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坂本沙季16.誰も知らない夢

小さい夢が少しずつあって、少しずつ密かに叶える。自分で考えているだけのことだから、当然なのかもしれないけど自分しか知らないという状況が良い。でも、人にも話さないようなことは叶えたら忘れてしまいそうになる。

家族で旅行に行ったときに、ロフトがあるコテージに泊まったことがあった。ロフトにベットが1つ、一階部分にベットが3つあって、ロフトで寝たかったけど、小さかったから下の階で寝た。そのときから、あの上のところで寝たい!とずっと思っていた。部屋の中を上から見下ろしたいとか、すごくわくわくした。その部分をロフトと呼ぶことを知った。一人暮らしをするときはロフト付きに絞って探した。自分しか知らない小さい夢を叶えた。

好きなドラマの中で、サボテンに水をあげるシーンがあって、家の中でサボテンを買いたいと思った。それからすぐには気に入ったのに出会えなかったから、頭の片隅に置いておくくらいであまり探さなかった。少し前にそのことを唐突に思い出して、双子みたいなサボテンの花が咲くのを待っている。

高校生のときに大学の志望動機を書くところがあって、締めに自分の劇団を作ります、と書いて落ちた。

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