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テラフォーミングマーズ徒然

どうも、灰銀です。オーディンの続きはまた先送りしつつ、今回はテラフォーミングマーズ(以下テラフォ)の話をしていきます。テラフォのルールなど、概要部分は触れませんのであしからず。灰銀がテラフォをやる上で気にしていることをざっくり書いていきます。
すでに多くの方も書かれている内容と重複する部分があると思いますが、納得できるところだけ覚えてもらえれば大丈夫です。

■テラフォは〇〇点稼いだら勝ち!のゲームではない

ボドゲには規定ラウンドで終わるゲームと、何らかのフラグで終わるゲームとの大きく2種があって、テラフォは後者です。同じフラグ式のゲームとしてカタンが有名ですが、カタンでは最初に10点取った人が勝利して終わるのに対し、一方のテラフォは、火星開拓に勤しんだ人がそのまま勝つとは限らないバランスになっています。
これが初心者にとって見通しを悪くしている一方で、単純にTRだけで勝ちが決まらないので、見た目負けていても逆転勝利といった展開を生みやすく、それが人気の秘訣でもあります。
たとえTRで30離そうと、他の要素で31点差を付けられれば負けるゲームだ、と覚えておきましょう。

■大事なこと

・テラフォはかなりカードゲーム寄りのボードゲームなので、カードゲーム一般で強いカードが大体強い
(ドロソ、コストカット、条件無視、リソース獲得など)
・カード購入で1枚3金むしり取ってくるので、カードを引けるカードは神様
・カードを見る機会が増えるだけで偉く、3金を踏み倒せるならさらに偉い
 (条件緩めのカードだと地殻下観測(無料),立ち入り制限区(2金),開発センター(電力消費),ビジネスネットワーク・発明家ギルド(どちらもデッキトップを見て3金で買うかを選べる)など)
・お金は大事。序盤から中盤くらいは金算出優先して上げたい
・後述する標準PJは基本弱いが、金があれば打ちまくれるので序盤は意識して金算出を上げろ
・序盤は金算出を上げろ

■コストカット系のカードと点数付きのカードは強い

・カードゲーム寄りではあるけどボードゲームなので、点数ついてたら強い
・盤面で取れる点数には割と限界があるので、盤外で点数を取る手段を用意したい
・特にカードのプレイコストを下げるもの、必ずプレイできる点数付きカードは優先度が高い
(必ずプレイできる→グローバルパラメータ〇〇%以上などのカード。待っていればいつか出せる
 逆に〇〇%以下のカードは今出せないならもう出せないので取る必要もない)
・プレイコストを下げるカードは、それ自体に点数が付いているのが大半で、ついていない前哨研究基地は都市なので緑地置けば点数になる
・プレイコストを下げるカードは「カードを出せば出しただけ金算出が増えた」と見なせる
(全コスト-2の地球カタパルトは、以降プレイした14枚目からは儲かったことになる。2点も付いてる。強い)

■標準プロジェクトは弱い()
テラフォにおける種々のコストは凡そ以下のように分解できます。
詳しくはBGG等のスレッドに潜ってみてください(投げっぱなし)。

4MC  タイル配置,標準プロジェクト
5MC  1勝利点,MC算出+1
6MC  発熱算出+1
7MC  電力算出+1
8MC  建材算出+1
10MC チタン算出+1,植物算出+1
    TR+1(=1勝利点かつMC算出+1)

これを標準プロジェクトに当てはめると、
発電所の設置(11金)=標準PJ4金+電力算出7金=11金
小惑星の誘引(14金)=標準PJ4金+TR10金=14金
帯水層の開放(18金)=標準PJ4金+タイル配置4金+TR10=18金
緑地化(23金)   =標準PJ4金+タイル配置4金+勝利点5金+TR10金=23金
都市化(25金)   =標準PJ4金+タイル配置4金+金算出5金=13金

TIPS:都市化のコストはレートに乗っていませんが、ここで気にするべきは、この差額分を勝利点/コストのレートに当てはめた場合何点分かです。12金は勝利点として2.4点分なので「都市は3点以上稼げるように置け」ということになります。

上記の標準プロジェクトは、カードや手元の資源で代用した方が強いことが大半を占めるので、
・ボーナスが付いているグローバルパラメータを踏む時
・中盤以降点数行動を意識して動く場合
・すぐ使えるカードがない場合
・標準プロジェクト1回で手札が使えるようになる場合
に候補に挙がります。総じて「カードと手元資源が活用しにくいタイミングで標準PJを使う」という認識でいいと思います。

■ゲームの終了タイミングを意識する

テラフォはフラグ系のゲームなので、3金払って買ったカードは、効率を意識して使っていきたいところです。上のほうでも触れたように「序盤-中盤は算出を上げる」のが大切になってきますが、中盤以降は点数を意識していく必要があります。というのも、テラフォには

