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summer diary 2

◾️モーニング息子◾️

長男とふたりで、近所のファミレス「ロイヤルホスト」のモーニングを食べた。

夫と次男がホテルに一泊という日の、私たちの朝ごはん。

ロイヤルホストで食べたモーニングが美味しかった記憶があり(子どもが幼稚園児だった頃、ママ友たちと一度行った事があった)パン好きな長男に体験させたかったのだ。

高校生男子、母親とふたりで外食なんて嫌がるかなと恐る恐る聞いてみたら、

「行く行くーー!」

あっさり快諾。
公式サイトのモーニングメニューを見ながらふたりで盛り上がる。

出発ギリギリまで寝ていて起きず、さあ行くぞという出がけに鼻血を出す長男。

だからもう少し余裕もって行動したら?と朝7時半から小言を言ってしまう。いかん、いかん。

家を出た頃に漂っていた不穏な空気もファミレスに着けば消えていて、我々には贅沢なモーニングに歓喜。

長男のオニオングラタンスープ
長男のハム&チーズフレンチトーストと目玉焼き
私のモーニング英国風パンとオムレツ

「美味しいね」
「めっちゃ美味い」

「去年の夏って何してたっけ、オレ」
「受験勉強」
「そうだった笑」

喧嘩ばかりしていた夏。
口だけじゃなく手も足も出て罵って怒って泣いて、さんざんな夏。でもふたりで乗り切った。

「高校、楽しい?」
「すげー楽しい」

よかったねと思いながら珈琲を飲んだ。

長男は、グラスの底に砂糖の溜まったアイスコーヒーを、木製マドラーをさしたまま飲みにくそうに飲んでいた。

砂糖は熱いものに溶ける。
アイスコーヒーならガムシロップでは?(彼はガムシロも入れていた。ダブル砂糖、甘党である)
マドラーが鼻の穴に入りそう。
マドラーが目にささりそう。

いろいろ思ったが、その場では言わなかった。
うるせぇなと思うだろうから。

私も少しは大人になったということだろうか。



◾️きりん◾️

高い建物がつくられている様子を見て、きりんを思いながら通り抜けた。

お昼ごはん用の食材を買いに行く途中



◾️忘れもの◾️

夫と次男がホテルに一泊し、楽しく過ごして帰ってきた。
帰宅日にホテルより電話あり。
「お部屋にお忘れ物がございました」

次男の持ち物に心当たりがあり、品名を言うとそうであった。

「恐れ入りますが、その物の特徴をおっしゃっていただけますでしょうか?色や、何かキーホルダーがついているですとか……」

アニメのキャラクターのキーホルダーがついていたので、それを伝えてみようと

「『呪術廻戦じゅじゅつかいせん』というアニメのキャラクターのキーホルダーがついています。ピンク色のツンツンした髪型で、すく……」

「はい、確かに、宿儺すくなのキーホルダーがついております。お客様のものと確認がとれました」

「あ、はい。宿儺すくなです、キーホルダー」

宿儺すくなですよねー、ふふふ」

ご存知だったようだ。
そのまま呪術廻戦の話をしてしまいそうだった。
忘れものには気をつけよう。


◾️母のMRI◾️

二世帯住宅で同居している母が、首の痛みと頭の不快感、痛みをうったえ始めて1か月が経った。
痛い日とそうではない日があるそうで。

検査がこわい、病院は出来たら行きたくないという母に、やんわりと

「病院に行こうよ、一緒に行くよ」

と伝えてきたが、重い腰が上がらずにいた。

「MRI検査が嫌なの」
と言う。
おそらく「好き」という人が少ないだろう。

7年前に受けたMRI検査のときが(通院している循環器専門のクリニックの医師の指示で、頭のMRIを撮った。異常なし)

「耳栓やヘッドホンのような騒音対策グッズがない状態で、
30分間くらいの長さで、
頭のなかをレーザー光線で撃ち抜かれるみたいな不快感に耐えて、
検査後一カ月は体調不良だったから」

というのが母の嫌がる理由。
(誰も信じてはくれないけどね、と言う。信じるよ)

こんな体験をしたら二度と受けたくなくなる。

でも今は、必ずヘッドホンや耳栓をして受けられるし、30分よりはたぶん短いと思うし、おそらく、7年前よりは機能が良くなっているはずと話した。

まずは脳神経外科や頭痛外来を受診し、医師の診察を受けることが先決。

お医者さんがMRI検査が必要と判断したら受けるのよ、と話す。

母の同世代の友達が「よかったわよ」と伝えてくれた脳神経外科クリニックを、サイトで見てみる。
個人経営で、頭痛に特化している。

院内にMRIあり、「MRIに不安がある方もぜひお話しください」とある。

うちから電車を乗り継ぐが、行ってみようと説得し、悪天候のなか向かった。

きれいな院内に、受付の方も看護師さんもやさしい。

先生の診察前に問診票を見ながら対応してくれた看護師さんから、

「MRI撮りましょう、大丈夫ですよ。ご不安は、技師になんでも伝えてください」

と検査室ゾーンに送り出される。

背の高い技師さんが、おもむろにファイルを差し出して言う。

「うちのMRIは撮影中に映像が見えるようになっています。どれがいいか選んでくださいね」

風景や世界的に有名な建築物、動物、草花。

「15分くらいですから、お家の方はここで待っていてください」
と言われ、検査室前のソファーで待つ。

扉から漏れてくるガーガーキュイーンキュイーンガガガガ……を聴きながら noteを読んだ。

15分後、出てきた母は少しふらついてはいたものの、

「楽勝だった」

と勇ましかった。

「技師さんが、耳栓をしてくれて、ヘッドホンもしてくれたの。大丈夫だった」

診断名は「緊張型頭痛」で、特に異常はないとのこと。
加齢による気になる部分はあるが、今のところ治療の必要はない。
年に一回、検診で頭のMRIを受けるのはどうですか?にも「そうします」と返答。

受診してよかったと思うし、母はがんばったと思う。

「今日見た映像はちょっとつまらなかったから、次回は違うのにしてみる」

76歳は頼もしい。まだまだ元気でいておくれ。

がんばった帰りはクリームあんみつ

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