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坂本沙季33.「自宅を きてん にすると帰らなきゃならない」

気持ちが先に休んでいるから、今週は休む週にしようとしたときにはもう疲れていなくて、その明けからもう疲れてしまう。たいへんなことなんて何一つなくて、くよくよ考えていることとか、言い出せないこととか、傷ついたひとことを反芻しながら何時間も散歩して、新しいアイデアを探す。

立派な人間じゃないし、何のためにやってるのかと聞かれたら誰かを喜ばせようとかそんなことを考えないくらい自分のために過ぎなくて、その裏でたくさんいろんな爆弾を抱えてる。だけど、こんなに長くいたら少しずつ自分の美学や理念的なものが構築されていて、それにただ従ってるだけ。

散歩するとき、いつも帰り道があって、ほっとするけどそこには何もないから戻る理由もなくてなぜ戻らなければならないのかを残りの道で必ず考えてしまう。

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