続・オペラ越しの幻想

矢花黎@帝国劇場があまりにも矢花黎@東京ドームシティホールや矢花黎@さいたまスーパーアリーナやらとは別人で歓喜と混乱に踊り出したい気持ちを噛み殺していたらいつのまにかフィナーレを迎えていた……

基本的に矢花黎さんはステージの上で、カメラの前で、観客の前で、異分子として在ることにためらいがない。し、基本的に私はそういう矢花黎さんをたまらなく好ましいと思うのですが、演劇というフィールドに身を置く矢花黎さんは真逆の美意識によって行動する良く似た別人のように見えてしまうので危険極まりない。これは初めて本格的に演技に取り組んだ今回だけのビギナーズラックなのかどうなのか、ともあれそういうふうにこれまで演劇と音楽のあわいを眺めてきたのね、そうですか……

脈絡があるようでない話になるけれど、初通しをやる前（ランタイムがわからない）の状態で出演者全員にタイムを予想させたらどんな結果が出るだろうか。演劇の場合と音楽の場合では同じ人でも結果に大きな開きがあるやも。

調和を尊ぶ矢花黎さんであったが、他の演者との芝居で殴られたり転んだりびっくりしたりするたびにくそつまらんメソッド演技的なプロセスを踏まない感情が発露しており大変良かった。特に金指くん琳寧くんには心からお礼申し上げたい、良いものを観せて頂きまして……

ドリボは曲が良いので宝塚ファン的には通える公演ではあるが、オフボーカルの部分（劇伴？）もずっとキラキラした雰囲気なのでなかなかカロリーが高く感じる、慣れかな

今野さんが提案する曲に当たりが多い（本人談、ロリコス等）理由、あまりにも芝居にあらわれすぎていやしないか、つまり物事の急所を見つけるのが上手いという意味で……（最高）

「原作は遠藤周作」と言われたら信じてしまうだろうな

好きなジャニーズJr.とタカラジェンヌの邂逅をひどく恐れていたが今後は諸手を挙げて大喜びもありうる……ありがとう紫吹淳さま……