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ガヴァドンのソフビキットを組む【塗装】

こんにちは

突然ですが、皆さん
ソフビ、塗ってますか?

ソフビを塗るのって超楽しいです

今回はファルシオンというメーカーから1992年に発売されたガヴァドンAのソフビキットを組みます



ソフビキットとは自分でくっつけたり塗ったりして完成させるソフビフィギュアのことです

57年前の今日、23日にウルトラマン第15話
恐怖の宇宙線」が放送されました
誕生日を迎えたガヴァドンを本物そっくりに組みたいと思います

メルカリで未組立品を購入
発売当時も袋に入った状態で売っていたようです


開封


2パーツで完成する単純なキットです

ちょこんと生えてる後ろ足がかわいい


資料を見ながら作業をします
初代ウルトラマンは資料が豊富でいいですね

書籍に載ってる画像をスキャンしてモニターに映しながらやると作業しやすいです

切り出し

ソフビキットには湯口や気泡抜きといった、
量産するためには必要だけど組み立てる時には余分になる造形部分があるので、それを切り出します

説明書に切り出しの指示があります

ヒートガンで熱を与えて、ナイフで切り出します(ドライヤーでもできます)

このヒートガン、Amazonで1500円でした
超安いです

怪しい中国語の箱で届いたヒートガン


熱で柔らかくしたソフビは滑らかに切り出すことができます

間着部分をはめ込んだら……


組み立て完了! 
めっちゃ簡単✌️
隙間なく組み立てられるし構造も単純なので接着剤などを使わずとも組み立てられます

既存のソフビとサイズを比較してみましょう

ゴメスかっこいい

旧ウルトラ怪獣シリーズのサイズよりも一回り大きいくらいですね
頭から尻尾の先まで30センチです
パッケージによると1/100スケールとのこと

ユニファイブのガヴァドンBと並べてみます

うーん サイズ合わないですね
ファルシオンが一回り小さいです
ワンチャン、スケール感合うと思ってたんですが、さすがにユニファイブのガヴァドンBがデカすぎます





洗浄

食器用洗剤と洗顔用ブラシで洗います
ソフビのパーツ表面には離型剤という油分が残っているので、それを洗い流すことで後の塗装が食いつくようになります

シュール


未組立品とはいえ30年間も他人の家に保管されていた中古品なので、入念に洗浄します


よく水気を拭き取って洗浄完了
さて、どうしてくれようか

まな板の上の鯉ならぬ、
塗装ブースの上のガヴァドン




塗装
 

塗装には基本的にラッカー塗料を使います
ソフビ専用の塗料というのもあるのですが、今回は使いません

使った塗料を紹介します

ラッカー塗料のMr.Color
エアブラシで全体を塗装するのに使います
薄め液というもので薄めながら使います
今回は速乾が売りのラピッド薄め液というのを使ってみました

エナメル塗料のタミヤエナメル
細かいところを筆で塗るのに使います

水性プレミアムトップコートつや消し
コイツは最後の仕上げにひと吹きします
表面の質感が全部つや消しに整って、
表面の塗膜も保護してくれる優れものです

これで準備完了!

これ以外の塗料は使いませんでした


早速塗装!……といきたいのですが、
本体をよく見ると、さっきの洗浄では落ちなかった着色汚れがあるようです

今回の塗装は成型色(フィギュア材料そのものの色)のホワイトを活かした塗装をしたいので、この汚れは落としたいですね

死ぬほど分かりづらいと思いますが
うっすらと黒い汚れが残っています

Mr.Color薄め液を染み込ませたティッシュで
汚れを拭き取ります
簡単な汚れならこの方法で落ちてくれます


綺麗になりました
ようやく塗装の開始です


資料と照らし合わせながら色を作りました
ミディアムブルーとモウリーグリーンを
9:1くらいの割合で混ぜるといい感じです

それをエアブラシで慎重に吹き付けます
なるべく本物そっくりになるよう、
本編映像や資料を観察しながら調整します
最初は比較的に失敗しても目立たなさそうな裏側から攻めていきました

だんだん色が乗っていくの、わかりますか?


吹き終わるとこんな感じ
どうでしょうか もう結構ガヴァドンですよね

スーツには塗装が剥がれているように見える箇所があったため確認できる限りそれも再現してみました




次に、影の色を塗っていきます
シャドウ吹き」なんて言ったりしますね

影の色を塗るって、何を言ってるか分かりづらいかもしれません
軽く説明しておくと、
本物のガヴァドンのスーツはこのソフビよりも10倍ほど大きいので、比較的に影がはっきりと落ちています
小さなフィギュアでは影が弱く落ちてしまうので影の色を予め塗装で表現しちゃおう
という訳ですね

シャドウ吹きにはスモークグレーを使いました



シャドウを吹き終わった後の様子です
吹く前よりもずっしりとした印象がありませんか? 目の窪みやしっぽのシワなどを重点的に塗装しています
撮影中についた砂埃やススなどもこの工程で一緒に表現しちゃいました



白い模様を塗ります

スーツをよく見ると白い模様には目立つムラがたくさんあるので、
それをあえて再現するために筆で塗ります



目はフィギュアの印象を決定付けるので慎重に……と気張らなくても大丈夫
エナメル塗料で塗っているので、ミスしてもエナメル薄め液で拭き取れば簡単にやり直せるんです


ホワイトをすべて塗り終わり、
完成が見えてきました!
それなりのクオリティになりそうです

一見、「これで大丈夫か?」と思うくらい筆の塗りムラがある目のホワイト
実物もこれくらいムラがあるからいいのだ!

次に、覗き穴を黒く塗りつぶします

おりゃ〜〜〜〜〜っ



この作業が終わってからスーツの前足の付け根が凄く白っぽいことに気づいたのでエアブラシで塗り足しました

これで色を付ける作業は終了!
ほとんど完成です

いいのでは?


最後に仕上げとしてトップコートを吹いて全体をつや消しにします
このままだと白やシャドウの部分だけ光沢でヌメッとした質感になってしまうので、質感を整える役割と、塗膜を保護する役割があります

円を描くように振ると上手く撹拌できるそうです



そして……





完成

FALCHiON(ファルシオン)
1/100スケールソフトビニールモデルキット らくがき怪獣 ガヴァドン Aタイプ
原型:ダンスリーディメンション(稲田 喜秀)

【追記】
完成品で写真を撮ってみました
良かったら見てみてね


どうです!?
もきゅもきゅっと聞こえてきませんか?
(あ゛ー   あ゛ー でもいいよ)

満足のいく出来に仕上がったと思います

「俺の描いたガヴァドンだ!」
とはしゃぐムシバ少年の気持ちが分かったような気がします
怪獣を自分の手でつくるというのは格別の喜びがありますね

僕が塗ったのはファルシオンのキットですが先日発売されたウルトラ怪獣シリーズをリペイントしたい!と思う人がいたら、今回の方法を応用できるかもしれませんね

質問などあれば気兼ねなくコメントしてください

ソフビを塗るって凄く楽しいので、
皆さんもやってみて下さいね



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