・10金で金算出+2しても、4世代で終わってしまうと損(実際は3金で買うので7世代続かないと損)
・カードもお金もいくら余っても1点にもならない
・植物以外の資源も基本的に余っても意味がない

という特徴があるためです。カードにしろ資源にしろ、有効に使ってこそ点数につながるので「あと何世代続くか」の意識は重要だと思っています。

例えば3人戦で1人が盤外で点を稼ぐ手段を確立している場合(動物とか、TRを上げる手段とか)、そのPLはゲームを進めなくなります(停滞させる)。すると残りの2人の火星開拓のノルマが1.5倍になり、以降のゲームは1.5倍伸びることになります(実際は終盤加速するのでそこまで大げさにはならない※)。
※8世代目で点数基盤が整ったら、そのあと2世代で終わるはずだったゲームが、3世代に伸びる感覚

この場合、盤外点を持たないPLから不利になっていきます。1世代当たりで購入できるカードには上限があって、それがすべて有効な場面はほとんどないためです。そうなると盤外点を持たないPLは効率の悪い標準PJで点数を取りつつ、ゲームを早めに終わらせるように動くしかなくなります。
潤沢に資金があればごり押しできるかもしれませんが、大抵厳しいでしょう。標準プロジェクトで上がるTRは1ずつなので、金算出目当てで使うのは現実的ではありません。これも、序盤は金算出を上げたほうがいい理由につながります。

■2大戦略

どちらかに偏重する、というよりはどちらかを主軸にもう一方も触る感じですが、大きく以下の2つの戦略、つまり点数の稼ぎ方があるんだと思っておいてください。
①盤面戦略
・緑地や都市を置いて点数を稼ぐ戦略
・標準PJでやると馬鹿みたいに金がかかるので何らかのサポートが必要
・タルシス共和国やエコラインを引いたらこの戦略に興じるのがいい
・美味しい盤面を他人に渡さないように注意が必要

【タルシス共和国】
・電力算出、建材算出が上がるカード、都市が配置できるカードを優先して取る
・序盤から金算出をガッと上げて、そのお金で森を置いたりカードを出したり
・都市の数に依存するカードはどれでも優秀なので可能な限り取りたい
 (移民都市、ローバー建設、愛玩動物、火星鉄道…など)

【エコライン】
・植物算出を優先して上げたいが、大体のカードは温度か海洋の条件があるので注意
・設計された微細生命体を初手で取れたらかなり強い
・緑地を2枚並べられたら、標準PJでも良いので都市も置いて点数化しよう
・酸素濃度に影響される動物系のカードを取れると有利
・ウイルスエンハンサを見たら絶対に取れ

②盤外戦略
・勝利点の付いているカードや、TRを直接上げるカードを使う戦略
・代表的なのは木星タグによる大量得点
・盤面戦略よりもドロソの重要性が増す印象
・称号や褒章にうまく絡んでいくことで効率アップ
・サターンシステムズ、ヴィトールを引いたらこちらのルートで

【サターンシステムズ】
・木星タグで金算出が上がるので、ありったけの夢を搔き集めたい
・木星タグのカードは高コストだが大半が宇宙タグなので、チタン算出を優先して上げたい
・木星タグの中でも勝利点が「1/木星タグ」のカードがすさまじい爆発力を持つ
・上記のカードと巡り合うためにもドロソは1枚以上欲しい
・終盤チタンが余りがちなので、チタンを別の資源や勝利点に変えられるカードがあると重宝する
・盤面に触れにくいので、グローバルパラメータに干渉するイベントも打ちたい
 (半分くらいは宇宙タグなのでチタンの使い道としても余裕があれば確保)

【ヴィトール】
・一見強さが分かり難いが、ポテンシャルが非常に高い企業
・最初に褒章を一つ宣言できるので、それを考慮したカード選びと立ち回りが大切になる
 (8金がタダになって、他PLに6金消費を強制できる上、1位なら5点なので爆アド)
・勝利点付きのカードをプレイできれば3金返ってくるので、要は購入が無料ということ
 (10世代で30枚買ったら90金だが、半分が勝利点付なら45金は返ってくる
  45金あれば15枚余分に買えるのと同義なので、勝利点付カード様様である)
・この企業でもドロソは大事で、タダで勝利点付カードを引ければ、3金ずつ儲かる

ここでは4企業のみ触れましたが、他の企業が上記の戦略で弱いのか、といえばそんなことはありません。どの企業でもそれぞれに得意な戦略とバランスが存在するので、様々な企業で、様々な戦略を試してみてください。

■おわりに
いろいろ書いたら長くなりましたが、「序盤に金算出を上げる」「ゲーム終了タイミングを意識する」はいずれの企業においても有効に働くと思っています。まずはこの2つを意識してみて、余裕があったら「コスト分解の意識を持つ」を意識してプレイしてみると、回ってきたカードを買っていいのか、買わなくていいのか、で迷うことは減るんじゃないかと思います。

それでは、よいゲームライフを。

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