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あるポッドキャストで

先日、『佇むモンスター』の出演者から、あるポッドキャストで同作品の特集をやっていると教えてもらったので、さっそく聴いてみました。
結構面白くて笑えるのでご紹介させていただきます。
このポッドキャストの第288回(2月6日配信)です。
中盤の26分過ぎから始まります。
【セントウタイセイ.com】

上記のポッドキャスト配信の中で、話されていた内容で思わず苦笑いしたのが、『佇むモンスター』の中盤にスーパーの店員に執拗に罵詈雑言を浴びせるシーンで、監督はあのような人間が嫌いであのようなシーンを演出したんだろうと話していました。しかし、あれは実際にはどのようなきっかけで生まれたシーンかと説明すると、2022年の夏に参議院選挙の全国比例で立候補していた串田誠一先生を応援するために大阪にいた僕は、知人からお願いされた用事で難波の「551の豚まん」をお土産に購入するためにレジ前に立っていたら、横からジジイが割り込んで注文して、女性の店員も僕を無視してそのジジイを優先したもので、思わず大阪弁(河内弁)でブチ切れてしまったのを、あとで我ながら映画にしたら面白いと考えて追加したのが例のスーパーのシーンです。

その時も、怒っている僕に、ジジイは「あ、俺が悪かったな、後ろに並び直すよ」と言ったのに、僕は「いいよ、お前は悪くないから、悪いのは割り込みを注意しない店員の方だから」という一連のやりとりも映画に使った。ですからポッドキャストの中での会話に「監督はきっとあのような人間が嫌いなんだろう」という憶測は、申し訳ございません、僕自身でした(笑)。映画用にアレンジしただけで、実際はあそこまで執拗ではありませんが、ね。

映画内でボロカスに言われる店員さんですが、僕の前作『彷徨う魂』にも看護師役でご出演いただいた佐藤希さんです。

映画『彷徨う魂』看護師役の佐藤希さん


無茶苦茶、美人さんなのにすいませんでした!

こんな可愛い人に向かって「くだらない男と付き合って、くだらない生き方していると顔に現れるんだな!」とかいう台詞は、撮影しながら心苦しかったです。同じように暴言を吐き続ける亭主役の児島功一さんも同じ心境だったことでしょうが、児島さんはその辺はプロだから結構割り切っているかもしれませんね。ドラマ「相棒」の刑事役で度々出演されている役者さんです。なかなかの難しい役どころでしたが、不平不満もこぼさず、ほぼ全てワンテイクでこなしてくれました。素晴らしい役者さんです。次回作でも、ぜひご出演をお願いしたいと思います。

児島功一さん

ボロカス言われる役ついでに、割り込みおばさんを好演してくださった田沢朋子さん。真冬の夜中に理不尽に罵倒される役を嫌な顔見せずに演じていただきありがとうございました。

田沢朋子さん


撮影ロケ提供:スーパーいまがわ紫雲寺店


あと、上記のポッドキャスト配信では僕の20年前の監督デビュー作品『イヌ』も取り上げてくれて、嬉しかったです。『イヌ』は制作に10年かかった僕の完全自主映画の35ミリ長編映画ですが、一応当時はTSUTAYAなどで全国リリースされたため、観てくれている方はたまにいるようで、昨年の9月に座・高円寺で『佇むモンスター』を上映した時も、高校生の頃にレンタルビデオで『イヌ』を観て衝撃を受けたと仰ってくださった方(現在は30代)もご来場いただき、とても嬉しかったです。

北田直俊監督デビュー作品『イヌ』

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