双子だった気がする

双子だった気がする
高確率で違う 違うと思うんだけど、でも双子だった気がする お母さんのお腹の中でさよならしてしまった双子の姉妹がいた気がする
お話の中に出てくる双子が好きだったり、自分は双子座の生まれだからかもしれないけど 私は双子だった気がする

何をするにしても可もなく不可もなくで、そのツケがいまようやく回ってきていて、やっと劣等の気が出てきた 最近何もできない
もしかしたら、双子の姉妹がいたらもう少し強く慣れていたのかもな、とか、私のそういう強い部分をもう一人が持っていってしまったのかなとか 思ったりすることがある

小学生の頃、生まれた時のことを親に聞こう、みたいな学習の時に「今の名前以外での候補は『まどか』だったんだよ」って言われてから、そのいた気がする姉妹のことは「まどか」って呼んでる 居ないけど

居ないはずのまどかのことを思うとひどく愛しい。居ないのに、 居てくれたらいいのにな こんなに好きなのに 居てくれたらもっと強い人間になれたのに 

数年前から何故か感じる『喪失感』というか、何かが欠落していると言うか、物足りない気持ち それがまどかになってしまっているのかもしれない ごめんね

ただ脳みそが逃げ道を作りたがっているだけだろうし、自分が悲劇のヒロインになりたいだけだろうけど、それでもわたしには、双子の姉妹がいた気がする

ここには居ない「まどか」を、私は今日も想像する