「これまで」と「これから」。(2023年度入試・灘中学国語1日目分析)

芦屋国語教室代表のまえともです。
2年ぶりの入試分析記事、まずは灘についてまとめていきます。

2023年度の灘中学校一日目国語、過去五年間の中では最も平均点が低い年度となりました。
ただ、「難しい」というよりも「単語・知識レベルの要求水準が一段階変化した」という印象が強くあります。

大問一は牟田都子さんの『文にあたる』(亜紀書房・2022)より、記述問題は二問、それ以外は文法と語句問題、という形式のものです。本文の中で引用されている文章は福岡伸一さんの『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書・2007)と『ルリボシカミキリの青』(文藝春秋・2007→文春文庫・2012)。なお、『ルリボシカミキリの青』に関しては、過去に甲陽学院中学校の入試問題として出題されたことがあります。ですが、今回の引用はたったの一行だけ、という形でした。

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