ」というわけではない。
ただ、暮らしは変わっても、人間はそうそう変化していくわけではない。
だから、今の高齢者はせめて、出来ないことが増えていくことから目をそらさないでほしいと思います。
出来ることを出来るようにフォローするのは、自分たちが培ってきた知恵です。
私個人は、出来ることを出来るだけすればいいと思っています。
同居しているのであれば、それをフォローするし、遠く離れていても、出来ることをしている親に「なぜできないか?」と責めることはしません。
出来ないことは年齢とともに増えていくものなのです。
自分が、出来ないことが増えたと認めること。
親が、出来ないことが増えるんだと認めること。
年齢を重ねるというのは、そういうことも含んでいるのだと学んでおきたい。
「出来た筈」が自分に無理をさせてしまう。
「出来ないこともある」と受け止めることで、楽になれるんじゃないかと思います。
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