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坂本沙季32.「"明日ちゃん"はどこへ向かうのか」

たいてい何かを考えている時、別のことも考えている。自分のことを許したくて、始めた
はずなのに許してくれなくなった。

自分のことを知って欲しくて書いてる
はずなのに知られれば知られるほど、悲しくなってしまう。


好きな人がアイドルになった。私はその人生を応援してるけど、もう会わない。
あのとき、2018年に展示を観に行って、感動した場所はもう無くなってしまった。
自分で買った大切だった本を古本屋に売った。
やってることをうまく宣伝できなくなった。
勿体無いと思っていたはずなのに、言葉はいくらでもあることに気付いてしまって、可能性を否定し始めた。
いろんな悪くないことを、口にするのが難しいこと。

また洗濯に行ってない。ごめんね、それは嘘。
あんまり見ないで、読まないでほしい。みんなの記憶から実存する私じゃなくて"私"になりたい。

ねえ、帰って
拾っていいよ
また、明日ね
自由を手にしたよ
ひとが
ひとを大切にしてるから
むつかしかったのよ。

セブンスターください、あの匂い嫌い。
観葉植物にずっと水あげてなかったのに、全然枯れてくれない。
貸し借りが難しい、返したいもの、返せないから借りないとかできたらいいのに。
日が暮れるまで散歩しようって言ったのに、日が暮れるの早すぎて暗くなっても家に着かない。
肯定したすべての人を裏切る、それは肯定してくれなかったすべてのもののせい。
食べ物を残しても好きか がいちばん知りたい。
実家の本棚にここから手を伸ばしたい。
好きなひとがアイドルをやめた、もう二度と観ない。
2019年に行ってから一度も会ってない、あの綺麗になってしまった海に二度と人は来ない。
花蕾のまま落ちて死ぬことのほうが、枯れた花をゴミ箱に捨てるときより楽。
ここまで読んだの?すご。最近読んでるひと20人もいないのよ。それでも続ければ何かになるって信じちゃってんのよ。やらないと忘れそうだから。
バスタオルは全部白に統一しよう。
言葉、歌、盗まないで。
情緒、言葉より音が先行して作るみたい。それより声。
もう二度と見ない、人のSNSに写るやつ。

小学生のときから、青が好き。
怒られているひとをみて、一緒にぜんぶこわくなること。いろんな音、揺れ。
自分が少数だと自覚したとき。何かを選ぶことは少数になることだ。
宿題を届けに行く映画が何度も、忘れられないこと。
ひどい、目にあったこと。
日記を毎日じゃなくてほぼ毎日にしたとき。
自分の力じゃない家に住んでいる悔しさ、と感謝。
誰にも助けてほしくないときに本当に誰もいないとき。
実現しない約束。と実現したいのにできなかった約束。と実現したのにできてないと思っている約束。と忘れられた全て。

2020年に出して、結果がまだわからない賞とか
書き始めたのに途中でやめたノートとか
つけなくなった紫の香水とか
意識と無意識とか
難しいことが理解できてしまった瞬間とか
予想がついた次のシーンとか
私服で出てきちゃったやっぱりって思った瞬間とか
あとでみるねって言って、見てないこととか
頑張ろうねって約束した熱意が感じられないこととか
検索ワードが少しだけ見えちゃったときとか
言っていいのかわからないことを口に出してしまって謝れてないこととか
どう大切にしたらいいかわからない置物とか
あのとき電車に置いてきちゃった赤いポシェットとか
文章を書きなさいと言ってくるひととか
大好きな大学の先生とか
もう関わりがないと思っていたひとに求められることとか

これは死ぬまで続きます

つづきますので
死なないでいてください
よろしく

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