straykidsの新曲"소리꾼"に寄せて

 私の"소리꾼"(以下ソリグンと呼ぶ)への感想(的な何か)を自分用のメモも兼ねて書いておきたいと思う。

 今更感が酷いのは承知だ。しかし、「スキズの曲は一瞬で消化できるものではないので……モゴモゴ……パラババム……」という気持ちで乗り切らせてもらう。

 本題に入ろう。

 ソリグン、ブッ刺さった。

 MVを見た瞬間、私の中に住んでいるきゃりーぱみゅぱみゅが「最&高♪」と歌ったのが聞こえた。間違いない。ソリグンは、私の心に雷を落としていきました。

 私はスキズの曲にはデビュー前から独特の癖があり、神メニュー以降にそれが猛烈に花開いたと思っている。いや、花開くというのは語弊かもしれない。例えるなら、ミントを鉢植えから地植えにした感じだ。スキズはより自由になり、一度植えたら他の植物なんてお構いなしに庭中に広がってしまうミントのような存在になった。強烈な癖のために、好まれることも、疎まれることもある。しかし、誰にとっても一度聞いたら忘れられない。ミントテロならぬ、スキズテロである。

 前回も書いたが、私はスキズの泥臭く、メッセージ性の強い曲が好きだ。しかしながら、個性大爆発、舞台をブッ壊してやるぜヒャッハー、面白きことも無き世を面白くヤッハー、というようなスキズの歌も、超好きだ。

 悪い意味ではなく、曲にもよるが、私はスキズの歌を聞くと爆笑してしまう(ソリグン、過去イチに大爆笑でした)。世間に対し驚くほど真っ直ぐに威嚇していて、それを自分たちで作ったのだと言ってしまえて、なのにあんまりにも楽しそうで。誰もが一度は耳にしたことがあるような題材でも、彼らの手にかかれば、まるで遊んでいるような無邪気さを孕んだ、新たな物へ作り変えられてしまう。何がそうさせるのかと言えば、それは歌詞の言葉選びであり、音の使い方であり、振り付けの力なのだろうが、結局は、「スキズだから」が私としてはしっくりくる。

 今回のソリグンの歌詞である、チャンビンの「俺の席は俺が取る」という部分が好きだ。リノの「気に入らなかったら、気に入るまで口答えする」という、リノが言うと説得力満点の歌詞が好きだ。

 私には、スキズの歌詞はただ反抗的というよりも、世界に自分の価値を決められるのを拒否し、自分が世界の価値を決めるのだと主張しているように思える。他者からの評価がそのまま自らの価値となるアイドルという職に就いておきながら、その真逆のことを叫んでいるように聞こえる。「おもしれぇアイドル……」である。もしかしたら、他者に縛られているからこそ、そういった歌詞が書けるのかもしれない。彼らの歌の真ん中にいるのは、他人ではなく、自分である。曲でも、自己プロデュースという面でも、全力で人生の主導権を握ろうとしてくるグループだ。

 私には、その考え方が正しく、真っ当に思える。だって、自分がいなきゃ今私が見ている世界は存在すらできないのだ。そんなことすら、日常の中では忘れてしまうことも多い。しかし、「別に、そう考えて生きてたって構わないよなぁ」と、私はスキズの歌を聞く度に思い出せる。「we'll burn forever」だもんな。ありがてぇ。


 ここまで読んだ人が私以外にいたのなら、ありがとうございましたと心から伝えたい。前回もあれだったが、今回は感想を飛び越えてほぼ日記である。しかも私のスキズ解釈日記である。嫌な気持ちになった人、ごめんね、スキズ聞いておいで。


 でも、最後に一つだけ言わせてほしい。

 私、straykids、大好き!!!!!!!


 以上。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?