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Flopzillaの使い方①紹介と導入方法

レンジ分析ソフト「Fropzilla」

Fropzillaのアイコン。恐竜の目がチップになって、はっきり言って不気味です。日本製ならかわいいアイコンにしたと思いますが、このあたりのセンスが外国人との差を感じます。

 Fropzilla(フロップジラ)というソフトをご存じでしょうか?ときどきエクイティ計算ソフト(Equity calculator)として紹介されているのを見聞きしますが、より拡張機能を搭載したレンジ分析ソフト(Range analysis software)といえます。もちろんエクイティの計算もできますが、Fropzillaの機能はこれにとどまりません。Fropzillaはレンジとハンドを入力するだけで、そのレンジがトップペア、ミドルペア、フラッシュドロー等のハンドにヒットする頻度を計算してくれたり(ハンドストレングス分布)、ヒートマップ、エクイティグラフも表示させることができます。そのインターフェイスは使いやすく、直感的にデザインされており、何かに変更を加えるだけで計算ボタンを押す必要もなく即座に数値が調整されます。

エクイティ(Equity)とはもともと公平性をあらわす英語で、法律、金融、会計でも使われている多義的抽象的用語です。一言でいうと「持ち分」と理解するとよいのかもしれません(金融では「株主資本」を意味します。)。ポーカーでは「ある特定の状況におけるポットの取り分比率あるいはその勝率」をいいます。ランダムなハンドに対するAAのエクイティは約85%もありますが、なぜか残り15%ばかり記憶に残っています。

Fropzilla通常版のメインインターフェイス。恐竜がシンボルです。なぜこのアイコンをこのかわいい恐竜にしなかったのでしょうか。

 似たソフトとしてPokerStrategy.comの「Equilab」(エクイラボ)があります。Equilabはエクイティ計算ソフト(Equity calculator)で、無料で大変すばらしいのですが、いちいち計算ボタンを押さなければならないインターフェイスやエクイティしか計算できない点が残念な点といえます(無料なので十分といえます。)。「Power-Equilab」という有料版だと機能が増えてハンド分析ソフトに拡張されますが、年間サブスク料は$41.95とまあまあのお値段です。

Equilabの画面。無料と思えば問題なのですが、いちいち「評価」ボタンを押して計算しないといけない点、エクイティは左下の小さい赤文字で少々視覚的に見にくい点が残念です。
PokerStrategy.comから。有料版Power-Equilab。Fropzillaと同様の「ハンドストレングス分析」機能が追加されています。

 一方、Fropzillaも有料ソフトですが買い切りで$25とリーズナブルです。
そしてFropzillaはGTO解析ソフト(GTO solver)「GTO+」と連携機能があり、この機能を用いると「GTO+」が各ベットラウンドにおける最適戦術の解析にあわせてエクイティ計算によるレンジ分析ができる強力なソフトとなります。GTO+は買い切り$75で、Fropzillaと合わせて$100。2023年11月現在は円安なので15,000円かかりますが円安時代ではソフト2つで10,000円ちょっとだったとは驚きです。

FropzillaProの画面。変更を加えると即座に数値が調整されます。右の円グラフは一定の手役が完成する割合(ハンドストレングス分布。カスタマイズ可能です)

Fropzillaの機能

 では詳しい解説は後の記事に譲るとしてFropzillaの基本的機能を紹介したいと思います。

エクイティ計算(Equity calculator)

 まず基本的機能としてレンジ対レンジ、ハンド対レンジのエクイティの計算ができます。レンジ対レンジは最大14のレンジでエクイティの比較ができます。一方、ハンド対ハンド、複数のレンジ対ハンドのエクイティの計算はできません。その場合は、Equilab等のフリーのエクイティ計算機を使ってください。

ハンドストレングス分布(Hand strength distribution)

 選択したレンジの特定ボードカードにおけるのハンドの強さを計算し、円グラフで表示できます。上記の写真ではペア、ツーペア、セット、フラッシュを青、ドローを緑で表示させたところです。これらはフィルター機能を使ってカスタマイズすることができます。

エクイティグラフ(Equity graph)

 OOPとIPのエクイティのグラフが表示できます。X軸(横軸)はハンドの分布でY軸(縦軸)はエクイティを表します。

エクイティマトリックス(Equity matrix)

選択したハンドレンジにおける各ハンドのエクイティが表示できます。

ホットネスツール(Hotness tool)

 このツールは次のボードカードがエクイティにどのような影響を与えるか確認することができます。

Fropzillaの導入

Fropzillaのホームぺージ

ダウンロード

 Fropzillaのホームページ左上の「Dawnload」を選択してください。Flopzillaには「通常版」と「FlopzillaPro」があり必ず「FlopzillaPro」をダウンロードしてください。値段は同じ$25です。通常版は単独のレンジしか分析できませんがFlopzillaProは最大で14個のレンジを比較できるうえ、複数のグラフ(ハンドストレングスグラフ、エクイティグラフ、エクイティマトリックス、ホットネス)を表示させられるし、なによりGTO+と連携させることができます。

上段のv1.8.7は通常版で事実上更新が止まっていてFlpozillaProが最新ソフトと捉えてください。

購入(Purchase)

 ダウンロードした試用版のFropzillaProの左上のメニューの「Register」を選択して「Hardware ID」を表示させてマウス右クリックでコピーして先ほどのFropzillaホームページに戻ってください。

 ホームページの「Purchase」(購入)をクリックして支払方法(クレジットカード・JCBも使えます。)を選択して所定の項目を入力したら、下段に「ハードウェアID」を入力する項目があります。ここに先ほどコピーしたハードウェアIDを張り付けて決済してください。

次に試用版Fropzillaをアクティブにするためのキーを取得します。「Purchase」(購入)画面の「Request key」を選択してください。

キーの送付を受けるメールアドレスと先ほどコピーしたハードウェアIDを入力し、「key nr.」(受け取るキーの個数)に1を記載して送信してください。

すると指定のメールアドレスにキーが送付されてきます。これをコピーしてください。

FropzillaProの左上のメニューの「Register」を選択して、メールアドレスとキーを張り付ければFropzillaProがアクティブになります。

おわりに

いかがでしたでしょうか?。次回からはFropzillaの使い方を説明したいと思います。Fropzillaの魅力は計算ボタンを押すことなくサクサク数値が反映されることです。開発元も使い方を単純化させるため極力ボタンの数を減らしているようで、使いやすいインターフェイスです。

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